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院長ブログ

  • リアルの同窓会

    「ハナクソどうやって取ったらいいの?」

    「髪、切っちゃっていいのかしら?」

    「寝てばっかりなんだけど大丈夫?」

    コロナで3年近くブランクがありましたが、産後のお母さんの交流会(あんず同窓会と呼んでいます)が再開しました。産後3~4カ月のお母さんを集めて楽しい時間を過ごしました。

    すくすく元気に育った赤ちゃんと、そのお母さんに再開できてうれしいです。今コロナで、産後すぐのお母さんはあまり出かける機会もないので、同じ月齢の子のお母さんたちと交流できるのは新鮮なことと思います。

    オンラインでの交流とか、これからはメタバースの時代とかいわれていますが、メタバースの赤ちゃんはハナクソで困るでしょうか。メタバースの世界では赤ちゃんの髪が伸びて困るでしょうか。リアルの交流でしか味わえないものが、きっとあります。

    勝手に目だけ隠してすみません

     

     

     

     

    集まりの最後には、お楽しみの商品くじ引きです。子供とお出かけしたり離乳食がそのうち始まる人たちなので、赤ちゃん用のマグ(水筒)やスタイ(よだれかけ)、離乳食用の食器などを景品にしていて、これも結構盛り上がります。

    こういう企画を組むのもおもしろいので、続けてみようと思ってます。

     

  • アゴがはずれる

    昨年歯科で治療をしてから、鏡で自分のアゴを眺めることが増えました。

    もっと小顔に産まれていたら、異性にモテただろうに・・・

    世は小顔ブーム。 あごが小さくて八頭身のスタイルが好かれます。

    ですが医学的には小顔でかならずしもいいことはありません。

    現代人はアゴが小さくなりましたが、これは食べる物が やわらかくなって、咀嚼(そしゃく)力(かむ力)が必要なくなってきたために起こってきた変化です。

    アゴが小さくなると、以前はちゃんと並んでいた歯の居場所がなくなって歯並びが悪くなる。 また下アゴの骨と上アゴの骨のかみ合わせが悪くなります。

    口を開くときに痛みを感じたり、ジャリジャリと音がしたりする 症状を「顎(がく)関節症」といいますが、これが現代、増えているのです。

    「アゴが外れた」という状況はマンガでしか見ないと私は思っていましたが、 私が実際の症例を見たことがあります。

    _

    総合病院に勤めていたとき、私が担当になった29歳の患者がいました。

    彼女は、目がぱっちりしていて、アゴの線が逆三角形でいわゆる美形の人。 桐谷美玲に似た感じの人。

    運命の神は非情なもので、彼女は卵巣がんと診断されていました。

    卵巣がんの初期でしたが長い化学療法(抗がん剤の治療)が必要でした。

    抗がん剤を使うとあまり食物ものどを通らない期間があり 彼女も食欲がおちてしまい、チョコレートとか果物程度しか喉を通らない日が何日か続いていました。

    そんなある夜、

    「先生、すぐ来てえっー!」 病棟から看護師が主治医の私を呼びました。

    緊急事態であると。

    彼女のいる病室へ入ってみると、びっくり仰天しました。

    彼女はもがいていました。美しい彼女の口が大きく開いたままもがいていました。

    「ハガ、ハガ、ヘンヘーハンホハヒヘ(先生なんとかしてえ)」 彼女は目から涙を流し、私に目くばせで助けを求め、手足をばたばたさせている。

    アゴが、はずれたらしい。

    医学部の学生時代、口腔外科で教えてもらったあのワザを必死に思い出しました。「アゴが外れたときの整復の仕方」です。

    彼女の開いた口に私の両手親指を 突っ込み両手をガバっと掛けると、力をこめて下に引っ張りました。

    カポッという感じで下アゴが上アゴの関節の穴にはまり、 次の瞬間には何事もなかったかのようにアゴは治りました。

    「ああよかったねえ」とは言ってみたものの、

    見てはいけないものを見てしまった感じでした。

    彼女はその後卵巣がんの治療効果もよく、退院していきましたが、 今思うに、長期に食事が取れなかったのでアゴが弱くなっていたようです。

    テレビでアゴの線のきゅっとしまった新人タレントを見るたび、 (この人は矯正歯科にお世話になってるんだろうな)と思ってしまいま

    す。

  • 幸せのホルモン

    オキシトシンというホルモンは、お産の現場ではよく使われる薬の一つですが、じつはいろいろな働きがあることが、ここ20年くらいでわかってきました。

    100年以上前に発見され、子宮の収縮作用があることから、分娩の誘発に使われてきましたが、それ以外に「他者への信頼感が増加する」「人と関わりたいという好奇心が強まる」「不安や恐怖が減少しストレスが緩和される」という働きがあることはよく知られているところです。母親が子供を育てる要素に関連しているようです。

