院長ブログ
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郵便局の長居
2023年10月8日|院長ブログ
郵便局は大勢の人が出入りして、長時間滞在することはない場所・・・のはずですが、先日長居しました。
私の研究調査のため、90人に往復はがきのアンケート調査を作りました。エクセルのリストを往復はがきに印字して、二つ折りにするのも一苦労でした。表裏逆に印刷したりして。
郵便局に往復はがきを持っていって、投函しようと思った時、郵便料金が値上げされる前の昔のハガキに印字していたことに気づきました。
1円足りない・・・
ハガキは62円から63円になってます。
仕方なく1円のハガキを180枚ほど買い求め、郵便局の机を借りて、往復ハガキの表と裏に指で一枚ずつちぎって、貼りました。学校で居残り勉強させられた生徒みたいで、人の出入りの多い郵便局の中に30分。座って作業。
面倒くさかったです。
失敗談ですが、今までの人生の中で、郵便局に長い時間滞在した事が2回あります。
1984年 カナダのトロントの郵便局。
2か月ほど語学研修で滞在した帰りに、船便で日本に荷物を送ろうと、段ボール箱を郵便局で発送しました。
郵便局から帰って1時間くらいして、箱の中に帰りの飛行機のチケットも入れてしまったことに気づきました。急いで戻って、つたない英語で「チケット入れちゃったから箱開けさせて」と郵便局員にお願いして、バックヤードに連れて行ってもらい、自分の箱の中にチケット見つけた時はほっとしました。
チケットないと日本に帰れないので、私は必死でしたが、こういう局面で英語が上達するのだなと後で変に感心したものです。
1992年 ネパールのカトマンドゥの郵便局
当時医学生の休みにネパール旅行をしていた私は、チベット経由で日本に帰ろうと思い立ちました。お金が5万円ほど足りないので送金してほしいと、日本に手紙を書き、届くのを待ちました。
切手を求めて並ぶ長い列に、窓口は一つ。仏頂面で女性が切手を売っていました。日本だったら、並んでいてもすぐに自分の番が来るのですが、ネパール時間は長い、1時間近く待って平気な顔をしている人たちばかりでした。
やっとの思いで切手を買い、日本向けに投函。何日かネパールで過ごして、そろそろ日本からの郵便も届いてないかと、連日局留めの郵便を探しに行きましたが結局見つからず。
バスでチベット越えをしたかったのですが、あきらめてタイ経由で日本に戻りました。
後で知りましたが、ネパール向けにお金の入った郵便物を送ると、「ほぼ届かない」のだそうです。抜かれるらしくて。
帰国後、日本の家族からは「お金がないなんて書かれてあって、強盗にでも遭ったのかと思ったぞ」と小言を言われる始末でした。
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郵便局で長い時間を過ごした記憶は、失敗談ばかりです。
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サプリメント
2023年10月5日|院長ブログ
サプリメントを買うことはありますか?
宣伝文句には疑わしい目を投げかける私ですが、「エビデンスがある」
というフレーズには敏感に反応してしまい、心が動き、買ってしまいます。
例えばDHA。EPAとともに、コレステロール値改善 アルツハイマー予防として知られています。
例えばビタミンC。シミの治療に良いと聞けば薬局に走ってしまう。処方薬で薬用のビタミンCもあり、値段で言えばそちらが安いのですが、知り合いの医者に処方箋を書いてもらうのが恥ずかしいという理由で市販薬を買います。
その一方で手を出さないサプリメントもあり、コラーゲン、ヒアルロン酸の類は、ちゃんとしたエビデンスがない(と思っている)ので、買いません。
私の手元に「サプリメント事典」、「健康食品サプリメントのすべて」などの本も置いてありますが、どの本にも「すべて」は書かれていない気がします。
ビタミンAや葉酸など摂りすぎの弊害も知られていて、サプリメントやビタミン剤を効能別に複数のむよりは、野菜など自然の食材から摂ったほうがいいと言われています。
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先日私のよく行くドラッグストアの一角で、 母親に連れられた小学生くらいの子供が、 ある品物を見てうれしそうに叫んでいた。
「ねえねえ、お母さん! 見て見て!
こんなとこで、ウンコ売っている! ウンコだよ!
ナマのウンコ売ってるよ!」
ついに人糞もサプリメントになって売られるようになったのか!?
