院長ブログ
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内視鏡
2023年7月26日|院長ブログ
7月14日は「7(ナ)1(イ)4(シ)」をとって内視鏡の日、だそうです。
内視鏡手術はキズが小さく、入院期間も少なくてすにメリットの多い手術です。
婦人科では腹腔鏡と呼ばれ、卵巣や子宮の手術に使われることがあります。
私も昔は腹腔鏡手術をする医者で、卵巣や子宮摘出など行っていました。
腹腔鏡は傷口も小さく、退院も早くすみ、患者にとっては願ってもない手術ですが、
医者にとっては大変です。開腹手術なら30分で終わるところが、
腹腔鏡の手術にして3時間かかる場合があります。
腹腔鏡に必要な機械のセッティング、小さくて精密な器具の操作、
術者の間でのチームワークが必要です。皆さんは「二人羽織」というゲームをやったことがありますか?
後の人が羽織から両手を出して、前の人の腕の代わりになって、
言葉だけで腕を操作して皿の上の大福もちとか食べるゲーム。腹腔鏡のトレーニングをはじめた時はまさにあんな感じでした。
「はーい右手で箸つかんで、左手は・・・そうそう、
大福の乗った皿・・・いや違う、そっちは湯のみだっ!
もっと右、右、あと20センチ、待って、ちょっとバック」なんてやりながら、顔を真っ白にして大福を食べますね。
腹腔鏡も似ていて
「ハイ、右の鉗子で子宮を支えて・・・そうそうもうちょっと奥・・・
いや違う、そっちは卵管だ!もっと右、右、バカッ!奥にいれすぎるぞ。
カメラっ!もっと近くに寄ってくれ。おいおいガスが抜けてきたぞお。」素人がするなら下手でもお笑いで済ませられますが、
芸人がするなら、やはりちゃんとしたワザを見せなくちゃいけませんね。私も内視鏡覚えたての頃は練習をしました。当時は公式なトレーニング機関もなく、
腹腔鏡トレーニングキットも売られていましたが高い(30万円以上)ので
ホームセンターで、樹脂製の米びつを買ってきて、腹腔鏡用のトレーニングボックスを自分で作りました。
(自前で作ると3000円くらいで できます)
買ってきた肉やスポンジタワシを患者の体にみたてて、腹腔鏡用の鉗子で針を通したり、縫ったり、切ったりの練習を、繰り返しました。
プラモデルを組み立ててみようと思って、ガンダムのプラモデルの小さいのを買ってきて組み立ててみたこともあります。
プラモデルはパーツをねじり取ったり、はめ込むのに力がいるので、内視鏡の練習には適していないことがわかりました。
当時腹腔鏡の名人に聞いた、数ある上達の方法のうち、面白いものがあります。
内視鏡をしない皆さんにとっても脳を活性化するので脳トレに良いです。
それは「ごはんを食べるとき、利き手と反対の手でハシを持ってごはんを食べる」ことです。
利き手と反対の手で字を書く、でもよいのですが、左脳が行っていた機能を右脳で行わせる(左利きの人は反対)と脳が活性化され、新しいシナプスを形成して技術習得がしやすくなるのだそうです。
慣れていなくて、面倒臭いな・・・と思えることが、脳を活性化させるようです。
以前「脳トレ」で一世風靡した脳科学者とそのゲームがありました。当時はバカ売れでしたが、今売れてないですよね。
脳トレは慣れていなくて、面倒臭い作業だからです。
面倒臭かったら最終的には誰もやりません。
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親に運転をやめさせるのは難しい
2023年7月23日|院長ブログ
私の父親 今度86歳になります。私とは仲がいい方で、ケンカすることはないのですが、
最近、大声をあげて口論になった一件がありました。
私の父親はクルマの運転をするのですが、事故を起こすことが増えたのです。
擦ったり、サイドミラーを壊したりとマイナーな事故ではあるのですが、以前と比べて事故を起こす回数が増えました。 ここ半年で4回事故を起こしている。
一番最近の事故では、もらい事故と本人は言っていましたが、エアバッグが開いて肋骨にヒビが入るケガをしました。
イナカに住んでいるので、クルマがないと買い物にも行けない。本人も十分気を付けて、道路の一時停止では十分すぎるほど時間をかけて左右を確認しているのも知っています。
ただ、この年ではとっさの判断が遅れるのは明らかだし、歩行者をはねてしまう高齢ドライバーの事故のニュースを最近多く耳にします。
私を含めた子供で話し合って、運転をあきらめてもらうことにしました。
「なんでお前にそんなことをする権利があるんだ!」と普段にない剣幕で、私に怒りをあらわにしましたが、そこは想定の範囲内。
「力づくで、クルマ乗せないからね!」と、タンカを切りました。自分の親に人差し指を向けて大声をあげたのは、私も久しぶりです。
イナカで、高齢者のドライバーをあきらめさせるのは、とても難しいことは他で聞いていて知っていましたが、これが息子の思いやりから出た行為だと、天国で気が付いてくれればうれしいです。