    オキシトシンは女性だけでなく男性の体内でも貴重な働きがあります。男性も赤ちゃんに触れたりすることで、体内のオキシトシンのレベルが上がって、「やさしく」なります。

    本日、専門医向けのセミナーで聞いた話ではオキシトシンは「肥満を抑制する」「骨そしょう症を予防する」「筋肉量を維持する」「寿命を延ばす」効果もあるそうです。

    自閉症の一部ではオキシトシンを投与して改善した報告もあります。

    薬剤のオキシトシンを内服できるような薬を作ると、認可までとても時間がかかる。演者は普段の生活の中で体内のオキシトシンレベルを増加させる方法がないかと探してみると、エビデンスのある方法が、見つかったそうです。

    1:マッサージを受ける。

    痛いときに体をさすってもらうと、心が安らいで、痛みが軽くなった経験をした人もいるかもしれません。人の手で体を「さする」ことでさすられた人の体内のオキシトシンレベルが上昇するそうです。マッサージを施す人も少しオキシトシンレベルが上昇するそうです。

    幸せになるためには、お互いの体を触れ合うことも大事で、コロナの流行で、SNSでしか意思疎通しなくなった私たちに、「肌のふれあい」は最も欠けているものではないでしょうか。

    2:オキシトシンを上昇させる漢方薬がある

    加味帰脾湯(かみきひとう)と呼ばれる、不眠症などで使われる漢方には不安を取り除きストレスを和らげる効果があり、オキシトシンを上昇させる働きがあるそうです。

    3:ペットと見つめあう

    飼っている犬や猫とじっと見つめあうだけで、体内のオキシトシン濃度が上昇するというエビデンスがサイエンスという雑誌に掲載されました。ペットを飼うと心が癒されるのは、オキシトシンがかかわっていることが明らかになりました。

    ペットは心を癒します。

    自分も日々、飼っている犬と見つめあう時間があるのですが、知らない間に日々のストレスが軽減されていたのですね。

     

     

     

     

     

    犬と見つめあっている私

     

    **

     

     

  • ヘモ

    寒くなって痔が痛いという人も多い季節です。

    痔(じ)も妊娠中のお悩みの一つです。

    正確には痔核といって、医療関係者の間では Hemorroidの頭を取って「ヘモ」と呼ばれます。

    di

    「ぢ」と大きな文字を宣伝に出していたのはヒサヤ大黒堂 でしたが、ひらがなの中で一文字でこれほどインパクトのある文字は他にないでしょう。

    お産をする人の中でかなりの人が痔に悩んでいます。

    本によれば、男女を問わず30代以上の成人の約70%は痔になったことがあるそうです。

    妊娠のほかに便秘で長時間腹圧がかかる状態も痔を悪化させます。

    長時間の座り作業も骨盤内の循環がうっ血(血の巡りが悪くなること) を起こすのでよくないです。また肝臓の病気や喘息を持っている人も痔が悪化することがある。

    痔を悪くしない方法がいくつかあります。

    1)便秘を起こさないようにする。

    硬い、でかいウンチは× 思い立ったらすぐトイレ。

    2)入浴時により血行を促す。

    血液循環が良くなると治癒が促進される。結構、結構。

    3)長時間の座位、立ち仕事を避け、適度な運動をしましょう

    肛門括約筋を収縮、弛緩。骨盤内の血液循環を良くしましょう

     

    4)アルコールや刺激物を摂らないようにする。

    辛いカレーは出るときも辛い(つらい)

     

    産科では、産後に骨盤の筋肉を締める骨盤底筋体操という体操を すすめていますが、これが血行を促し、痔には非常にいいです。

     

    妊娠の時には、骨盤が圧迫されて血行が悪くなるので、 とても痔になりやすいのです。

    「脱肛」といって肛門からおまんじゅうのように飛び出した痔を目にすることもあり。

    ひどいものはお産の後ガーゼで押し戻す(還納)することもあります。

    ただ、お産が終わって日数が経つと血行が戻るのか、かなり改善します。

    だからすぐに手術を勧めることはあまりないのです。

    さて、人は「痔で困ってる」と口に出していうのがはばかられるので、この病気は いろいろな隠語で呼ばれています。

    私が聞いた「痔」の別称は・・・

    大地主、地(ぢ)主

    年貢を取り立てられて苦しんでいる農民のような呼び方

    オヂサン、オヂサマ、ヂーサマ

    長い付き合いで親しみを込められてつけた呼び名

    水戸黄門様

    「このモンドコロが目に入らぬかあ」と痔が訴えているようですね。

    「見た!コーモン」とか「見ろ!コーモン」とか呼ばれます。

    G-shock

    この名前の時計が売れていた頃によく聞きました。

     

