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院長ブログ

  • 楽しい寮生活

    4月になって新しい会社、学校に変わった人もいるでしょう。

    最近 寮の生活が見直されているとか。

    炊事などは共同でして、同じ年代で同じ環境の人が寝泊まりする生活ですが、

    生活費が抑えられて、規則正しい生活を送りやすいと見直されているそうです。

    私も学生時代のかなり長い間、寮で過ごしました。トイレと台所は共同で、

    1回生と2回生の時は同じ部屋をシェアして2段ベッドです。

    20人くらいが入る同じフロアには医学部の私以外にも、経営学部 農学部 法学部 教育学部などの学生がいて

    課外活動でアメフトやっているやつから、アルバイトに精を出している人からいろいろ。

    記憶が正しければ 月8000円くらいの寮費でかなり安く、アルバイトで稼いだお金は旅行に回すことができました。

    寮には日中管理人はいましたが、夜間はおらず、門限もなし。人の出入り自由。

    gakuseiryouとてものびのびした学生生活を送りました。寮生活で良かった。

    同じフロアの気の合った人と飲みに行ったりカラオケに行ったりもよくありましたが、

    週末には女子学生と合コンもあり、ある週末の朝、寝ぼけマナコでトイレに行ったら男子トイレの「大」の方から女の子が出てきてびっくりしたことがありました。江戸時代の長屋暮らしを想起させました。

    私は私で、拾ってきた猫を部屋で飼っており、ベランダと部屋の間にあるサッシにベニヤ板で「ネコ用トビラ」を作って、猫が外と中を自由に出入りできるようにしてあげました。

    ベランダに出た猫は、ベランダ伝いに4階から1階まで降りてお散歩に行くのです。

    期末試験が2週間前に迫ったある日、寮のフロアで「かゆい、かゆい」とかゆみに悩む人が続出する現象がおこりました。

    どうもノミが大発生したらしい。

    そしてその原因が、私が飼っている猫だと気が付くには長い時間がかかりませんでした。

    寮の各部屋にはベランダがあり、猫はそこを自由に行き来しています。

    猫の体毛をよく観察すると、小さいモノがピョンピョンはねていて、猫がフロア全体にノミをまき散らしていたことがわかりました。

    私も期末試験の準備そっちのけで、ノミ退治にあけくれていましたが、同じフロアの学生のみんなにはひんしゅくを買ってしまいました。

  • パシフィコ横浜 でかい Noっす!

    産婦人科の学会に出席する機会がありました。 20年からコロナだったのでリアルの学会に参加するのは実に4年ぶりです。

    場所は「パシフィコ横浜」というところで、今までも学会としてよく使われてきた場所です。

    今回もそのパシフィコ横浜という場所に行ったのですが、以前と比べると、学会の受付の場所がさらに駅から遠くなっていました。

    歩いても、歩いても なかなか着かない。

    こんなに遠かったっけ?

    と思い調べてみると、会場のパシフィコ横浜「ノース」は2020年に増設された会議場だったのです。

    天井が高くて、複数の会議場を持つこの建物は、外国人が沢山来るような国際会議をいくつも開けそうです。進撃の巨人でも会議が開けます。

    横浜のような都会に出て歩くのはしばらくぶりで、コロナの前といろいろ違うことに気づきました。

    1)ホテル代が高い!

    会場近辺のホテルの宿泊は、以前の倍くらいの値段に上がっていました。ダイナミックプライシングと言うんでしょうか、お客さんが増える時期は自動的に価格も上がるように調整されるようですね。私はなんとか安く泊まれるところを探そうと、新横浜のビジネスホテルを予約しましたが、それでも1万円以上で、以前より2割増といった感じです。

    2)エスカレータで人が歩かなくなっている

    会場近くの駅って、上下の移動が結構多いです。3階ぶち抜けのエスカレータとか、静岡のイナカでは見ないようなものが、結構あるのが面白いのですが、昔は、エスカレーター歩いている人多かったのですが、今回はほとんど見ませんでした。まあ、安全上は良いのでしょう。

    3)学会のプログラムがスマホに凝縮されている

    以前は学会の抄録が紙で、雑誌の束のような抄録を抱えて会場を移動することが多かったのですが、最近の学会ではスマホさえあれば、抄録に書かれていたことすべてを見ることができます。ただし、スマホのサイトのどこにリンクを貼ってあるのか、逆にわからなかったり、QRコードがすぐに出てこなかったりと、面倒くさいこともあります・

