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院長ブログ

  • にんじん

    寒さがゆるんで、太陽の出ている時間が長くなってきましたね。

    気持ちがうずうずしてきます。畑で何の野菜を作ろうかと・・・

     

    先日、耕運機を持ち出して畑の土を起こし、スナップエンドウの苗を植え、ニンジンのタネをまいてきました。

    (私はふだん「にんしん」に関係した仕事をしていますが、趣味で「にんじん」も作っています。)

    単純に楽しみのために作るのですが、クリニックの食材で使ってもらえるのでやる気がアップします。

    ニンジンは赤くて色がきれいなので、料理の添え物には良いです。

    自分がつくったニンジン。スーパーで売られているものには程遠い

    栄養素には、何といってもベータカロテン。ベータカロテンはvitaminAとなる、もとの物質。

    VitaminAは皮膚や粘膜、視覚機能を維持するのに役立っています。ガンを抑制する効果も知られています。

    Natural Medicines Comprehensive Databaseによれば閉経前の乳がんの予防、閉経後の卵巣がんリスクを低減するなどが「効くと断言できないが効能が示唆されている」そうです。

    ちなみに漢方薬で使われる「朝鮮ニンジン」はふだん食する西洋ニンジン(セリ科)の仲間ではなくウコギ科の植物とか。

    私はまだ作るのがヘタなので、小さくて食用にならないものがたくさん出てきます。

    「いっぽんでーもニンジン♪、にそくでーもサンダル♪」

    と歌いながら、お店には絶対出てこないようなヒョロヒョロのニンジンから、使えそうなのをよりわけています。

    ところで「おべんとうの歌」(これっくらいのおべんと箱に~っ)って知ってますか。

    「きざみしょうがに ごましおふって
    にんじんさん さくらんぼさん しいたけさん ごぼうさん」

    という歌詞ですが

    「なんで唐突にさくらんぼが入るのか」

    「なんで子供の好きなハンバーグや卵がオカズにないのか」

    疑問に思ったことはありませんか?

    2(にんじん) 3(さくらんぼ) 4(しいたけ)5(ごぼう)

    と数字になっているではありませんか!

    すごい発見をしました!(と自画自賛)

    えっ? そんなの知っているって?

     

     

  • 英語がうまくなる最強の方法

    最近は日本に住む外国人も増えました。私のクリニックでも外国出身の患者さんの数が増えました。

    うちの近辺では、数が多い順で、ブラジル系、ベトナム人、フィリピン人、です。

    病院のかかり方は国によって違うのですが、外国人からよく聞かれ、日本人から聞かれない質問は

    「この治療いくらかかりますか?」です。(日本人には医療はタダだと思っている人が多いのか、お金のことが聞きづらいのかどちらかです)

    ピルの処方や避妊の時に、「保険診療」と「自由診療」の違いを説明することが多いです。

    外国人の患者さんが来るときは、通訳もいっしょに来ることが多いので、話が通じなくて困ることは少ないのですが、

    英語圏以外の人と話をするときは、PCのgoogle翻訳がとても役立ちます。

    フィリピンや、その他英語圏の人と話をするときは、英語で話しますが、私の英語はたまにジョークが言える程度のレベルです。

    外国語は、使っていないと、どんどん忘れるので、誰もが苦労するわけですが、私が振り返ってみて、語学が一番実についた、と感じた時期があります。

    それは、外国で一年暮らした時でした。アフガニスタンでNGOの医療活動に参加していた時の話です。

    アフガニスタンは、治安の悪いところで、外国から入ってきたNGO関係者も、移動中に誘拐されて身代金を要求されたり、襲われて金品を取られることがあります。

    私の活動していた地域でも30くらいの海外からのNGO団体が活動していましたが、一週間に一回、強盗や誘拐、地雷や事故など、治安に関する情報を共有するために、一週間に一回集まって、「どこそこで誘拐事件が発生した」「どこそこで銃の打ち合いが発生した」など、セキュリティアップデートを行っていました。

    アフガンの診療所で

    NGOに参加しているのは英語圏の団体だけではなく、フランスの「国境なき医師団MSF」とかその他ヨーロッパの国々、(中東や韓国もありました)が、共通言語は「英語」です。

    普段通っている道の、どこで強盗事件が起こったか、これを聞き逃してしまうと、自分たちのNGOを危険にさらしかねない。

    私がこのミーティングに出席していた時は、一字一句聞き漏らさないように、担当者の英語を必死で聞きました。

    聞き落とすと命があぶない、と思うと全身の神経を集中して、英語を聞きます。

    一年経って、日本に戻ってきたとき、英語がふつうに意識の中に入ってくる状態になっていました。学校でも英語は習ったはずですが、あの時ほどリスニングが向上したときはないと思います。