私はぎょっとして、その商品が並んでいる棚を見た。
それは「生ウコン」のことだった。
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フラリーマン
2023年10月1日|院長ブログ
実家の母が亡くなってから、もうすぐ半年。
妻に先立たれて、独り身になった父。先日86歳になりました。
奥さんに先立たれた夫は、後を追うようにすぐに死んでしまうことが多い、と聞きます。近所に住む私は、訪問の頻度を増やして、週に1~2回父の顔を見に行っています。
運転免許も返納させられてしまい、意気消沈しているのではないかと思っていましたが
本人はあまり気にしていない様子。
私の父は囲碁が趣味だったのですが、クルマの運転ができなくなった後もバスに乗って囲碁の集会場に行っています。
出かける程度の体力はあるので、安心したのですが、逆に、連絡が取りにくく困っています。 スマホもかろうじて使えるのですが、携帯していないことが多い。
こちらから電話をかけても、どこに行っているのか、生きているのか、死んでいるのか、もわからないことがあります。
86歳なら道端で倒れて死んでもおかしくないですから。こちらも心配です。
父は昔、仕事をしていた頃は真面目な公務員でしたが、休日などは自宅を離れて、どこに行っているかわからない時間がありました。
一日の仕事が終わってから、帰宅までの時間が長かった。仕事終わってから自宅に帰るまで、フラフラしていたのかもしれません。
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以前ニュースで「フラリーマン」と呼ばれる人たちが話題になっていました。
仕事が早く終わるので、自宅に帰るまでの間、あちこちに寄り道して帰る夫。サラリーマンなのに、ふらふら寄り道して帰るから「フラリーマン」と呼ばれる。
家に帰れば真面目ないい夫ですが、帰宅までどこにいるのかわからないので、妻は困る。
つまり父は元祖「フラリーマン」です。
女性の親と比較して仕事を持つ男性が「フラフラ歩き回る」のは男(オス)が石器時代から遺伝子DNAに刻み込んだ本能ではないかという説があります。狩猟採集の時代はフラフラ歩いていることによって、獲物や食べ物を見つける頻度が増えるため生存に有利に働いたと思われるからです。
「一人だけの時間が欲しい」とか「帰りがけにちょっと寄り道する」のは男性の特徴の一つなのではないかと私は思いました。
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ふらふらしている人間、傍から見れば迷惑ですが、しかし、我が身を振り返ると、私もフラリーマンの遺伝子があることに気づきました。
私も少年時代から、あちこちをフラフラ歩き回りたい人間でした。
小学校の頃は、すねると家出をする習性があり、高校生の頃は山岳部に入って山中をフラフラ歩き回り、大学に入ってからは、自転車で日本一周を「フラフラと」しました。その後はバイクでツーリングしてあちこちフラフラ。ふらふら歩きまわる遺伝子は親譲りだったのかも。
現在こういう(拘束の多い)仕事をしていて、何が一番やりたいかと言えば、「自由気ままにあちこちをフラフラ歩き回る」ことです。
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私も認知症?
2023年9月27日|院長ブログ
アルツハイマー型認知症に効果のある薬が日本で使うことができるようになりました。
レケンビ(レカネマブ)はアルツハイマー病の原因物質アミロイドβ(ベータ)を取り除く画期的な薬です。
ただし、価格が高い(米国では390万円)のと、使える対象になる患者の条件が限られるので、アルツハイマーの人すべてが解決するというわけではないようです。
ちょっと前ですが、認知症について、かかりつけの開業医向けの講習会が開かれたので行ってきました。
「かかりつけ医」は体の調子が悪いときにまずかかるお医者さんのことですが、かならずしも認知症に詳しいわけではない。元内科の先生が多いですが、元外科の専門医だったり、内科でも消化器、呼吸器、循環器、それぞれ専門が違うのです。
土曜日の午後、ある公共の会議場に、近隣の開業医100人程度が集まって研修を受けました。約2㎝の分厚いテキストを渡され、4時間近く話を聞きました。
予備校の講義みたいでした。周りはジーサンばっかりでしたが。
受けてみた感想ですが、認知症の対応は、家族や介護スタッフいろいろな職種のサポートが必要で、医者としては薬だけ出しておけばいい、という問題ではないことです。
認知症を遅らせる薬はあっても治す薬はありません。
私も認知症かも!
全部あてはまっている気がしてきました。認知症の症状チェックを読んでいると、なんだか自分も認知症が心配になりました。
最近、コトバが出てこない。予定をすぐ忘れる。
なくし物が多い。
イライラして怒りっぽい
これって全部自分に当てはまるじゃないですか!