    リアルの学会のいいところは、なんといっても臨場感があるので、集中して話を聞けます。Web講演では(聞く人の心構えにもよるのでしょうが)中断してみたり、コーヒー飲んでみたり、気が散ることが多いです。

    また会場の書籍販売で、専門書を手に取って立ち読みできたり、協賛企業のブースでいろいろな新製品を実際に手に取って目にすることができるのが良いところです。知り合いとちょっとした会話ができたり、するのもリアルならではのメリットです。

    短い期間でしたが、勉強した気になって帰ってきました。

    長距離を歩いたわけではないはずなのですが、足が疲れました。アスファルトや硬い舗装のせいです。

    山歩きで長距離歩くのには慣れているはずなのですが、アスファルトの上を歩き続けると、やたらと足が疲れます。

    土の上を歩くのと違って、同じ場所に足裏が当たり、使っている筋肉が同じ部位なためだと思います。

    帰りの新幹線で、パンパンになった足をケアするために、靴を脱いで足をもんでいました。

    子供の頃に見た風景で、新幹線通勤のサラリーマンのオジサンが靴脱いで足を投げ出して、ネクタイ緩めて口を開けて居眠りしているのを見て

    だらしないオヤジだなあ)と思ったことがありますが、

    自分がまさにそのオジサンになってました。

     

     

     

  • 子宮の日とネコの避妊

    先週の話ですが、4月9日は「子宮の日」でした。「4」と「9」で「しきゅう」。

    子宮頸がんも「パピローマウイルス(HPV)」という名のウイルスが関連しています。がん検診も大事です。

    最近は子宮頸がんの予防ワクチンをうつ人も増えてきましたが、ワクチンの予防も大事です。若い年代の人ほど効果が高いです。

    さて少し前の話ですが、

    人間の子宮を治療する私が、飼いネコの子宮の手術をしてもらう立場になりました。

    飼っていたネコが出産を終えたので、避妊手術をすることになったのです。

    獣医のところに連れていったところ、メス猫の避妊手術は、「子宮と卵巣を全部とってしまう」と聞いてビックリしました。

    子宮と卵巣を取る?

    ネコまくら 気持ちいいです

    ネコまくら 気持ちいいです

    私は医者として人間の避妊手術もやっていますが、人間(女性)の避妊手術は

    卵管を切ってしばるだけです。

    なぜ、ネコは子宮まで取らないといけないんだ!

    余計なことを!

    獣医に聞いてみたかったのですが、ちょうどその時、私の担当する帝王切開や卵管結紮の手術で忙しく、ついに聞きに行くことができませんでした。聞いたとしても、ネコを偏愛する飼い主からのクレームと思われたでしょう。

    人間も動物も生殖器官は、おなかのすみっこの方にあるので、手術は基本的に同じはずで、私が自分のネコを手術してしまおうかとちょっと思ったのですが、ネコの麻酔につかう薬剤の量の加減がわからないのであきらめました。

    ちなみに、人間以外の犬や猫では子宮は二つに分かれています。

    人間は子宮は一つ。

    しかし稀に人間でも「双角子宮」といって、100人のうち数人の割合で子宮が二つに分かれている人がいます。普通に妊娠が可能な人は多いのですが、中には早産を起こしやすい人もいます。

    他の病院で聞いた話ですが、妊娠初期に出血を起こして、エコーで見たところ、子宮の中には何も見えず、「流産ですね」と先生が診断していたら、手術後しばらくしてだんだんとおなかが大きくなってきました。

    双角子宮に気づかず、さらにその片方で妊娠が継続していたことに気づかず、流産してしまっていたと思っていたら、片方にしっかり妊娠していて、胎児が育っていた、という事例があります。

  • 一周忌

    私の母が亡くなって1年。 先日一周忌の法要がありました。

    面倒と感じる法事ですが、しばらく話をしていない親戚も集まってきて、私も話をしながら昔の話を思い出してきました。

    「覚えてるか”ター坊”」

    私より10歳年上のいとこで、今や60代になった彼は、私が子供だったころの呼び名(正久(タダヒサ)なのでター坊)で呼びます。

    私すでに50代後半のオジサンなのに「ター坊」ですよ!

