このページは、共通のメニューを読み飛ばすことができます。直接本文をご覧になるかたは「このページの情報へ」というリンクをクリックしてください。
サイト共通のメニューへ
このページの情報へ

院長ブログ

  • 生理の貧困

    「生理の貧困」が最近ニュースで話題になりました。

    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210304/k10012896501000.html

    「生理の貧困」を調査 学生の約2割“生理用品 買うのに苦労” | 新型コロナ 経済影響 | NHKニュース

    コロナ禍で経済的に苦しくなり、満足に生理用品が買えない状態のことを指します。

    生活費の多くをバイトに頼っていて、コロナ感染症による時間短縮営業などで飲食店等での仕事が減ったことが影響しているとか。

    私は仕事柄、毎日「生理どうでしたか」を話題にしています。いろんな生理の話を聞きます。しかしナプキンが高くて買えないという話は聞いたことがありませんでした。買えない値段でもないと思iいましたが、これすら買うのにお金がない、ということでしょうか。

    出血している日数は3日から7日、周期28日を平均として25日から38日の間、というのが正常の月経です。

    規則正しく月経が来ていることが体の調子が良い証拠といわれていましたが、最近 専門家の間では、必ずしもそうではない、といわれます。

    近代化以前(150年前くらいまでの)の女性は10代半ばで妊娠可能な体になると、10代後半で結婚、妊娠・出産を繰り返し、平均寿命は50歳くらいでしたから、一生の間に経験する月経の数は、現代よりはるかにすくなかったと考えられています。

    イギリスのピルの参考書に書いてあったことですが、1950年代ごろ、イギリスからアフリカのある国にボランティアで行った医師が、40歳のある女性からこんな相談を受けたそうです。

    「下からなにか変な出血があるんですけど・・・」

    出血の出方からすると、どう考えても生理。よくよく話を聞いてみると、その女性は、10代半ばで妊娠してから、出産して授乳、何年かして排卵がもどると、すぐに妊娠、ということを繰り返し、11人の子供がいるが、なんと、40歳になるまで生理を経験したことがなかったそうです。

    近代化以前の社会では、女性は妊娠と出産を繰り返し、寿命も短かったので、一生の間に生理を経験する回数が 今ほど頻度が多くなかったと考えられています。

    毎月毎月 月経を経験しつづけることで、子宮内膜症の頻度も昔より増加しているのではないかという説があります。

    最近「男性の体」がイヤで女性の体に性転換したいという人の話を聞きますが、そういう人は生理のトラブルも経験したいのでしょうか。

    生理の量や痛みに個人差はありますが、少なくとも「楽しい生理」はないようです。

    私の外来で見かける「生理でびっくり」には以下のような事例があります。

    *彼氏とエッチしたけど妊娠すると困る、生理が来ない、妊娠かなあ、どうしよう、どうしよう、やっと来た、というような「ほっとした生理」は時々耳にします。

    *最後の生理いつだったかなあ、生理来ないんですけど・・・えっ? 妊娠してるって? うっそお! とびっくりされる人は一年間に2~3人見かけます。

    生理の時に何を使っているかについては、印象ですが、ナプキン(とおりものシート)8割以上、タンポンは1割くらいでしょうか。

    さて、高いと言われるナプキンですが、もっとエコな月経時のものがあるのをご存じでしょうか。

    月経カップといって、月経血をためるシリコン製のカップが市販されています。3000円から7000円くらいでネットで市販されています。

    (Amazonのサイトから)

    私も産婦人科医ですので、試しに買ってみて、周りの女性に試してもらったことがあります。やわらかいシリコン製で、洗えば何回でも繰り返し使えて、とってもエコです。ただ初めてモノをみた人によれば漏れないか不安、指でまげて出し入れしますが、慣れるまでちょっとコツがいるようです。膣の大きさも結構個人差が大きいので、自分のに会うサイズを見つけるのも大変かもしれません。体質や、お産の経験のあるなし、性行為の頻度などで膣の大きさは人によって違いが大きいです。(S・M・Lというおおざっぱな分け方だと、サイズが合わない人がいるかもしれません)

