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院長ブログ

  • 歯医者

    歯医者に行くことになってしまいました。

    虫歯だったところの根本が腫れて痛い。

    今までの人生で後悔しているものの一つに、「虫歯を増やしてしまったこと」があります。

    そう、私甘いものは大好き。

    妊婦さんに向けて「糖質の甘いものばかり食べることは控えましょう」と言っているワリに、

    コンビニに寄って、甘いスナックの棚のあたりをうろうろしています。

    歯を悪くするのも当然です。

    加齢の影響もあります。歯は加齢とともに歯茎がやせて、歯並びが悪くなる、歯ぎしりの習慣があると奥歯がいたむ、歯の表面が黄ばむ、など、この年になって出てくる影響もいろいろあります。

    私の高校の頃の同級生で、歯医者になった人に診てもらったのですが、同級生だからといって、挨拶や容赦はなく、椅子に座って待っていると、背後から来て、いきなり診察が始まりました。

    動けないように顔を押さえつけられて、頭蓋骨にひびくような振動でキーンとドリルが回っているのって、イヤですよねえ。

    私は産婦人科医として診察するほうの立場ですが、内診で膣の中みられるのと、動けない状態で口の中のぞかれるのと、どっちがイヤなんだろう、と思いました。

    ****

    さて最近は虫歯の子供が減っているのだとか。

    欧米ではよく行われている水道水へのフッ素の添加も日本でも検討されたことがありましたが、フッ素は虫歯の予防効果があります。

    またキシリトールは学会レベルでも虫歯の予防効果があることが報告されています。アスパルテーム(パルスイート)のような人工甘味料も虫歯になりにくいです。

    同じ糖分でも繊維質のモノを食べていると虫歯は減るようです。

    私がフィリピンの田舎に行ったとき、地元の小学生くらいの子供たちが、おやつ代わりにさとうきびをかじっていました。

    そこらへんに生えているさとうきびを適当な長さに切って、それを噛みつぶすのです。

    さとうきびの繊維の中から甘い汁が出てきて、子供のおやつになります。繊維は丈夫なのでガムのように長持ちする。

    さとうきびをかじっている子供には虫歯が少ないという報告もあり、甘味以外に、虫歯を抑える成分が出ているという説やさとうきびの繊維自体が歯ブラシの役目を果たして、虫歯の予防効果
    があるのではないかという説があります。

    妊婦さんにも虫歯の予防は重要です。妊娠中はカルシウムの喪失が起こりやすく、つわりで歯磨きが十分できない人も多い。

    「ははは ははいい」

    何て読むかわかりますか

    「母は歯はいい」

    です。

  • 10月4日は徒歩の日

    10月4日は「10(と)と4(フォ)をかけて」徒歩の日です。

     

    あなたは健康に歩くための足のケア、やってますか?

    先日、ジョギング用の靴を探していたところ、知り合いの外科医にある靴屋を勧められました。

    ジョギングはお金のかからないスポーツですが、靴選びは大事なこと。

    悪い靴を履くことで、足へのダメージが生じ、膝や腰の痛みの原因になることもある。

    走るための靴選びには慎重になっていたのですが、今回 その靴屋と出会って、目からウロコが落ちる思いがしました。

    「お客さんの足は今履いているのより2センチ大きいのが適切なサイズですね。」

    体格のいい中年の店員はそう言って、まず、私をびっくりさせました。

    私の足は結構大きい方(28.5㎝)なのですが、さらに大きいサイズが必要とは・・・。

     

    首をかしげている私に 靴屋の主人は延々とその理由を説明してくれたのですが、

    その長いこと、長いこと。

    私がお金を支払うまで、延々40分以上。

    まず足関節のつき方、そしてつま先の余裕の必要性。

    運動時の空気循環を考えると、 みんなが普通履いている運動用の靴はサイズが小さすぎるのだそうです。

    実際に間違った靴を履かせた状態で足を曲げてみたり、片足立ちでバランスを取らせたりして、実際に自分がいかに間違った 靴を選んでいたかを体感させてくれます。

    足の筋肉のつき方、腱の付着部、ランニング時の重心移動、 今の人がいかに間違ったサイズの靴を履いているか、 間違った靴を履くことで起こる足の障害、などなど。

    整形外科医やスポーツドクター顔負けの知識で、私に説明してくれました。

    靴を買った後で、うっかり私が外反母趾の予防にテーピングをやってみたい、 と言うと、ご丁寧にも、私の靴下をもう一度脱がして、正しいテーピングの仕方を実際に私の足に貼って教えてくれた。