    (悪い気はしませんでしたが)

    人は50代以降になると、子供も手を離れ、自分の行く末も案じるようになるのか、集まりやすくなるのかもしれません。

    お坊さんの読むお経を聞き、手渡された経典の文字を目で追うのですが、この年になって初めて目にするような難解な漢字で、お経の最後の方では目がしょぼしょぼしてきました。

     

    檀家の減少や、無縁墓地、住職の後継ぎの問題で、お寺の運営も大変なようです。

    人々の心を救うのが宗教の本質だったはずが、現代では医学やカウンセリングが現代人の心を救っていて、

    お寺はこれからどこへ行くのか。ohaka

    自分が坊さんだったら、「明るい悩み相談室」や

    若い男女の出会いカフェ」でもやってみようかな。

    「精進料理+ダイエット合宿」

    「瞑想と認知行動療法」とかいろいろアイデアはあります。

    何年か前の夏、新郎が僧侶である結婚式の披露宴に招かれました。

    200人も入る会場の新郎側は、坊さんばっかり。

    丸いテーブルを囲んで、僧侶が数十人も座っているのは、壮観でした。

    会場内は、照明を落としても、とても明るかったです。

    私もそのとき、ゲストとして、スピーチを依頼されました。

    ウケを狙って 冗談を言ったつもりでしたが、

    ツルッとスベりました。

  • 健康診断

    紅麹(べにこうじ)のサプリで死亡するニュースが出て大騒ぎになってますね。

    腎機能が低下する合併症があったとか。

    腎機能の低下って、どうやってわかるか、というと、やっぱり初期はなかなか自覚症状が出ないのでわかりにくいです。

    どういう人が腎機能低下しやすいかというと、糖尿病の人と高血圧の人が圧倒的に多い。

    では

    糖尿病や高血圧はどうやってわかるか、というと、悪化しても自覚症状がないのでわかりにくいです。

    糖尿病や高血圧があることを知るきっかけになるのが、健康診断です。

    ちなみに「健診」と「検診」は同じ読み方をしますが、意味は違っていて、「健診」は自分の体が健康かどうか確認するもので、「検診」はがんなどの病気がないか特定の病気を調べるもの。

    (とされていますが、実際には現場でも混同してることが結構あります

    最近、You Tubeの動画を観ていると「健康診断なんかやらなくて良い」みたいなことを言っているサイトもありますが、私個人的には、「どっちかといえばやったほうがいい」と思っています。

    健康診断のデメリットとしては1)基準値より外れている数値の人がいるが、実際には問題ない人が多い 2)そのため「異常」とされた人に余計な精神的負担をあたえる 3)精密検査のために病院に改めて受診して調べる時間とコストがかかる。などがあります

    しかし、高血圧や糖尿病、コレステロールの増加など、自分で気が付かなかった異常が早期に発見されるという意味では、受ける価値があると思います。

    腎機能を調べるには健康診断の血液検査では主として「SUN(BUN)/クレアチニン」をみます。医者の間では「BUN/クレアチニン」は長ったらしいので、「ブンクレ」と呼びます。

    同様に「ナトリウム/カリウム」(間接的には腎機能を反映します)も長ったらしいので、現場では「ナトカリ」と呼びます。「AFP(アルカリフォスファターゼ)」(肝機能の一つ)は「アルフォス」と呼びます。

    このように医学では、まともに読むと長ったらしい専門用語を4文字くらいで表現することがあります。

    ただし、シロウトが聞いたら誤解されかねない呼び方もあります。

    私が医学生の実習で、脳外科を回っていたときのことです。医局会の症例提示で、CTの写真を見て、専門医の先生が、治療方針を議論するのですが、その時の症例は慢性硬膜下血種まんせいこうまくかけっしゅ)でした。この病気は頭蓋骨の中に出血した血の塊が、脳を圧迫したりして、命にかかわることもある重大な病気です。しかし専門医の間では、いちいち「まんせいこうまくかけっしゅ」とは言わず、略して「マンコ―」と言います。

