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院長ブログ

復活の日

風邪と思われたウイルスが実は殺人兵器として開発されたウイルスで、誤って世界に広がってしまい、人類を死滅させてしまう。

ウイルスに感染しなかったのは南極にいた人だけになってしまう・・・

という今の時代を予言するような小説を子供の頃読みました。

小松左京という作家の「復活の日」です。

軍の研究所で開発された猛毒のウイルスがスパイによって運び出されたが、途中でスパイの乗った飛行機が遭難し、ウイルスが飛散して世界に広がった。当初は家畜の病気か新型のインフルエンザと思われていたが、心臓発作を起こして死ぬ人が続出。各国が対抗策を取るもウイルスは蔓延し、人類をはじめとする脊椎動物は全滅してしまう。

雪と氷に閉ざされた南極は唯一ウイルスの感染が起こらず、各国の観測隊員だけが生き残った。

誰もいなくなったアメリカでは、核兵器の自動報復装置があり、大地震が起こると核ボタンが作動し、全世界に核ミサイルが発射される。

なんとかそれだけは阻止せねば・・・

という壮大なスケールのSF作品です。

ウイルスの広がりに対して、ムダな努力を続けるお医者さん。「患者の診察で3日間寝ていなくて、注射をする医者の顔の鼻くそが鼻から出たり入ったりしていた」という妙にリアリティのある描写を覚えています。

私も夜中に仕事があって、引き続き朝も診察の仕事しているときに、眠くて眠くて、鼻クソ落としそうになることがあります。

南極大陸に残されているのは各国の観測隊員がほとんどで、1万人のうち女性はなんと十数人。種の保存のために妊娠・出産を義務にしたりとか・・・

 

読書感想文のために読んだ本でしたが、私、もともと感想文は苦手でした。

ただ内容があまりに長いので、あらすじだけ書いていたら原稿用紙10枚になってしまい、感想文なのに自分の意見とか、あまり書かず提出したのですが、書いた枚数が多い、というだけで国語の先生に感心されました。

自分の感想なんかろくに書いてないのに先生にほめられて、そのことが記憶に残っている一冊です。

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