    たかが、一足のジョギングシューズを買うだけなのに、額に汗をにじませながら、私のために40分以上もかけて 説明。こんな靴屋は今までになかったし、ジョギング用の靴に関して自分がわからなかったことについてすべて答えてくれました。

    いい話を聞かせてくれたので、指導料として払ってもいいと思ったほどでした。

    靴を買って自宅に帰る道すがら、感動を人に与える商売とはこういうものなんだなあ、と変に私は感心していました。

  • 秋とテストステロン

    秋も深まってまいりました。

    秋といえば男性には抜け毛の多い季節。

    男性ホルモンとして知られるテストステロンも一年のうちで秋に一番分泌量が増えるそうです。

    秋には食欲が亢進し、筋肉量も増えますが、このホルモンのおかげです。

    女性の体にも男性ホルモンがあります。男性と比べると量は少ない。

    病院に来る女性で更年期障害に悩むうつ症状の人に産婦人科ではホルモン補充療法を行ないますが、   この時、男性ホルモンが少し入ったホルモン剤を注射すると、見違えるように元気になる人もいます。

    女性の体の中での男性ホルモンは病的に多いとやはり問題になります。

    卵巣の働きがうまくいかないために起こる PCO(多のう胞性卵巣)症候群はテストステロンが上昇しますが、同時に 生理が止まったり、多毛症になったり 不妊症を引き起こします。

    hage

     

     

     

     

    話は変わりますが、

    20代の頃、同僚の医者で毛が薄いのを気にしている男がいました。

    彼は神経質な男で、つねにビクビクしているのでその精神的ストレスが彼をハゲにしていると 私は思っていましたが、

    そんな気苦労の多い彼を気遣ったのか、からかったのか 仲間が寄って来て、お酒を飲みながら彼をなぐさめる会を開こう、ということになりました。

    参加者は私の周囲の酒好きの人ばかり数人。   街の居酒屋に全員が集まると、幹事が

    「今宵は**君を励ます会を開きましょう」と言いました。   その後、みんなは口々に

    「**くんをはげ・ますですね」 と言う。

    「はげ」と「ます」の間に、ワザと一呼吸置くので   「ハゲ・増す」会である。   みんな勝手に酒を飲んで盛り上がりましたが、酔うと彼を気遣う人は誰一人おらず、

    薄毛で気弱な彼は居酒屋の隅で小さくなっていました。

    こないだ彼に久しぶりに会ったら、彼の頭は以前と違って フサフサだった。

    どうもカツラをつけはじめたらしい。   イキイキしていた。

     

    とってもハゲまされた。

  • 天候とお産の関係

    風が強かったり、雨が降ったりと天候の変化が激しいですね。

    ヒトの体は天候に影響され、たとえば低気圧が近づくと頭痛が出る人は多いです。「天気病み(てんきやみ)」とも呼ばれます。

    喘息発作も低気圧で患者が増え、逆に盲腸(虫垂炎)は高気圧の時に起こりやすいのだそうです。

    虫垂炎は、外科医で、ゴルフが趣味のドクターが、せっかくのゴルフ日和のいい天気の休日に緊急手術の呼び出しが増えることに気づいたのがきっかけだそうです。

     

    出産に影響する要因として、天気が下り坂の時(低気圧が近づいている)に陣痛が来る人が多いです。一般に「満月にはお産が増える」と言われますが、新月でも三日月でも出産はあり、統計学的にも有意差はありません。もしそうなら、満月の時だけ勤務する医師や助産師を増やせば、人件費の効率はいいのですが、実際そうなってはいません。

    私も昼寝ばっかりしているくせに、雨の日はさらに眠くなります。

  • ブックオフで売れなかった本

    本かオンライン書籍かどちらがいいか。

    紙の本はすぐに手に取ることができ便利ですが、だんだんとたまってくると本棚を占拠します。

    今回古い本から新しい本までいくつかを整理して、処分することにしました。

    ブックオフに行き、片手の紙袋にいっぱいの古本を買い取ってもらったところが、

    買い取り価格「190円

    安く買いたたかれるとは想像していましたが、こんなに安いとは!