     

  • 理系と文系

    「理系」か「文系」かと分けることをやめませんか、とあるニュースサイトで提唱していました。

    大学進学の時に、「文系」と「理系」と分けられますが、これは良くないと常々思っていました。私から言わせると「数学嫌い → 文系」と考えている人が多いです。

    私自身に「文系か理系か」の問題が降りかかったのは、高校受験の時でした。それまでの自分は、好きな教科といえば「社会」と「理科」。得意な科目は「英語」。数学は計算間違いで減点されるので得意ではありませんでした。

    進路指導の先生に「お前は理数科に行け」と言われ、数学は好きではなかったにもかかわらず、内申書と進路指導の先生の意向で高校は理数科に。

    自分は「文系」と思っていましたが入ったのは「理系」。

    高校進学後は好きでない数学の勉強はやらなかったので、1年一学期の数学の成績はクラスの中で下から2番目でした。担任の先生が数学の先生で、「ちゃんと勉強やるから見捨てないでください」と先生にお願いした記憶があります。

    職員室で、私(当時身長180㎝)より小柄な身長155㎝くらいの数学の先生に、頭を下げてお願いして、

    数学の先生は、しばらく間が空いた後で「・・・ああ」と返事をしてくれました。

    その後「見捨てられないように」数学を勉強するようになったのを覚えています。

    実際のところ私は山岳部など課外活動が楽しく、勉強など放ったらかしでした。自分の好きだった生物学は、理系と言われますが、暗記ばかりです。歴史や地理を学ぶのと変わりません。

    医学部に入っても暗記することばかりで、理系の学部とは思えませんでした。

    今医者になって、医者の仕事は「アート&サイエンス」だと感じていますが、 理詰めだけでは患者の治療が成り立ちません。患者の気持ちを読み取り、伝える「アート」の部分が重要です。

    そもそも大学を「理系」か「文系」かにカテゴライズしていること自体がまちがっています。

    大学を選ぶのに「理系」か「文系」か分けているのは、世界の中でも日本くらいで、自称「文系」の人は「私は文系だから数学やらなくていい」と考えているフシがあります。

    今回「理系&芸人」で検索してみると「ムロツヨシ(東京理科大理学部)」や「サンシャイン池崎(大分大学工学部)」「ビートたけし(明治大学工学部)」など、文系と言われている芸人の世界でも理系出身の人はいくらでもいます。

    自分の経験から、数学は、苦手意識を乗り越えて努力を継続すれば、結果は出ると思うので、受験生には、この時期、頑張ってもらいたいと思います。

     

  • 夜間の中途覚醒

    電車の座席で居眠りしているのに、目的の駅に着くと
    なぜか目がさめるのは不思議と思いませんか?
    
    人間の覚醒と眠りをコントロールしているのは脳幹網様体だとか
    
    夜、人は眠くなるのですが、いったん目が覚めてしまうと、
    今度は眠れなくなる。
    
    最近の私は、夜の呼び出しが多く、睡眠不足・・・
    
    夜中のコールにも対応するのが、医者の使命である・・・
    ということはわかっているが、明け方の3時ころいきなり
    呼び出されるのはやっぱりつらい。
    
    「せんせー、患者さんが来られてます。」
    
    受話器を取り上げると、看護師の声。眠っているときに
    寝ているときに起こすと不機嫌なのはわかっているので
    限りなく丁重に声をかけてくれる。
    
    「ああーい。いーぎーまーすー ガチャン」
    
    脳の機能がパワー・セーブ・モードのまま診察室へ向かう。
    
    この後、患者の症状により、また睡眠に戻るか、覚醒してしまうか、分かれる。
    ちょっと出血した(10のうち9は問題ない)とかいうレベル状態
    だと、パワー・セーブ・モードのまま診察が終わってしまい
    その後私は再び安らかに眠りにつく。
    
    緊急手術が必要とか、搬送が必要くらいの重症度になると、
    いきなり覚醒状態は100%になり、交感神経が高ぶり、
    目がランラン、頭すっきり。
    そのかわり、その後コーフンして眠れなくなる。
    