    ナプキンが高いという話だったので、月経カップもどうかな、というお話でした。

     

     

  • 外国で髪を切った話

    先日髪を切ってもらい、スッキリしました。
    昔海外に出ることが多かった時期、

    hair_tokoya学生の頃から、30代に至るまで、好奇心であちこちの国で髪を切ってもらう、という経験をしました。
    アメリカ、オーストラリア、ドイツ、インドネシア、ネパール、ニカラグア、アフガニスタンで髪を切った経験があります。

    以前ドイツやオーストラリアで髪を切った話をしましたが今回は途上国、値段はボトムの方。

    散髪料金はどこまで安いのか! 国際比較です。

    インドネシアのジャワ島で行った床屋では日本円にして約200円。

    それより安かったのはニカラグアで入った床屋でした。約100円(当時のレート)首都マナグアを歩いてた時、路上で散髪をしている男がいました。ハリケーンの救援活動で、ある医療NGOに参加していた時の話です。

    地元のお金で10コルドバ(約100円)だったが、持ち合わせがなかったのでドル札を出して、「1ドルでいい?」って身振りで聞いたら、オッケーだということで交渉成立。

    床屋のおっちゃんはハサミ一本しか使わず、道端の軒下でまたたく間に髪を切り終えました。

    食肉用のトリの羽をむしりとるような乱暴な刈りかたでした。

    夜になって同じ場所を通りかかったら、散髪をしていた男は宝くじを売っていました。

    本当に床屋なのか疑わしい人でした。

    さて、さらに安かったのはネパールのカトマンドゥです。当時のレートで60円です。

    「日本は床屋はいくらするの?」
    と現地の知人に聞かれて。
    「40ドルくらいかなあ」と答えると
    「そりゃすごい。その金額ならここで6年間散髪ができる値段だ」そうです。

    カトマンドゥの首都の路地奥の散髪屋で顔剃り、マッサージまでしてもらってなんと60円!

    この後肩をもまれましたが、このマッサージがまた気持いい。

    (ああ、いいわあ)なんて恍惚とした私の表情をみて、この床屋のオヤジがニヤリと笑いました。

    「モア・マッサージ?」と英語でオヤジが聞く。
    恥ずかしくなった私は「オウ・ノウ」のつもりで、首をちょっとかしげました。

    なんとそのオヤジはうれしそうに、また肩をもみだしたのです。

    ネパールでは首を横にかしげるのが「イエス」の意味でした。

    地球上にこれ以上安い床屋はないだろうと思っていたのですが、

    アフガニスタンの都市マザリシャリフの床屋でカットしたら、なんと30円でした。

    アフガニスタンの床屋では絶対、顔を剃りません。

    アフガン男性はヒゲをはやすのが当たり前の社会なのでもみ上げとか、あごひげの部分はそのままにします。

    タリバン時代には「男性は握りこぶしの長さ以上に あごヒゲを生やすべし」という奇妙な法律があり、それを守らなかったアフガンの友人は本当に地下室に投獄されていたそうです。

