院長ブログ
さい帯血とは
2021年4月28日|院長ブログ
再生医療で今までなおらなかった病気が治るようになった等いろいろニュースがありますが、さい帯を使った再生医療も再び注目を浴びています。
さい帯って何だかわかりますか? 「へその緒」つまり生まれるときに赤ちゃんのおへそにつながっている血管のことです。医学用語で「臍帯」英語でUmbilical cordです。
さい帯から幹細胞を取る試みは今に始まったことではなく、20年くらい前にすでに技術が確立されていて、私も臍帯血バンクに提供する血液を採っていたこともあります。
当時から「子供が白血病になったときのために役立つかもしれない」と言われていましたが、20年経った現在では、自閉症の治療に効果があるのではないか(phaseⅠで臨床応用はされていない)と言われています。
臍帯血は採取するのは簡単ですが、保存と管理が難しい。 20万円くらいかかります。
公的な臍帯血バンクもありますが、民間の会社の活動が大きいです。
。「臍帯血を取りましょう」と積極的なCMを展開していたのは血液製剤のバッグを販売する某医療機器メーカーでした。自分とこの製品が売れるのだから、積極的に宣伝しているはずです。
白血病にかかる頻度は少ないので、割にあわないと私は思いましたが、そう思わない人もいるでしょう。
コストの問題が解決でき臍帯血を有効に使うことができれば、いいものだと思います。
さて、臍帯を触ったこと、ありますか?
釜揚げうどんのように白っぽくてツルツルしています。子宮の中で赤ちゃんの圧迫を受けるので、つぶれないようにコラーゲンの繊維がたっぷり入っています。
釜揚げうどんを食べる時、ちょっと臍帯のことを思い出します。