    昔の話ですが・・・
    
    私の先輩の産婦人科医師が当直していたときのこと。
    高校生の女の子がパジャマを着たまま、彼氏と
    夜間の診察を希望して病院にやってきた。
    
    セックスをしていたときにコンドームが膣の中に入ってしまった
    という。
    
    私と同じく、最初は半覚醒モードだったその医師だが
    診察をしていくうちにだんだんと真剣になってきた。
    
    膣鏡で膣の中に消えてしまったコンドームを探したが・・・
    
    ・・・見つからない。
    
    (おかしいなあ、どこにもないぞ)
    
    覚醒しつつある意識の中で、ドクターは焦った。
    膣鏡で見る膣の中は、簡単に見るだけだと、ヒダの奥に隠れて、
    異物が確認できないことがある。
    
    テキトーな診察をして、膣内の異物を見落とした、なんてことが
    あったら、医師側のミスとされる。冷や汗が・・・
    
    (ないぞ、どこを探してもないぞ)
    
    すると突然
    

    「あったあ!」

    と女子高生が、すっとんきょうな声を上げた。
    
    彼女の花柄のパジャマのお尻の部分に
    ぺったりとつぶれたコンドームが張り付いていた。
    
    頭から湯気が上がるほど腹が立ったその医者は、
    それから朝まで怒りのために一睡もできなかった
    そうです。
    
    
  • かっぽんかっぽん

    トイレでかっぽんかっぽんするやつ」あるいは「スッポンするやつ

    というと、正しい名前は知らなくても、何をさすのか、みんな、わかりますよね

    (三角コーナーとか、カラーボックスとか、正しい名前と違うのに通用する製品名ってありませんか)

    私はクリニックの院長ですが、休日には舞台裏の仕事、いろいろやります。こないだは、トイレが詰まって流れなくなってしまい、大騒ぎでした。

    院長大変です」と呼び出されました。

    KIMG0959

    急いでホームセンターに行って「かっぽんかっぽんするやつ

    (通称はラバーカップ(正式名称は通水カップ、英語名ではブランジャー)というそうです)買ってきました。

    ダメだったときのために、より強力な、注射器の親玉みたいなやつも買ってきました。

    KIMG0958

     

     

     

     

     

     

    しかし、ダメでした。

    便器の出口の形状が、どうもラバーの形状に合わず、圧が加えにくいようです。

    困ってしまって、浄化槽の業者に相談したところ、赤い色をした前述の注射器のさらに大きなもの

    を持ってきました。消防車の色にも似て、いかにも「非常時出動!」のマシンです。

    こいつを、問題のトイレの出口にぼこっとはめて、2~3回スコスコやったところ、見事に詰まり解消!

    浄化槽の業者によれば、意図せず流してしまったナプキンやおむつ、

    水を吸って大きく膨張するので、中で詰まりの原因になるそうです。

    この「非常時出動」(ローポンプと呼びます)は、わざわざ業者に来てもらうのも大変なので、

    購入することにしました。

    安心してください、未使用品です

    未使用品です

    休日も、院長はこんなことで忙殺されています。

     

     

     

  • チョコレート

    一年で一番チョコレートが買われる日,バレンタインデー。

    「まんじゅうコワい」という落語では、饅頭好きの男が「饅頭が怖い」と言って逃げ回るのを、みんな面白がって、投げ与える話です。

    自分は「チョコレートコワい」と言っていますが、誰も面白がって投げてくる人はいませんでした。

     

    チョコレートはカロリーが高いのでジャンクフードの一つとして取り上げられますが、糖分以外は栄養学的にはとても優れた食品です。

    ポリフェノールを含んでいるなどカカオの効能は知られていますが、抗酸化作用があり、動脈硬化の予防に良い。

    食物繊維が多く、腸内細菌を活性化させます。

    テオブロミンを含んでいて精神を安定させ集中力を高める効果もあります。
    昔はチョコは液状で薬として飲まれていたそうです。

    19世紀の音楽家ショパンもホットチョコレートが大好きだったとか。

     

    チョコレートを食べると頭痛になる人もいます。これはチラミン(赤ワイン等にも含まれる)という血圧を上昇させる物質が入っているためで、これにより血管収縮性の頭痛が起こる人もいます。チョコを食べすぎると「鼻血ブー」になるといわれるのもこのためです。

    医学的な話になりますが、産婦人科で「チョコレート嚢胞(のうほう)」といえば、子宮内膜症の一種で、卵巣の中にチョコレートの色をしたどろりとした物質がたまる状態です。

    婦人科の手術をする医者にはやっかいな代物。子宮内膜症は不妊の原因にもなります。

     