研修を受けた浜北の会場は、昔の繁華街の中にあって、道が細くて曲がりくねっていて、私は帰り道の方向がわからなくなりました。
やっぱり認知症かあ!?
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ゼロで死ぬ
2023年9月24日|院長ブログ
豊かな人生を過ごそう!
思い出はお金に換えられない。だから将来の事を心配するより、今しかできない思い出を作っておこう!
最近話題になっている本を読んでみました。
「Die with zero(ゼロで死ね)」とはショッキングなタイトルですが、
人生の終わりになって、人が後悔するのは、働きすぎなければよかったこと、大切な人と過ごす時間をとれなかったこと、だそうです。
老後に備えて、お金が心配と言われますが、大部分の人間は死ぬときはお金なんてどうでもいい。
若い時には若い時にしか楽しめないこともあるのだから、お金の心配はせず、思い出を作ることを第一に考えるべきだ、とこの本は説いています。
将来の年金を心配している日本人には、意表を突くようでいて、人生の本質を考えさせてくれる本です。
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自分は人生を楽しめているか?・・・
先日私は思い立って、バイクで静岡市に出かけました。
高速道路をバイクで走りました。
時速100㎞近くのスピードを出すと、風圧で吹き飛ばされそうになります。ハンドルにしがみつきます。ヘルメットの中はけたたましいエンジン音だけが支配します。
幅寄せしてくるトラックにおびえながら走りました。
日本平SAにて
私が20代の頃、つまり30年前に全く同じルートを、バイクで走ったことがあります。
若い頃には、同じ道をわくわくしながら、バイクを操っていた記憶があるのですが、今回同じルートをバイクで走っているのに、苦行でした。
今回高速道路上でガス欠してしまい、いきなりエンジンが止まり、路肩にバイクを止めていたところを、巡回中のパトカーに見つかり、警官に質問されてしまいました。
走行中に土砂降りの雨にうたれ、ずぶぬれになってしまいました。
若い頃はもっと楽しめていたはずなのに・・・年を取ると楽しくない。
物事を楽しむには適齢期があるのだと気づかされました。
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性被害とは
2023年9月20日|院長ブログ
このところニュースで話題になっていた、ジャニーズの性被害問題。
私は仕事柄、性と健康に関係した仕事をしていますが、こういう時期にあれこれ発言して、「炎上」するつもりはないので、あえて距離を取って、黙っています(Keep low profile)。
この問題の、わかりにくいところは、具体的にどういうことがあって、何が問題なのか、あいまいなところです。
要は「性に関係したことで、相手にイヤな思いをさせること」かと思われます。
女性が性の被害者なのは、世間一般によく聞かれますが、男性が「性犯罪の被害者」になることは、あまりないのでは・・・
と思っていて、ネット調べてみると男性が被害者であることもあるようです。
自分の記憶をたどってみたら、そのような事件もありました。
日本一周の自転車旅行をしていて、山口県でオカマに襲われたことがあります。
下関の海峡近く、海の見える公園で、ぼーっとしながらベンチに座って休んでいたときのこと。
私の横に、小柄でなよっとした中年男が座りました。
「お兄さん、自転車に乗ってるの?」
「ええ」
「どこから来たのお?」
などと言いながら、座ったまま、次第に私に近づいてきます。スリスリと。
「そんなに長いこと自転車に乗っているの?」
「一日どれくらい走るの?」
私の横にヒザを並べる形で座った男は、私の太ももあたりに目を向けています。
「お兄さんて、たくましいのねえ、うふっ」
オネエ言葉が気になるな、と思った次の瞬間、すっと手が・・・
「私、たくましい男の人って好きだわあ」
というなり、私の股間に手を伸ばした!
(アッ―!)