    髪を切る、という切り口から世界の文化が見えて、面白い経験でした。

  • 睡魔と戦う 手を当てて

    お産は24時間、待ってはくれません。

    深夜の相当眠い時間のお産もあります。

     私が以前 総合病院で当直をしていた時の話。

     手袋

    前の日に日本に着いたばかりというベトナム人が 腹痛があるといって救急車で病院に運ばれてきました。

    妊婦さん本人は全く日本語を話しません。ダンナがカタコトの日本語を話します。

    お腹が痛いという彼女をお腹の上から超音波で診察するとどうも
    臨月近くの胎児がいて、お腹の痛み方からどうも陣痛らしい。

     全くコトバもしゃべれない人に内診(子宮の入り口の状態を見る)をするのはためらわれましたが、こういう非常事態では

    なんとか気合いで押し通し、診察しました。

    子宮の入り口がかなり開いて、お産がはじまっている状態。
    分娩台へ上がってもらって、出産にそなえることにしました。

    ところが

    急に分娩が進まなくなってしまったのです。

    普通なら、あと20秒もたてば出てくるところに
    胎児の頭がきているのだが、そこからいっこうに進まない。

     私はいつでも出産の異常に備える体勢で

    ベトナム人の彼女の産道に手が届く距離

    (それは具体的にいうと、彼女の開いたマタの間)に立ちました。

     しかし20分待ち、30分待ってみたが、あともう少しのところで進まないのです。

    時刻は午前4時、前の晩からほとんど眠れていない私は

    さすがに眠たくなってきました。

     普通ならお産をする人に掛け声をかけて応援したり、

    お産をする人の同意の上で陣痛促進剤をつかったりして
    緊張した時間が持続するのですが、

    コトバもわからない状況ではそのまま様子をみるしかないのです。

    睡魔が襲ってきました。

    コトバがわからず話もできないとぼーっと時間が過ぎます。

    眠い。

    寝てはいけない。

    眠い・・・・

     

    ああだめだ。

    そして、ついに私は立ったまま居眠りをはじめてしまいました。

    彼女の股間に手を当てたまま。

    ベトナム人の彼らも彼らで、産婦人科というのが
    何をするところかわからず、緊張していたでしょう。

     日本に来たばかりの若い妊婦さんと、そばで立って通訳をしていた

    ダンナは、妻の開いた股に手をあてて、立ったまま居眠りを始めるドクターに、ぎょっとしていたに違いない。

    私が診察をしているのを興味津々見ていたから。

    彼らがベトナムに帰って、
    「日本じゃお産のとき、産婦人科の医者が股の間に手を当てて眠るんだぜ」

    なんてうわさが広まったらやだなあ。

    結局、私は睡魔に耐えられなくなって、看護婦さんに交代してもらい、近くの当直室に引っ込みました。

    その後私が当直の時間を終えるまで状況は変わらず、産まれていませんでした。

  • ふんどしの日

    2月14日は何の日かご存知ですか?

    もちろんご存じですよね。

    そう・・・2月14日は

    _

    _

     

    ふんどしの日です。

    日本古来の文化であり、伝統的な下着の「ふんどし」。2と14で「ふんどし」と読む語呂合わせから日本ふんどし協会が制定しています。

    2.14ふんどしの日

    ちょっと前に「女性用ふんどし」も流行しましたね。

    むれやすいショーツとは違って、肌を締め付けないので、肌荒れを起こしやすい人、膣炎をおこしやすい人にはお勧めです。

    ふんどし女子

    この冬場、気温が低いことも関係するのか、肌のトラブルも多いです。

    肌のトラブルと言えば皮膚科、と思うかもしれませんが、陰部の肌トラブルに限っては、皮膚科に行くのは気後れするという理由で婦人科を受診します。

    皮膚トラブルの対応では、体の部位に関わらず、1)刺激になるものを避ける、2)肌の保湿(うるおい)を大事にする 3)睡眠を十分とってストレスを避け身体の免疫力を上げる ことが基本です。

    清潔にしようと、強い洗浄剤で洗いすぎると、むしろ皮脂を落としてしまい、かえって痒みをひどくしてしまっている人もいるので、洗いすぎないように気をつけましょう。

    陰部専用の洗浄剤(http://www.lactacyd.jp/)もあります。

    保湿効果があり、痒みを取る薬としては、1)ワセリンなど単に保湿をするだけのもの

    2)尿素系は角質を軟らかくして水分保持させるもの 3)ヘパリン類似物質といって水分保持と同時に血行も促進するもの、などがあります。

    ワセリンはいくら使っても副作用ないですが、他のものは医師に相談しましょう。

     