    その中でも「紙が黄ばんでしまって値段がつかない」と返された本が、写真の内容です。

    貴重な本と思っていたが価値ゼロだった

    私が10代の頃読んでいた本で、実家で整理していたときに出てきたものです。

    死に至る病」とは絶望のことである。と冒頭に書かれていて、あといろいろ書かれているのですが、ちゃんと読めてません。これの解説書で「実存主義を代表する名著です」と書かれていたので買ったのですが、翻訳難しいです。

    ツアラトゥストラ」はニーチェの代表作ですが、これはちょっと読みました。「神は死んだ」で代表される、強い言葉があちこちにちりばめられています。自己肯定感が低くて悩んでいる人が多い現代には受け入れられやすい。私なりの解釈をすれば「こう生きなさいというマニュアルはいらない、あなた自身の感じ方で未来を切り開いていくのだ」

    車輪の下」は受験勉強に悩んでいる10代の人が読むといいかもしれません。10代だった頃は自分のことをナイーブな人間だと思っていましたが、大人になった今、私はずうずうしくなってしまいました。

    心とは何か」は心についてのそれまでの学問を総説のように解説しているものです。

    買ったときは、貴重な本だからとっておこう、と思っていたはずですが、悩む年代を過ぎてしまってからはほとんど読み返しませんでした。

    人間はなぜ生きるのでしょうか

    という自分への問いかけを忘れていたことを、返された本のタイトルに気づかされました。

    ブックオフは面白いところで、ちょっと古い本ばかりですが、手に取ってみると内容は面白くて、立ち読みしているだけで数時間は過ごせそうです。

    自分はむかし、静かで立ち読みをしている人がたくさんいる本屋さんで、「ぶっ」と音のするオナラをしてしまったことがあり、

    それ以来静かな本屋ではオナラをしないように気を付けています。

  • イグ・ノーベル賞

    ノーベル賞の発表、今年は日本人の受賞者出るでしょうか。

    ノーベル賞の受賞も偉大ですが、それ以上に感動させてくれるのが

    イグ・ノーベル賞」です。今年は「ブタがお尻で呼吸できることを証明した」ことに対して、日本人研究者が受賞しました。医者としての私が思うに、思い肺疾患(COPD)などで呼吸機能が低下した場合、腸管に酸素を送ることで、呼吸の改善につながるのか、とちょっと興味を引く内容でした。

     

    無題

    イグ・ノーベル賞は「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞ですが、

    日本人で受賞した歴代の立派な「研究」を振り返ると・・・

    95年に「ハトを訓練してピカソの絵とモネの絵を区別させることに成功したことに対して」心理学賞が

    99年に「夫のパンツに吹きかけることで浮気を発見できるスプレーを開発した」功績に対して化学賞が

    2002年に「犬語翻訳機「バウリンガル」の開発によって、ヒトとイヌに平和と調和をもたらした」業績に対して平和賞が

    2003年に「兼六園の銅像にハトが寄りつかないことをヒントに、カラスをよせつけない合金を開発した」ことで化学賞が

    2004年に「カラオケを発明し、人々に互いに寛容になる新しい手段を提供した」業績に対して平和賞が

    2009年「パンダのウンチから採取したバクテリアを用いると、台所の生ゴミが90パーセント以上削減できる」ことを示したことに対して生物学賞が

    2015年は「熱烈なキスには、どのような生物学的影響があるのかを調べた
    (キスでアレルギー患者のアレルギー反応が減弱することを実証した)」研究に対して医学賞が送られました。