声にならない叫びとともに、その場を飛びのいて
怖くて、いちもくさんに自転車を押して、その場から逃げ出しました。
オカマに股間を触られたのは、人生初めてです。
怖かった。
ビックリさせちゃあ、いかんよ。
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木登り名人
2023年9月18日|院長ブログ
本日自宅の庭の木の剪定をしました。
慣れない動作で木に登って庭先の電線にかかりそうな木の枝を、ノコギリでエッチラ、オッチラ。太くなった幹は気持ちよく地面にどっしーんと落ちていきましたが、大きな枝を家庭ごみに出すため細断するのが結構大変でした。
さて、高い木から降りる時は気をつけろ、といわれますが、よく思い出す徒然草のエピソードがあります。
木登りの名人と言われる人が、人を指図して高い木に登らせて枝を切らせたときに、
高いところで作業している間は何も言わないで、下りるときに、軒くらいの高さになってから
「気をつけて下りろよ」と注意した
という話が徒然草に載っています。
「高いところに登っていて枝が折れそうで本人も用心しているくときは、私は注意は申しません。
過失というものは必ず、もう安心だと思うところになってからきっとしでかすものです。」
と木登り名人は答えたという。
もうちょっとで終わると思うと人間、気が緩んでくるということでしょう。
木登りと手術は似たようなところがあります。
昔、私が研修医の頃の話です。
手術はお腹を開けて、何かを切ったり、縫ったりします。
メスで皮膚に切開を入れ、筋膜を開け、腹膜を開け、目的の臓器へとたどり着く。
お腹の一番深いところまでは執刀医はもとより、みんな緊張しているが、手術も山場を越え、お腹を閉じる段階になると、ほっとした気持ちが湧き上がってくる。
お腹の中の止血も済ませたし、切開の傷も縫ったし、あとはさっさと手術を終えるだけ・・・
手術室のBGMにあわせて
鼻歌まじりについ冗談を言いました。
「フフフン、フン、今日はこれ終わったら、インド料理食べに行くんだあ、フフフン、フン」
と歌っていたら、助手をしていた先輩の先生ににらまれ、小声でたしなめられたことがあります。
「おい、今ペイシャントはアウェイク(患者は覚醒している)なんだぞ!」
腰椎麻酔で手術をしていたのですが患者の意識ははっきりしているので、手術している人の話も聞こえてしまう。
もう少しで終わりそうになる、その時こそ、注意が肝心。
手術の時におわりのほうで、腹膜を縫っていると、高い木から降りてくる木登り名人を思い出します。
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バベル そして、September
2023年9月13日|院長ブログ
モロッコで大地震が起こったと聞いて、映画「バベル」を思い出しました。
この映画は2006年、カンヌ映画祭で監督賞を受賞、日本女優の菊池凛子がアカデミー賞にノミネートされるなど、当時海外で話題になった映画です。日本での評判はイマイチだった気がしますが、ブラッド・ピットや、ケイト・ブランシェット、日本人の役所広司が演じている壮大なプロットの映画です。
面白い映画ではないですが、深く心に刺さります。
映画の舞台は、モロッコ、アメリカのカリフォルニア、メキシコ、東京。それぞれの場所で、関係のない事件が発生するのですが、実は、最後のほうで、それぞれはつながっていることに、気づかされます。
モロッコのシーンでは、貧しい遊牧民の若者が、生活に嫌気がさして撃ったライフルが、うっかり外国人の観光客に当たってしまう。
東京が舞台のシーンでは、菊地凛子と役所広司は、母を亡くした二人暮らし。高校生の凛子は、耳が聞こえないことで、同世代の友人と遊べず、孤独を感じている。父親の役所広司も、娘と打ち解けられないことで孤独感を感じている。
最後まで見終わって、タイトル「バベル」は、神の手によって、人がお互い違う言葉を話すようにさせられて、理解できなくなってしまった苦しみの意味だと初めて気づきます。
凛子がディスコに遊びに行くシーンでアース・ウィンド・アンド・ファイアの「September」が流れていました。私も大好きな曲なのですが、聴覚障害者が、ディスコでこれを体験するとどんな感じになるか(無音で、踊り狂っている人だけいる世界)がわかって、私は聴覚障碍者の世界に気づかなかったことにショックを受けました。
上映されて10年以上経過していますが、昨今SNSなどで、お互いつながっているようで、逆に孤独感を感じている人々の苦悩が問題になっていますが、すでにこの映画で示唆していたのではないかと、いまさらながらすごい映画だと思いました。
乾燥した砂漠が広がるモロッコの風景も感動的で、単純に、その世界に触れてみたいと思ったものでした。