  • 乳腺炎

    タンパク質をより積極的に摂ったほうがいい(私くらいの年代(50代)では)と聞き、牛乳(200ml入り)を買って一日一本飲んでいます。ロングライフミルクと言って、栄養価は普通の牛乳と変わりませんが、常温でも長期間(一か月程度)保存がきくので便利です。

    効果は・・・というと、今まで筋トレで大きくしたい筋肉、ではなく、おなか回りの脂肪ばっかり太ってます

     

    さて最近牛乳が余ってしまいこまったというニュースを耳にしました。コロナ禍で牛乳を消費する機会が減ったのだとか。

    乳業会社の人によると、今では搾乳も自動化されて、搾乳の機械に自分で入っていくのだとか。停電などで機械が止まると、乳牛も乳腺炎を起こすそうです。

     

    人間の話で申しわけないのですが、私は産後に乳腺炎のトラブルになる人の診察をすることがあります。

    赤ちゃんが母乳を飲む量と母乳の出る量は絶妙にバランスが取れているのですが、母乳の出はじめの時期や赤ちゃんが離乳する時期には、バランスがくずれて乳腺炎が起こりやすくなります。

    乳汁が乳腺に溜まってしまい、出方が悪いと、急に38度くらいの熱が出ます。しこりになって痛みます。

    牛が乳腺炎で死んだとニュースにありましたが、人間の乳腺炎も化膿したものを放っておけば死に至ることもあります(今の時代、そうなる前に治療が始まってしまい、人が死ぬことほとんどありませんけど)

    乳腺のケアは大事ですが、以前は産婦人科で乳がんの検診も行っていました(今では精度の点で、マンモグラフィや乳腺エコーを行う医療機関に紹介することが多い)。

    以前触診での乳がん検診をしていて、70代のおばあちゃんに乳がん検診をしていた時の話です。

    「わしみたいに70過ぎても乳ガンの心配することあるでしょうかセンセ?」とおばあちゃん。

    「年だからといって乳がんにならないとは言えませんよ。定期的に検診受けたほうがいいですよ。どっかの牛乳みたいに、定期検査せんと、ほっといたら問題になること、ありますよ。」

    ちょうど、ある乳業会社が賞味期限切れの牛乳を販売して問題になった時期でした。

    老人の乳腺はほとんどペッタンで、あるかないかわからない位ですが、それでも私はガンを見逃してはいけないと、肋骨の間に置いた指先に神経を集中させ、指をすべらせていく・・・

    突然、そのおばあちゃんが笑い出した。

    「もう、わしの乳なんか、もう賞味期限切れでっしゃろ。

    ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ

     

  • GPS時計が教えてくれること

    ランニングが楽しくなるようにと、GPS時計をつけて走っています。

    1㎞あたり何分で走っているか、トータル何キロ走ったか教えてくれる、とても便利なガジェット(機械)です。

    最近のは、心拍計もついてます。軽くて精度が高い。GPS衛星の補足も速い。

    パソコンにつないでデータをサーバーにアップロードすると記録が保存され、適当な大きさの地図上に走ったルートと、相対的な速さを色表示します。

    山歩きでも使えるので、どの山のどのルートを通ったのか地図上に表示され楽しく使っています。

    GPS時計つけてランニングする時、面白いのは、体感する速さと、実際の速さが違うことです。

    1㎞あたり5分というと、ちょっと急いで走る状態ですが、同じペースで走り続けているつもりでも、時計を見ないで数分走って、しばらくして時計をみると1km あたり5分30秒・・・6分・・・とか、気が付かないうちにスピードが落ちていることに気づかされます。

    ゴール後。 記録が悪すぎてガッカリしている自分

    ゴール後。
    記録が悪すぎてガッカリしている自分

    人間の体って、放っておくと、だんだん楽な方へ行ってしまうのだな、と気づかされます。

    頑張ってやっている「つもり」でも、だんだんとカラダが楽な方に行ってしまうことは、世の中みると沢山あります。

    私は受験勉強を一生懸命やって大学に入ったつもり、でしたが医者になろうと医学部を再受験してみて、予備校の夏季講習に通った後で、現役の頃の自分がいかにムダな勉強法をしていたかを思い知らされました。