    さて、ちょっと変わった下着で以前流行(というかメディアで取り上げられた)したものに

    男性用ブラジャー

    というのもありました。

    楽天の販売サイトより

    こんなもの、どうしてつけたくなるのか・・・

    と思っていたのですが

    私もマラソン大会で走った時、着ているシャツによっては乳首がすれて痛くなることがあり、役に立つかもしれない。

    絆創膏貼って代用してますけど。

     

     

  • トレラン

    トレランやりませんか?」と誘ったのは たしかに、私でした。

    山登りを一人でするのは退屈なので、いっしょに行ってくれそうな、マラソン友達のM氏を誘いました。

    走るのが好きなM氏を誘う口実として、山で走れる、ということを前面に出したのですが、M氏は登山のことは知らないかわり、マラソン大会ではハーフで90分を切り、1㎞を4分で走る健脚なのです。

    じつは私、トレラン(=トレイルランニング)のことは名前しか知りませんでした。簡単に言うと山の中を走るものですが、コースも一定ではないので、走る度合いもいろいろ(らしいです)標高差もあるので、実際には歩かなければならない部分もあります。

    私はときどき静岡県内の山に登りに行っているのですが、今回登ったのは竜頭山。磐田市から天竜川沿いに車で1時間ちょっと行った場所で1300mくらいの山です。

    M氏に先に歩いてもらうことにしましたが、登山口から猛ダッシュ。私もなんとかついていきましたが、(待ってくれよう!)と心の中で叫んでいました。

    「急がなくて大丈夫ですから」と言いつつ、心中ではランニングという言葉で勧誘してしまったことを反省しました。

    へとへとの山頂

    雪の残っている山頂についたときは 汗ボタボタでした。

    下りはほぼ駆け足。

    先を走るM氏に遅れないようにと、コケそうになりながら、なんとかついていきましたが、

    標準で7時間の行程のところ、なんと3時間で登山口まで戻ってきました。

     

     

  • 試験の季節

    school_test_kaesuこの時期受験のシーズンですね!

     

    以前ネット上の掲示板に出ていたネタですが、笑えたので転載します。

     

    《 中国人の日本語試験とその回答 》

    問1:「 あたかも 」を使って短文を作りなさい。

     

    答: 「冷蔵庫に牛乳が、あたかもしれない。」

     

    問2:「 どんより 」を使って短文を作りなさい

     

    答;「 僕はうどんよりそばが好きだ。」

     

    問3: 「まさか~ろう」を使って短文を作りなさい

     

    答: 「 まさかりかついだきんたろう。」

     

    問4: 「もし~なら」を使って短文を作りなさい。

     

    答: 「もしもし、奈良県の人ですか?」

     

    問5: 「うってかわって」を使って短文を作りなさい。

     

    答: 「彼は麻薬をうってかわってしまった。」     笑える!

     

  • 清潔 不潔

    コロナ感染症がなかなか収束しないですね。

    マスクしてさえいれば良い、と思っている人が増えてきたせいでしょうか。

    換気と並んで重要なのは、接触の機会を減らすこと。

    気が付かないうちに自分の顔に手が触れている、ことが以外にあるようです。

    医療の現場では、手術や感染症の現場では、手洗いをして、手術着や予防衣を付けた後「余計なものにやたらと触ってはいけない」状態になります。

    テレビのドラマで手術中に「汗拭いて」と言って助手に汗を拭かせる外科医がいますが、あればエラそうにしているわけではなくて、自分の顔を触ると手が不潔になるからです。ちなみに手術室で使う「不潔」とは「清潔(滅菌されて感染のリスクのない状態)ではない」という意味で、一般に使われる「汚染されている」という意味ではありません。

     