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早い 安い うまい散髪
2023年9月10日|院長ブログ
近くのららぽーと磐田の格安ヘアカットに行ってきました。
「クイックカットBB」という店で一回1400円。
いつの間にか料金が上がっていました。
私の髪は天然パーマ(いわゆる”天パー”)で、理髪店でどのようにキレイで精緻なカットをしても、長さが伸びてくると、コントロールできなくなる。
起き抜けの私のくせ毛はひどい
だから、お金をかけて、高い店でカットしても、格安の店でやっても、結果は同じ。常に近所で一番「安い」髪切りを探しますが、磐田市内だったら、このららぽーと磐田、カインズ豊岡店の「カットコムズ」、今之浦にある「ラッキー理容」に行きます。
今回担当の理容師は、話をしてくれる理容師でした。
お客さんも話しかけられるのが嫌いという理由で10分ヘアカットを利用する人もいるので話しかけにくいとか。
本当は時間をかけて髪の毛切りたいんだけど、と言っていました。
「この(格安ヘアカット)業界は牛丼といっしょで『早い』、『安い』、『うまい』だからね。」と苦笑しながら言っていました。
「私が昔通っていた別の地域の格安ヘアカットは、
『早い』、『安い』、『痛い』でしたよ。」と私は答えました。
安くて早いけれど、バリカンで刈るときに、髪の毛がひっかかって、鳥の羽をむしられるように痛いのです。
ブロイラーのチキンにされた気がしました。
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ウズベキスタンの思い出
2023年9月6日|院長ブログ
アフガニスタンはタリバン政権が返り咲いて、女性を差別する政策をとっていることで非難を浴びています。
テレビのニュースを見ると、20年前のアフガニスタンと変わってないな、と思いました。
私がアフガニスタンに行っていた時のことを思い出します。
当時私は医療NGOに所属して、アフガニスタンで活動していました。
現地アフガンに、北から入るルートとして、ウズベキスタン経由があります。
アフガンは生活の厳しい場所なので、そこへ入るための首都タシケントにオフィスを借りて
3か月に一度の休暇を過ごしたり、必要物品(アルコールも含め)を購入していました。
このウズベキスタンに、日本からはじめてやって来た時は旧ソ連の街並みを見て、(なんだか古臭い国だなあ)、と思ったのですが
その後しばらくして、暑さとホコリと、危険にまみれたアフガニスタンから帰ってくると、
(天国のようにすばらしい国じゃないか?)
と感動します。
アフガンからウズベキスタンに入国後は気兼ねなくビールが飲めるし、(アフガンはイスラム原理主義なので、アルコールをのむと捕まる)
半そでのワンピースを着た女性が素肌を見せて歩いている
(アフガンは、女性は顔をすっぽりかぶって歩いているので、街では女性の顔や素肌を見ない)
のが新鮮に感じられます。
「おらは死んじまっただ~」という歌が昔ありました。
天国よいトコ 一度はおいで 酒はうまいし ネエちゃんはキレイだ」
というふざけた歌がありましたが、
まさにその天国のような感じがいたしました。
この国の周辺はシルクロードの昔から文化の往来の多かった土地で、
らくだの隊商(キャラバン)による交易の街として栄えました。
古くはチンギス・ハンの領土となりその後チムール帝国が栄えました。仏教遺跡も数箇所に見られます。
中央アジアの中でこうした古くからの遺跡が一番残っているのが
ウズベキスタンで、サマルカンドやブハラの遺跡は世界遺産として有名です。
ウズベキスタンの乾物市場にて
面白い思い出があります。
ウズベキスタンの休暇に
二日がかりで行くサマルカンドまでの観光タクシーを探したところ、
「安い料金で行ってやるから、英語の通訳付きでどうだ」
と現地語しか話せないタクシー運転手(40代男性)に提案されました。
「ああ、いいよ」と私が承諾すると、
「これが通訳、うちのカミさん」
と言って、自分の奥さん(30代)を連れてきて私のタクシーに同席させました。
この運転手、どうも、奥さんを観光に連れて行きたかったらしい。外国人を運ぶついでに。
運転手と助手席に私、後部座席に奥さんの3人で、二日がかりで首都と観光地をタクシーで回ってきました。
窓から見える風景は、半分砂漠のような乾燥した地域で、ゆるやかに起伏する土地をうねうねタクシーで走りました。
道中、この奥さん兼通訳と、ヘタな英語が通じたので、道中退屈しなかったのですが、、
運転手はずうずうしいやつで、宿泊先についた夜も
「うちのカミさんの宿泊代 払ってよ」(と夫が言っている、と通訳の奥さんは私に説明した)
などと言って、私をイラッとさせました。
観光先では、私は集合時間までほったらかしで、運転手夫婦は新婚旅行のようで楽しそうにあちこちを巡っていました。