    サラリーマンでも若いころは全力で仕事をしていて、中年になっても全力でやっている「つもり」がいつのまにか「仕事しないおじさん」になっているのはこういった理由からでしょうか。

    私は体重増加の多い患者さんに「ダイエット指導」などしていますが、彼女たちだって、たぶん、ちゃんと食事制限してカロリー控えてダイエットしている「つもり」なのでしょう。BMI30を超過しているのに、なぜ減らないのか、と問いただしていくと、結構間食を口にしていたり、外食が多かったりします。

    私も仕事をマジメにやっている「つもり」ですが、楽なほうに行っちゃってるんじゃないかと、GPS時計から教えられる今日この頃です。

     

     

     

  • リアルな交流

    リアルで、直接顔を合わせて話する機会が増え、ここ2~3週間で、いろいろな人に会いました。

    宗教オタク(自称)の外科医、23年ぶりに会った旧友、フィリピン人の大学教授、etc.

    楽しいです。

    先日うちに泊まっていったフィリピン人の大学教授(60代女性)も面白い人でした。

    彼女は日本の介護制度を研究している人ですが、いまや高齢化に関しては世界のトップを走っている日本。

    今のフィリピンは、昔の日本のように大家族が多く、年寄りの面倒を誰がみるか、日本ほど問題にならない。

     

    でも今後は高齢化するので、介護が必要な老人が増えるだろう。

    私、介護には詳しくないのですが、改めて日本の制度を見直してみると、

    おそらくヨーロッパやアメリカとは違い、日本の国民性もからんで特殊だと思います。

    「介護」は英訳すると「nursing care」ですがニュアンスが違います。

    実際会ってみたところ、日本でもよく見る「おしゃべりなおばさん」で、「私の教え子に介護よりナースの資格を取らせようと思っているのに、大変だったわ」とか「ニュージーランドに引っ越したけど防犯対策も意外と大変なのよ」とか「フィリピンのマンゴーおいしいでしょ」とか、こちらが話をしなくても、どんどん自分の話をするので、あっという間に1時間以上経ってしまいました。

    私が今まで会ったフィリピンの人は明るい人が多いのですが、「将来のことなんか、なんとかなるわ、アッハッハ」と笑っているような人が多い国では、日本人みたいに「将来大変なことになるかもしれないから今から備えておこう」と悲観的に考える人が多い国の制度が、そのままでは受け入れられないんじゃないか、と感じました。

    ***

    学生の頃、私はフィリピンを何回か旅行する機会がありましたが、地元のおばさんに見合いを勧められたことがあります。

    旅行中のフィリピン、道端の雑貨屋で、見ず知らずの40代のおばちゃんから私は声をかけられました。

    「あなた ハンサムな日本人じゃないの」

    私は自分のことをハンサムとは思っていないが、おだてられて 悪い気はしません。

    店先に立ち止まって、おばさんといろいろ話をしました。

    旅行の予定、日本でやっていること、その土地の特産物、などなど・・・

    いろいろ世間話をしていたが、最終的にはこういうことだった。

    「うちの娘、あなたの嫁にどう?日本に連れてってあげてよ」

    フィリピンの田舎によく見かける小太りの風体のそのおばさんとはまったく似てない、美しい娘の写真を、彼女は見せた。

    見ず知らずの男に声をかけるなんて、何かあるんだろう。国際結婚でもさせたいのか?

    「またにしときます」と答えて、私は立ち去りました。

    私は自分のことを全くハンサムとは思っていませんが、「あなたハンサムね」と言われたのは長い人生で、このフィリピンでの一件と、インドでの旅行中でした。

     

     

     

     

     

  • ハロウィンも明けて・・・

    街ではハロウィンもありましたが皆さんのところはどうでしたか?

    コスプレして街を歩くのが、一年のイベントの一つになってますね。

    ところでハロウィンでは「不気味」と感じるお面をかぶるのも一つの趣向ですが、「顔っぽい」ものを見て「不気味」と感じるか「カワイイ」と感じるかは、かなり主観が入るようです。

    掲載している画像(イラスト以外)は全部私がエコーでとらえた「顔らしいもの」ですが、これを見た妊婦さんはすべて「カワイイ!」と表現しました。

    喜んでいる妊婦さんに「心霊写真みたいだよね」なんて言うのは失礼なので、言いません(が冗談が通じそうな人には言います)。

     

    妊婦健診で同伴してきた子に「ほら赤ちゃんの顔、カワイイでしょ?」

    と同意を求める方もいますが、小学生位でないと顔と認識できないようです。

    エコーの映り方がたまたま面白く見えることもあります。

    あくびをしたり、指を吸ったり、は良く見ますが、

    下の画像はピースサインのように見えます。

     