    「ちょっと顔のここんとこ掻いて」

    「ずれたメガネ直して」

    なども手術中に自分の顔を触れない外科医が出すリクエストの一つ。

    手術に加わっている医師で、操作をしていない手はどうしているかというと、滅菌されたドレープ(手術野を覆う布)に手をおろしていることが多い。

     

     

    私が以前勤めていた大病院で、ある有名な外科医と同席して手術をする機会があった。

    手術の腕はたしかに上手で、ずばずばと目標の臓器に達して、最小限の傷で患部を摘出する。

    そして要求することも厳しい。

    「そこ!不潔だから触るんじゃない!」

    としかりつけながらも、てきぱきと手術の手は動いて、順調に手術が進んでいった。

    緊張する手術の山場を越えて手術も終わりに近づいたときだ。

    小さく

    「イヤーン」

    と若い女の声がした。

    外科医の横にいる機械出し(メスや鉗子を出す役割をしている)の看護師の声。

    鉗子を取りに手を伸ばすフリをして、そおっと若い看護婦の手を握ったのでした。

    先生!そんなとこ触らないで下さい!

    横にいた年配看護婦からたちまちヤジが上がった。

    その外科医は手術は早いのですが女にも手が早かった。

  • 温度設定をめぐる葛藤

    職場の温度設定。

    オフィスで仕事をしている人なら誰しも経験しますが、室温が「高すぎる」とか「低すぎる」と感じることはないですか? 市役所とか「夏は28度まで」と公表しているところは別ですが、決められた温度がなくて、リモコンの温度を上げたり・下げたり ってことはないですか?

    冬場でもこれ以上暖かくしちゃダメだよな、という考え方の人もいる

    夏場で、エアコンの設定温度もしょっちゅう変わる(というか、私はちょこちょこ変えている)のですが、冬場もよく変わります。とくにこの冬、感染症対策には「換気をよく」するため、窓を開けるようになりました。

    病院は病人のことを考えて、冬でも暖房がよく効いて暖かいのですが、総合病院などでは24度くらいまで上げているようです。

    私のクリニックではいつもの冬は、病棟は24度、外来診察室の設定温度は22度くらいまでにしています。

    しかしこの冬は違う。

    ヒューヒュー寒い風が入ってくる。

    内診する場所で、下着をとった人のところにも風が入ってしまうので、申し訳ないと思いながら、でも感染予防も大事と思ってあえて窓を開けています。

    冬場だったらこれくらい暖かくしなきゃ、と思っている人もいる

    夏は夏で、冷房の効き目をどの程度にするか、はっきりした根拠はありません。

    そうなると、エアコン温度の設定は、

    1)中の人が快適と感じる温度

    2)外気と温度差が大きすぎると健康によくないので、エアコンは効かせすぎない

    3)節電も考える

    などの要素のほかに

    4)(うちのような医療機関では)患者(とくに新生児)のためには暖かめにしておく

    (どの程度が暖かめか、は人によって意見が違う)

    5)発言権の大きいスタッフが決める

    6)リーダー(つまり院長である私)が決める

    など種々の要素があります。

    私の考えは、なるべく外部環境(自然)に近い状態で身体機能を損なわない程度にしたいのですが、たぶん全体の意見の総和ではない。

    暖房の効きすぎたところ、冷房の効きすぎたところに長時間いると、体の自律神経機能に影響がでる、と心配しているのは私だけなのかどうか、自説を主張できる根拠もありません。あからさまにやると「この院長はいちいち温度にうるさい」と思われるので一人の時にちょこちょことリモコンの温度設定を変えたりしています。

     

    リモコンの温度設定、

    上がっていたら・下げる 下がっていたら・上げる

    上がっていたら・下げる 下がっていたら・上げる

    上がっていたら・下げる 下がっていたら・上げる

    ・・・

    延々とやっています

  • ショウガは役に立つ!