    医学生で、後に産婦人科の道に進んだ私には、その時脳外科の専門医の先生たちが、「このマンコ―、大きいだろ?」「いけるかな?」「このマンコー、ちょっと無理じゃないか」とか、マジメに熱い議論をしていたシーンがやけに記憶に残っています。

  • 就職とプー太郎の生活

    年度変わりの4月になると進学、異動など、落ち着かない人もいるのでは。

    大学を卒業してから、仕事を持たずにブラブラしていた(無職の)期間が自分にもあります。

    私が30代半ばで、一年間アフガニスタンでNGOの活動を終えて、日本に帰ってきた時のことです。

    季節はちょうど今みたいな、年度替わりの時期でした。暖かい春のはじまり。

    プー太郎の生活だなと思いました。

    今仕事はないけれど、そのうち仕事も見つかるだろう、と思う一方で、なんとなく落ち着かない日々でした。

    街に出てみてブラブラしましたが、ぼーっとしているだけで・・・

     

    仕事がしたいなあ・・・

    と思ったものです。社会の中で自分の居場所があるって大事なことだと、こういう時間の間に気づきました。

     

    採用したアフガン人スタッフ(と私)

    採用したアフガン人スタッフ(と私)

     

    日本に帰ってくる前、私がそれまでアフガンにいたときには、スタッフの採用にもかかわっていて、逆に求職者を採用する立場でした。

    アフガンでは仕事をしたいけど、給料のもらえる仕事に就けない人が多い。

    「仕事がない」といって、私たちのNGO事務所に応募してくる人はとても多かったです。

    仕事の募集をするのも、新聞や雑誌などメディアはありません。口づてに募集が伝わるのです。

    ある時運転手を募集していましたが、募集をはじめて早々に運転手が見つかったので、その後応募してきた人に対して、

    「残念ながら、あなたの希望されていた運転手の職は決まってしまいました」

    と私が言うと「ああ、そうですか」と引っ込む人は少なくて

    「じゃあ、私を是非ガードとして雇ってください」と言う人も複数。

    「ガードも、今のところ空いているポジションはありません」というと

    「ではそうじ係でも結構です。何でもやりますから。」と執拗(しつよう)に食い下がる人もなかにはいます。

    向こうは、このチャンスを逃したら、仕事がないので、必死です。

    またアフガニスタンでは血縁関係を頼って仕事に応募してくる者も多かったです。

    字が書けない人もいるので、履歴書のフォームなどというものはありません。

    これこれの職種を新しく募集しようと思うと、事務所で働いていた現地人のスタッフに洩らすと、

    「じゃあ、今度、うちの兄の嫁さんのイトコの甥に有能な人がいるから、今度紹介しましょう」

    と、必ず声をかけてくる人がいる。

    アフガン人は膨大な親戚・血縁関係のネットワークを持っているか、どっかの他人を「親戚」ということにしているか、どっちかなのですが、ハローワークとか、人材募集業者のないアフガンでは人脈やコネが就職のカギになるらしいです。

    縁故採用も必ずしも悪いわけではないようです、

     

     

  • 頭が良くなくてもこれを実践すれば頭がいい人と思われる本

    たまにリアルの書店に行って、売れている本など眺めます。

    ここ10年くらい、本を買う時は、新聞やメディアで書評を見たり聞いたりしてから買うことが多いです。

    リアルの書店が良い点は、話題の本をペラペラと全体を見てから、買うか買わないか決められること、同じジャンルの本で他にどのような本が売れているのか、わかることです。

    リアルの本屋で買った本で最近面白かったものを紹介します。

    頭のいい人が話す前に考えていること」というタイトルの本です。

    頭がよくなくても、頭がいいと思われる人になれる本です

    著者はコンサルタントの仕事をしていた人ですが、冒頭から自分の失敗談が出てきます。後から考えると、読者の注意を引く「つかみ」は最高です。

    (コンサルタントがどういう仕事をするのか、別に自分と関係ないから・・・)と思いましたが、「私の失敗談を聞いてください」と入ってくると、(読んでみようかな)という気になります。コンサルという仕事だけでなく、対人関係にかかわるあらゆる局面で、役に立つ本です。