  • バカのフリ

    私は犬を飼っていて、一日一回は散歩に連れて行くのですが、どうもこの犬が私をバカにしているようです。1歳10カ月の柴犬です。

    院長に注意

    散歩に出ると、私は犬のスピードに合わせて、走ったり、止まったりする。

    鎖につながれているので、散歩の時くらい走りたいだろうと、犬のペースに合わせて走ったり、止まったりするのですが、これがかなり気まぐれ。

    興味を引く「匂い」を発見すると、急に立ち止まり、しばらくその場でクンクンている、かと思えば、急にぐいっとロープを強く引っ張って走り出す。

    全速力。

    急に止まったり、急に走り出したり、かなりマイペースで、飼い主の意向を全く無視しているか「オレについてこい」と言っているようにも取れます。

    犬を散歩させているつもりが、犬に散歩させられているようです。

    ところが、先日、散歩の途中で、急にスマホに連絡が。「まもなく分娩です」とクリニックからの連絡。

    私の自宅はクリニックから近いので、お産の分娩まで自宅で待機していることも可能です。ただし犬の散歩中となると、急いで犬を自宅に戻さなければなりません。

    (どしたの?)という顔で私を見る犬。

    (すぐ帰らなきゃ)と思って、ふだんは言う事を聞かない犬を引っ張って走り出すと、意外なことに犬がちゃんと私について走ってくれるではありませんか!

    普段は私の意向など全く聞かない、「我の強い」犬ですが、非常時にはこちらの意向をくみ取るんだなと、驚きました。

     

    私事ですが、 「お前 バカかと思ってたけど、意外と頭いいんだな」と中学生の頃にはよく言われました。

    授業中に、窓の外を見るクセがあり、内容がわかっている授業で黒板を見ているのも退屈だったのです。

    数学の授業で「おまえちょっと問題解いてみろ」とよそ見ばかりしている私を指名した後、私はすらすらと正解を書いたので、私が授業についていってないと思っていた数学教師は面食らったようです。ぼーっとしている、と思われていたことが多い。

    一学年しかない小さな小学校から、大規模な中学校に入学して、いじめてきたりする嫌な奴も時々いたので、とりあえず敵をつくらないようにと、初対面の相手にはヘラヘラ笑って、あまりしゃべらないようにしていたのですが、こういう態度も、バカと思われた原因かもしれません。

     

    大人になって、医者になって、診察室で初対面でいろいろな人に会うのですが、(この人ちょっと・・・)と感じる相手と会話をすることもあるのですが、(頭が悪いフリをして相手を油断させる作戦をとっているのかもしれない)と思うようにしています。

  • イチジク

    秋のフルーツも出回っていて、イチジクも旬ですね。

    おいしそうだったので、買ってきました。

    地味なフルーツですが、花が外から見えないので「無花果(むかか)」という別名もあります。

    イチジクは旧約聖書の中にも登場していて栽培される果物としては世界最古の歴史があるといわれています。日本には江戸時代に中国から入ってきました。

    栄養的には甘い糖分以外にも、クエン酸などの有機酸、ポリフェノールが含まれ、緩下作用や去痰作用があります。

    たんぱく分解酵素を含むため肉料理にも合い、胃の消化を助ける働きもあるとか。

    いちじくには「ペクチン」と呼ばれる水溶性食物繊維を多く含んでおり、水に溶けてゼリー状になり、便を柔らかくすることで便通を改善し腸内環境を整えてくれる役割があります。

    また、血糖値の上昇を緩やかにして糖尿病を予防する効果も期待できます。

    痔の治療には葉を煎じた液で局所を洗うと良いといいます。

    さて、イチジクといえば、私の世代は「イチジク浣腸」を思い出してしまうのですが、形が似ているので命名されたという説があります。

    一昔前までは、産科ではお産の陣痛がはじまった妊婦全員に浣腸をしていました。

    産道の邪魔にならないように、浣腸による刺激が陣痛を促す目的で、また赤ちゃんが母の便で汚染されないようにという目的でした。

    しかし浣腸の効果についてのエビデンス(科学的根拠)がないことが理解されてから行われなくなっています。

    医療の上で必要だからと、点滴とったり、薬を与えたり、お産をするときにも介入することがありますが、不必要な介入はできるだけ避けたいと思っています。

    イチジクを眺めていると口に「入る」ところから「出る」ところまで、いろいろ思いが湧き出てきます。

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