     

    これは生姜でしょうが

    これは生姜でしょうが

    寒い季節になると、ショウガを目にすることが多くなります。

    ショウガ湯、ショウガ入りアメ、ショウガ風味の菓子。

    ジンジャー・エール、ジンジャーブレッド、いろいろありますね。

    「体を温める」として日本では知られていて、

    冷え性に効果があるといわれています。

    効能を信じている私は、ジンジャラー(生姜の信奉者をこう呼びますの一人です。

    東洋医学でも生のショウガを「生姜(しょうきょう)」、乾燥させてショウガを「乾姜(カンキョウ)」と呼びそれぞれ違う作用と呼ばれ漢方薬として使われます。

    古代ギリシャの薬の本にも記載されており、欧米でも古くからハーブとして知られています。

    イギリス国王ヘンリー8世がペストの予防に役立つとして国民に広めたのがきっかけで、ジンジャーブレッドが食べられるようになったとか。

    ショウガの成分にはジンゲロールなどが含まれ、血行改善、体を温める作用があるとされています。成分の一つジンゲロンは基礎代謝を高めて脂肪の燃焼を促進するダイエット効果も知られています。

    そのほか、殺菌効果があり、下痢の治療に使われたり、

    蛋白分解酵素の働きのため、肉をやわらかくする働きもあります(豚肉のしょうが焼きはおいしいね)。

     

    現在の欧米では乗り物酔いの吐き気止め、片頭痛、つわりの治療として役に立つとされていて、リウマチや関節炎などの治療にも用いられているそうですが、

    なぜか

    日本で広まっているように、体を温める効果についてはほとんど文献に記載されていません。

    日本は神道の国で、神社(ジンジャー)があるからか?

    ショウガない話ですみません。

  • サンタの帽子

    この数日、一時的にお産の件数が増えました。寝不足気味。

    産婦人科での仕事は、他の診療科と比べると、ハッピーであるといえます。
    老人の病気を扱うほかの診療科と違って、
    唯一「おめでとう」といえるから。

    お産の進み方は早い人もいれば遅い人もいるのですが、生まれてくる赤ちゃんは

    狭い産道を通ってくるので、頭の形が変形して縦長になっていることもあり、お産に長時間かかった場合には、後頭部が盛り上がって生まれてくるような赤ちゃんもあります。

    出産直前まで来て、お産が止まって長時間経過してしまっている状態の時には点滴による陣痛の誘発をしたり、吸引分娩といって、胎児の頭を牽引して、体外に出す操作を行うこともあります。

    吸引分娩は、簡単に言うと、掃除機のホースのような吸引管の先に、トイレの詰まりを取るための吸盤のような器具や丸い金属カップがついた機械を使うのです。

    骨盤をとおり、膣から出てくる胎児の頭は、大人と違って軟らかく変形しやすく、吸引分娩を何回かすると、出生後3日くらいまで吸引カップの形に頭が変形していることがあります。

    生まれたばかりの赤ちゃんは、頭が大きくて、頭から体温が奪われやすいので
    赤ちゃんの頭に帽子をかぶせて、体温が下がらないようにします。

    私が総合病院に勤めていた10年くらい前の話です。

    12月のある日、吸引分娩で生まれた赤ちゃんを見に行ったら、眺めたらサンタクロースの赤い帽子をかぶっていた。NICU(新生児集中治療室)のスタッフの粋な取り計らいでした。

    「いやーん、可愛いー」

    新生児室のベビーを見に来ていた、見舞い客の若い女性が声を上げていました。

    私だけでした。

    帽子の下に吸引分娩のでかいタンコブができているのを知っていたのは。

  • 診療予約
  • 採用情報
  • ブログ
アクセスマップ

〒438-0002
静岡県磐田市大久保896-39

診療時間

9:00~12:00 14:30~17:30

水・土は午前のみ/日・祝は休診

アクセスマップ
ページの先頭へ
トップに
戻る