    デート中、デパートの服の売り場で相手の女性から「白い服と青い服、どっちの服がいいと思う?」と聞かれて、「青い(白い)服がいいよ」とすぐに答える男性は「正解」でしょうか。そういった「あるある」の事例が沢山盛り込まれています。私もこういうブログを書いていて思うのですが、「誰でも知っていそうな、ありきたりの事」はNGで、自分なりのオリジナリティを持っていて、かつ「相手に刺さる」事を発信するのが良い、と意識の中にあったことを文章化してくれているような本です。

    自分の仕事である患者さんの診察の場面(医療面接といいます)でも、この本に書かれている原理は100%活用できます。相談相手の悩みを知り、提案し、「納得した」と思ってもらえるにはどうしたら、いいか。

    一般には、「専門的」と思われている言葉で、実はそうでもない言葉も、私は患者が「わかった気になる」目的で、あえて使います。たとえば「体調が悪いのはホルモンバランスのせい」ホルモンバランスなんて、専門医の間のコミュニケーションでは使わないのですが、このワードを出すと患者さんは「わかった気になって」くれます。

    仕事以外では私は「私バカなんで、よくわかりませんから教えてください、えへへ」と言ったりしていますが、そのほうが、楽しくやれていることは確かです。

  • ハイキングシューズ

    先日の日曜はお休みをいただき、山登りをしてきました。伊豆の天城山系に登ってきました。

    せっかくの休日で体を動かせて気分転換になるとすれば、登山も良い選択肢です。

    自然の中で体を動かして、気持ちも体も洗われるようです。

    天城山系は標高1400m程度の山ですが、山の北斜面には雪が残っていました。雪のせいで急斜面を登るときに、地面がずるずると滑りってしまい大変でした。

    雪が残っている

    私はハイキングシューズを履いて上りましたが、普通の運動靴だったら登れなかったかもしれません。天城山系は、登り始めの登山口の標高が1000mくらいあって高いので、高低差は大きくありませんが、3月の中旬は雪が残っていて、もう少し気温が上がっている時期のほうが楽しめたかもしれません。

    私は「なにがあ~っても もういいの」と石川さゆりの代表曲「天城越え」を口ずさみながら 山道を歩きました。

    雪解けの道を歩いたせいで、靴やズボンのすそが泥だらけになりました。

    ハイキングシューズは街中でも違和感なく履けるローカットタイプのものです。昔は海外の途上国に行くときに、この種類のハイキングシューズを履くことが多かったです。底がゴツゴツしていて、仮にこれで足を踏まれたりすると 痛いです。

    さて、地元磐田に戻ってから、近所に住む私の実父を訪ねる機会がありました。父を囲んで私を含む兄弟が集まったのです。

    母が去年亡くなってから、父は普段は一人で暮らしています。今回家族が父のところに集まった時に、びっくりする事がありました。父が近所のフィリピン人パブに通っている、という事実が発覚

    父は80代で、老い先も長くないので、好きなことやればいいと思っていますが、フィリピンパブ通いとは知りませんでした。

    私自身は、その手の店に行くことは最近ありません。ただ、思い出したことがあります。

    学生時代にフィリピンのセブに行って、友人たちと現地のディスコに遊びに行ったことがあります。楽しくフロアで踊っていたのですが、うっかりと女の子の足を踏んづけてしまいました。

    踏まれた子はとても痛そうにしていて、私は(しまった)と思いました。

    底がでこぼこしているハイキングシューズを履いていたのです。

    ハイキングシューズを履いて踊るんじゃなかった・・・

    私の父がフィリピンパブに行った話を聞いて、自分が、かつてフィリピンで、人の足をハイキングシューズで踏みつけてしまった事を思い出しました。

     

  • 高校生の頃の食欲

    最近 高校の時の同級生と会う機会がありました。

    50代の今の年齢になると、お互い老けたのがわかりますが、気持ちは10代。

    「さわやか」で食事をしながら、当時のことをいろいろ思い出しました。

    私が磐田南高校生のころは大食いでした。

    ある日、同級生と一緒に浜松の駅前へ出た私たちは回転寿司の店で

    「大食いにチャレンジ、30皿食べたらタダにします。」

    という文句を見ました。

    「やってみようぜ!」僕たちは奮い立ちました。

    金はないが食欲だけはある。

    「体積が大きいタマゴはすぐに腹がふくれるから、食べちゃダメだ」

    「イクラとかカッパ巻きなら消化が速そうだから沢山イケルかも」

    などなど作戦を練りながら

    私たちはコンベアに乗って運ばれてくる一組の寿司たちに

    果敢にチャレンジしていきました。

    鉄火巻き、トロ、イクラ・・・

    最初の10皿は難なくクリアした。ペロリと平らげた。

    納豆巻き、イカ、イナリ・・・

    15皿を越えるころからちょっとしんどくなってきた。

    サバ、ウニ、ガリ、ガリ、ガリ・・・

     