    などなどの輝かしい受賞歴があります。

    今年は「5歳児の1日当たりの唾液分泌量の推定」でまた日本人が受賞。

     

    日本には「こいつアホか」と言われそうな人を暖かく見守る文化的な土壌があるのでしょう。

    「眠い時間帯のお産ほど安産の割合が多い」

    「キティちゃんのサンダルを履いて病院に現れる患者にはなぜか感染症の頻度が高い」

    など私なりのテーマもあって、時間に余裕ができたらまとめてみよう。

     

     

     

     

  • ぴちぴちの高齢者

    9月16日は敬老の日

    本日9月15日、敬老の日の行事として、私の住むところでは後期高齢者に記念品が渡されることになっていて、

    自治会の仕事の一環で、私が近所に住む高齢者に記念品を渡してきました。

    私が担当する33世帯のうち、後期高齢者が15名あって、なんと半分近くが高齢者の世帯。

    意外と多いんだな。

    「祝敬老」と書かれた菓子折りの袋を軽トラックに積んで、近所に配って回りました。

    76歳の女性は、先月誕生日を迎えたばかりで、「えっ?こんなものくれるの?うれし~い!」

    と、若い女の子みたいに、目を輝かせて喜んでました。

    「そうです、ピッチピチの高齢者、です。おめでとうございます!」

    と、私は、その場のノリで言ってしまったんですが、年齢問わず、誰だって「生まれて初めての経験」ってあるわけで

    「生まれて初めてこんなに暑い夏」とか「生まれて初めて豪雨の被害にあった」とか

    高齢と言われる年になっても「生まれて初めて」を経験するわけで、人生飽きないもんなんだな、と変に関心しました。

     

  • 内視鏡手術

    テレビで「神手術をするドクター」の特集やっていたのを見て、触発されて

    使わないので捨てることに

    使わないので捨てることにしました

    昔私が使っていた内視鏡の鉗子を引っ張り出してきました。

    病院勤務の頃は「この地域では婦人科内視鏡手術のスペシャリスト」と自負していましたが、

    技術を磨いたわりに、お客さんの数が少なく、(公立病院で)宣伝もできないので、この分野で食べていくのはあきらめました。

    テレビでも、自作の手術器具を開発した医師の話が出ていましたが、

    内視鏡の腕を上げるためにいろんなことを私もやりました。

    米を入れるケースに穴をあけ、鉗子を差し込んで、2本の鉗子を使って縫合の練習したりしました。

    ケースの中でガンダムのプラモデルを作ったことがあります。

    自分の開発した鉗子入れ(おもちゃのバットです)

    自分の開発した鉗子入れ(おもちゃのバットです)

     

    見えているけど思ったように動かないのでじれったい

    40センチくらいある菜箸(さいばし)で自分の鼻クソをほじるような感覚です。

    患者のためであることはもちろんですが、自分のスキルが上がるのって結構うれしいです。
    病院時代に内視鏡で卵巣嚢腫の手術をした人が、妊娠されて、開業した私のクリニックに来ました。

    手術の傷が目立たないので、喜んでくれていました。

    でもお産が帝王切開になってしまった人もいました。

    内視鏡だけで帝王切開ができればいいのに! (胎児を細かく切る、等しないと出ないので実際ムリです)

     