    さて、自分もチョコレート好きでよく買いますが、自分は

    「いちばんお得感のある」チョコを選ぶので、必然的に板チョコとか、百円菓子の「ピーナツチョコ」ばかり。

    仕事の合間の休憩に「ちょこちょこ」口にしています。

    風邪のはやるこの時期、マスクをして仕事をしていて、仕事を終えたら、マスクの裏側に食べたチョコの茶色いのが小さくついてた。

    休憩時間にチョコ食べてたけど、唇についてたのばれなくてよかった。

  • インドネシア

    インドネシアで大統領選があるとニュースで流れていました。

    インドネシアは大国で日本にも関係が深いわりに、あまり知られてない国だと思います。

    人口は2億7千万人で日本の倍以上。面積は日本の5倍、主にイスラム教の国です。

    私は大学院の頃、研究の目的でインドネシアのジョグジャカルタというところに2カ月程度滞在したことがあります。

     

    病院で帝王切開の手術を見学したことがあります。

    インドネシアでも、手術前の皮膚の消毒は日本と同じイソジンで行うのですが、薬液の濃度が濃いのか、

    私の目には「焼き鳥のタレ」のように見えました。

    私が手術をしているドクターたちに、

    「この消毒って、サテ・アヤム(焼き鳥)のタレみたいだよね」

    と言ったらうけて大爆笑になりました。

    wikipediaより

    wikipediaより

    冗談好きなインドネシア人ですが、手術の時も冗談には敏感です。

    冗談いいながら、ちゃんと手も動いて手術してました。

     

     

     

     

    「飯」は「ナシ」「サカナ」は「イカン」「菓子」を「クエ」

    という覚え方があるようにインドネシア語は非常に覚えやすいのですが、

    私も滞在中にカタコトのインドネシア語をマスターしたので、街に出てみようと冒険のつもりで

    街を走っているバスに乗ってみたことがあります。

    日本と違うのは、車内で歌を歌って、お金を集めている人がいたことです。

    停留所に止まった時にギターを持った男がバスに乗り込んできました。

    ギターを鳴らして楽しそうに歌うと、次の停留所で降りていきました。

    他の乗客は何事もなかったような顔をしていたので、こういうのはよくあることらしいです。

     

  • 悲しい音楽を聴きたくなるホルモン

    悲しい音楽は好きかキライかと聞かれて、意見がわかれますが、人には悲しい音楽を聴きたくなる時があるようです。

    悲しい気分のときは、悲しい音楽を聴くと心が癒されるそうです。

    アメリカの研究者によると、血液中のホルモンであるプロラクチンのレベルが高いと、悲しい音楽を快適と感じるそうです。

    人が悲しい気分になっているときは、プロラクチンが普段より多く出て、それに反応して悲しい音楽を「快」と感じるのだそうです。

    このプロラクチンというホルモン乳汁分泌ホルモンとも呼ばれ、主な働きは母乳を出すことですが、排卵を抑制する作用もある。

    脳下垂体の病気でプロラクチンのレベルが高い人もいますが、もともと健康だった人でも、のんでいる薬の副作用でプロラクチンが高くなって生理が止まってしまうという人がいます。

    無月経(生理が来ない)でクリニックに来る患者さんで、よく話を聞いてみると胃薬や精神科系の薬をのんでいる人がいて、薬剤の副作用による無月経と判明することも時々あります。

    ホルモンの名前は「楽ちん」ですが、原因の解明が困難なことがあるホルモンです。

    音楽って気分を和ませてくれますね。うちのクリニックも出産の時にいい気分になれるように、CDの音楽を流しています。もう7~8年、同じCDを使っていて、出産に立ち会う私もず~っと同じ音を聞いているのですが、全く変える気になりません。

    うちのスタッフが気を利かせて、別のCDの音楽を流したこともあったのですが、私は「これでいいんだ」と言って、同じCDをかけさせています。スタッフにとっては聴き飽きた曲かもしれませんが、出産する人にとっては、一生に一度ですから。

    うちの院長は変なところにこだわっている、とスタッフに言われそうですけど。

  • 幸せな終末

    寒い時期は高齢者の急病が増えます。

    この時期忙しいねえ

    先日患者を搬送した帰りに、救急隊員が言っていました。寒い時期は救急車の依頼が多いのだとか。

    要因はいろいろあります。

    一つには、寒い時期の風呂

    日本では、自動車事故で死ぬ人より、風呂で溺れる人の方が多いって、知っていましたか? 実は寒い時期の風呂って、危険で、温度の急激な変化で、血圧が乱高下して、心臓や脳血管の病気を起こしやすい。年寄に風呂は注意すべきです。