    20皿に近づくと、味わっているというよりは口に

    押し込んでいるだけ、

    刺激を求めてショウガをやたらと口にする。

     

    友人は20皿を越えたところでギブアップした。

    「食えねえ・・・」

    彼は泣きそうな顔をしながらポケットからjを出した。

    当時の磐田のような田舎の高校生にとっては痛い出費だ。

    私はあきらめなかった。

    ウニ、サバ、ガリ、カッパ巻き・・・

    皿に乗せられて運ばれてくる寿司をひたすら

    口に詰め込んでいった。

    25皿を越えたころから意識が遠のいてきた。

    マラソンで言えば35キロ地点。

    苦しい。

    でもここであきらめたら

    寿司の代金を全部払わないといけない。

    食い意地が私を奮い立たせた。

    目標の30皿を平らげたとき、もう逆噴射寸前、

    失神しそうでした。

    「ここに住所と名前書いてくれ」

    寿司30皿分をタダにされた店のオヤジは

    明らかに不機嫌そうでした。。

     

  • 開業医の本音

    最近ある出版業者から「先生のブログで書いていることを本にしませんか」と私に声がかかりました。自費出版のようなものですが、本屋に並べることができる出版物になるよう、編集者とみっちり打ち合わせて1年間かけて、装丁も専門のスタッフがかかわって、売れる本を作ります、ということでした。

    本を出すことによって、医者としての考え方が世間に伝わり、本を読んだ患者が集まってくるので、患者の数を増やす効果があるそうです。

    自分のブログの何が共感を得られるかについて、詳しく調べてくれたおかげで、自分でも忘れていた(ああこんな面白いこと言ってたなあという)気づきがあり、有意義なディスカッションではありました。 ただし、費用に高級車一台分くらいの費用がかかることと、出版不況と言われていて、紙媒体の書籍は今売れていません(書店の数が激減していることはご存じでしょうか)。よく考えた結果、本を出さないことに決めました。

    自分の意見を伝える方法として、以前 You Tubeの利用も考えたことがありました。動画用にカメラを買って、話す内容も考えたのですが、投稿直前で思いとどまりました。産婦人科に関係したユーチューブだったら、私が出るより、女性の先生の方が視聴回数が多いだろうなあ、とか考えて。

    PMSの治療とか、感染症のこととか、自分なりの切り口で伝えたいコンテンツは沢山持っています。

    ****

    さて、話は変わりますが、本屋で立ち読みしていて、売れていそうなタイトルの本があったので

    「患者が知らない開業医の本音」というタイトルの新書が話題になっていたので取り寄せて読んでみました。

    ホンの内容は、小児外科の研究では有名だった先生は病気を理由に大学をやめて、開業することを決意し、開業してからのあれこれの経験が本になっています。

    文章が読みやすくて、医者でない人が読んでも共感できるところは多いんじゃないかと思いました。

     

    私と著者は年齢も近く、考え方も共感できるところが多く、面白く読めました。 医者の世界には「総合病院の勤務医」vs「個人開業医」のような世界観があります。勤務医は純粋に患者のために働く。開業医は簡単なことしかしないし、お金を儲けることに興味がある人が開業する。勤務医時代には、私もそんな感覚で仕事をしていました。医者の世界では、「開業」イコール「下のランクの医者になる」ことです。

    産婦人科に限っていえば、勤務医はがんの手術やロボット手術をしますが、開業医はリスクの少ないお産しか扱いません。

    いまや「そこらへんの開業医」となってしまった私には面白く読めました。

    この本の著者の、障害を持って生まれた子供に対するまなざしに熱い情熱を感じましたが、子供に対しては、自分はそんなに情熱を持って診れない気がしました。

    そういう意味では偉い先生の足元にも及ばない気がしました。

     

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