  • 9月9日は救急の日

    9月9日は「救急の日」です。

    人が倒れたとき、一般の人の対応でも初期治療によって、助かる病気があります。

    心停止、アナフィラキシー等々。

     毎年いろいろな表現の「救急の日」ポスターが出ますが、今年は中学生や高校生など若い人に向けられていますね。

    さて、私は医学部を卒業した後、研修病院として、救急医療に力を入れる神戸市内の大病院を選びました。

    きびしい研修医のトレーニングで有名なところでしたが、先輩医師から、いろいろな病気の初期対応の基本を叩き込まれました。

     「熱が出た」

    「ごはんを食べていて魚の骨がのどにささった」

    から

    「心臓が止まった」

     まで

    いろいろな患者を第一線で診ました。

    その後、医師の専門性を高めていく中で、「自分は専門以外のことはわかりません」と言わなくていいことが多く助かっています。

    ***

    5年以上前の話ですが 私は道端で倒れた人に心臓マッサージをしたことがあります。

    公園を散歩していたら、私の目の前に男性が倒れていました。

    白髪の70代くらいの男性。

    今さっき倒れたばかりのようで、うつぶせになって眼鏡がひしゃげている。

    通りすがりの発見者によれば、私が通りかかる直前に倒れているのを発見とのこと。

    私は男に近寄って、呼びかけましたが反応がありません。

    手首と頸動脈で脈をとった。

    脈がない。呼吸がない。暖かい。瞳孔が開きかけている。

    つい今さっき、心臓が止まったのだと判断しました。

    私はすぐに心マッサージを開始した。

    両手のヒラで胸骨を圧迫。

     

    心マッサージをしながら周りで見ている人に「AED持って来てください」と叫びました。

    胸骨が「ミシッ」と鳴った。骨にひびが入ったかも。

     

    AEDが来たころには、自律的な心拍も再開していた。電気ショックはかける必要がありませんでした。

    マッサージをすること数分、動かなかった男性は苦しそうに動き出した 意識ははっきりしなかったが。

    公園の係の人が救急車を呼んでくれて、救急隊が到着するまで10分程度。

    長いような短いような10分でした。

     

    救急隊に任せれば、後はすることがないのでその場を立ち去りました。

    もし自分の名前を聞かれたら

    「名を名乗るほどのものではありませんから」

    と答えてみたかったのですが、私が誰かなんて、誰も聞いてくれませんでした。

    その後、どうなったか、知りません。

    ***

    心臓マッサージをする前に、上着を脱がせました。

    ズボンも緩めました。

    男性のパンツは、おしっこのシミがついていました。

    別にそんなこと、どうでもいいのですが、

     

    自分が倒れた時に、パンツにおしっこのシミがあったり、穴があったりしたらイヤだなあ

     

    最近、自分の下着を選択するときに親指くらいの穴が開いていました。そのまま穿き続けるか捨てるか迷ったのですが、捨てることにしました。

     

  • 怖い~! カメの呪い

    夏もおわり。

    夏と言えば怪談・・・でしたが画像修正が簡単にできてしまう昨今、心霊写真もすたれてしまい、昔みたいに怖くなくなりましたね。

    私が10代の頃、深夜ラジオで人気だった「オールナイトニッポン」という番組で、コワ~い「怪談」のようなタイトルの話を視聴者から募集するコーナーがありました。最後にオチがあります。

    一部を紹介します(ゆっくりスクロールしてください)。

    カメの呪い

     

    村のはずれに古い池があり、一匹の大きな亀が住んでいました。

    その亀は、夜になると村へ降りて来ては、家にしのび込み、

    灯りのともっている行燈をペロペロとなめては、

    また池へ帰って行くのです。

     

    その亀の歩みは、のろいのです。

    亀の のろい 

     

    恐怖のみそ汁

    ある朝、ぼくはやけに早く目が覚めてしまった。

    誰も人のいないはずの台所で、包丁の音がする。

    トントン、トントン。

    ぼくが台所へ行ってみると、母がもう起きて、なにかを切っているようだった。

    ぼくは聞いた。

    「母さん、今日は何のみそ汁?」

    母は答えた

    今日、麩(ふ)のみそ汁よ」

     

    きょうふのみそ汁!

    悪の十字架

    その教会の前についたのは、まだ朝早くだった。

    教会の扉は固く閉ざされていた。

    朝もやの中、カラスの泣き声だけがけたたましく響き渡っていた。

    誰もいないと思っていた教会の敷地の一角から

    一人の背の曲がった老人が、こちらに向かってゆっくり歩いてきました。

    ゆっくりと・・・

    ゆっくりと・・・

    この教会の人だろうか。

     

    私は尋ねました。

     

    「あくの 十時か?」

    悪の十字架

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