    もう一つには転倒

    雪や氷で、転んだり落下したりする人が増える。北日本で、屋根の雪かきをしていて、屋根から落ちて死傷する高齢者のニュースは冬にはよく耳にしませんか。高齢者は足腰の筋力が低下し転倒しやすい。

    第三には、モチの誤嚥(ごえん)。

    高齢者は、ものを飲み込む能力が落ちていて、モチのようなものは、ノドにひっかかりやすい。統計では、やはり冬季に食べ物がのどに詰まる事故が起きやすい。

    そういうわけで、年末年始から正月の寒い時期は、高齢者にとって受難の時期であります。

     

    GUM06_CL12015さて私が20代の研修医だった頃の話です。私の勤めていた病院には三次救急に対応していてどんな重症の患者でも引き受けていました。

    来院時死亡(Dead on Arrival)といって救急車が病院についたときはすでに心臓が停止している状態の患者もいたりします。

    大部分は帰らぬ人となってしまうのですが、それでもわずかの可能性を信じて、若い救急研修医たちは一生懸命心臓マッサージをします。

    私が当直にあたっていたある深夜、モチをのどにつめて意識を失ったという83歳の男性が救急車で運ばれてきました。

    病院に運ばれてきた時はすでに自発呼吸がありません。

    気道に管を通し(挿管)し、心臓マッサージを30分ちかく続けてみましたがもはや心拍も、呼吸も、瞳孔の開きも、この世から去っていく兆候を示していました。

    死亡宣告をした後で、亡くなったおじいちゃんの娘とおぼしき中年の女性に話を聞きました。

     

    「おじいちゃん、以前からのどに食べ物つめることがあったんです。”よもぎモチ”が本当に好きなおじいちゃんだったけど、
    危ないからあれほど食べるなって家族から止められてたのに。」

    女性はハンカチでほほの涙をぬぐいながら、私にそう言った。

    「こっそり自分の部屋にもちかえって”よもぎもち”を食べたらしいんです。
    部屋の様子がおかしいから見に行ったら・・・倒れてたんです。」

    娘さんは涙を流し、でもよく見ると苦笑いしていました

    おじいちゃんは誰にも見られないように部屋によもぎもちを持ち帰り大好物のよもぎもちをぱくっと口にいれた瞬間、のどにつめたのでしょう。家族にこっそり隠れて食べるほど、よもぎもちが好きだったのか。

    人生の終末期の患者さんで、点滴につながれて、意味のない延命治療を受けていた高齢の患者を数多く見てきた医者の私に言わせていただくと

    自分の好きなものを食べてあの世に旅立てるなんて、

    ある意味幸せなんじゃないか、とも思いましたが・・・

     

     

  • ぷるんぷるん

    1月26日は「コラーゲンの日」だそうです。

    ニッピという会社がコラーゲンの製品を作ったことを記念してつけられたそうです。

    牛や豚の皮、豚の軟骨で目にすることがあるコラーゲンですが、人間にも重要です。

    私の住んでいる磐田市で「おもろ料理」がありますが、これは豚足を煮込んだものです。これもコラーゲンがたっぷり含まれます。

    加齢により、外見がシワシワになっていくのもコラーゲンが関係していますし、関節の痛みが出やすくなるのもコラーゲンが関係しています。

    コラーゲンを食べれば肌がつるつるになると一般には考えられていて、「コラーゲン鍋」なども流行りましたが、残念ながら、コラーゲンは消化管でアミノ酸に分解されて、たべたものがそのままコラーゲンとして利用されるわけではありません。

    薬やサプリでコラーゲンを再生できるものは現在なく、あれば、それこそノーベル賞ものです。

    婦人科の治療では、外陰部のコラーゲンが減少することで、性器の痛みが生じる症状が出ることがあります。訳せばそのまんまですが閉経後泌尿生殖器症候群(GSM:genitourinary syndrome of menopause)と呼ばれます。命の危険がある病気ではないですが、高齢者が増えた現代では、困っている人の数はとても多いです。

    性器の皮膚の症状については、女性ホルモンの投与で症状が改善することがあるので、相談をいただければと思います。

    さて、コラーゲンたっぷりの状態を「肌ぷるんぷるん」と表現しますが、

    第二次世界大戦で、ナチスの総統ヒットラーが「おっぱ〇 ぷるんぷるん」と発言していたのをご存じでしょうか。

    私はこの動画を見て確信しました。

    たしかに「ぷるんぷるん!」て聞こえます!

     

     

     

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