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酒を飲まない人が増えた
2023年7月19日|院長ブログ
以前は夏と言えばビール、でしたが、最近、飲酒をする人の数が減っているそうです。
ソバーキュリアス(sober-curious)と言って、酒は飲めるが「あえて飲まない」または「少ししか飲まない」という選択を紹介した本が人気になったことから2019年頃から広まっているそうです。Z世代を中心に広がっているらしい。
ノンアルコールドリンクもここ10年くらいの間にレパートリーも増えており、健康志向も相まって、集まりを開いても「酒はのまない」ことに違和感がなくなった気がします。
以前は「とりあえず集まろう」=「とりあえずビールでも」という図式が成り立っていて、友人が宴会で集まったら「まずビール」が当たり前でした。「ビール飲まない」というと、「ええっ?飲まないのお」と暗黙のプレッシャーをかけてくる風潮がありました。
いつの間にか「私はウーロン茶で」「私はノンアルコールビールで」というのが違和感のない集会になってます。私も年齢が上がって、体質が変わったこともあって、アルコールなしは全然問題ありません。仕事の関係で、いつでもクルマの運転ができる状態でないといけないため、アルコールを口にすることがなくなりました。
さらに酒を飲むとその後の眠りが浅くなるので、夜中に目を覚ましてしまう事が増え、酒離れに拍車をかけています。少量のアルコールでも長期的には脳の萎縮に影響するという論文も最近出てきました。
しかし私、昔は大酒飲みでした。
お酒を飲むと楽しい気分になって、いくつも失敗をやらかしました。
私のアルコール初体験は中学3年生。
内申書等で高校進学にめどがつくと、「楽しい友人」たちと遊ぶようになって、お酒とマージャンを覚えました。
焼酎などの安い酒にコカ・コーラを混ぜた「コーク・ハイ」。飲むとぶっとぶように酔いが回ります。
お酒で失敗したこと、数えればキリがありません。
高校生の頃、部活の友達の家で酒をのみ、記憶がなくなるまで飲んだことがありました。
意識を失ってドブ(排水路)に倒れていたところを探しに来た母親が発見したそうで、酒を飲み始めたところからぷっつり記憶が途絶えてました。
次に覚えているのは、親に怒られて帰るところ。
その後3日間 親はしばらく口をきいてくれませんでした。
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社会人になって私が研修医の頃は、繁華街に近い病院にいたので、急性アルコール中毒の患者を沢山診察しました。
普通は沢山点滴して放っておけば自然になおっていくのですが、患者を救急室に連れてきた同僚が、みんな酔っ払っていて、深夜の救急病院の待合室がパーティールームみたいになっていたこともあります。
問診で「転んだ」というと、転んで頭を打って脳出血で意識障害を起こしているかもしれないので、誤診しないために、酔っ払いをCT室まで連れていていって、ベッドに縛り付けて、CTを撮らなければなりません。
これも研修医には一苦労でした。他に重症の患者が沢山にいるのに、のんきに酔っぱらって、周りの医療従事者に迷惑をかけているのです。救急患者のストレッチャーの上でぐにゃぐにゃ動いてげろ吐いたりして、やっかいな存在でした。
日本は酒を飲むのが当たり前の文化だと気が付いたのは、私がイスラム教の国で暮らした経験からです
医療援助のNGOに参加して、イスラム教のアフガニスタンで1年暮らす経験をしました。
イスラム教というと、酒をのんではいけない社会です。地元の人たちは集まったときにどうしているのか、というと、お茶とおつまみで話に盛り上がるのです。
この時、酒という手段がなくても、パーティーは成立するのだ、と酒飲み文化からやってきた私は深く感慨を覚えました。
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ファンがついてくる
2023年7月16日|院長ブログ
最近暑いですね!
このブログではつまらない事ばかり書いていて、「本当にファンになってくれる読者がいるんだろうか」と思いつつ
先日 ホームセンターをうろうろ歩いていたら
「服にファンが付いてきます」
と書かれた商品の札が。
(着ているだけで、ファンが集まってくるような魅力的な服があるんだろうか)
と考えて、売られた商品の棚に行って、よく見たら・・・
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「(扇風機の)ファンのついた空調服」で「服の中に風を送り込むことができる空調機能付きの服」のことでした。
ぐるぐる回って風を起こすこのファン、暑い時期にはなにかとお世話になります。
うちで使っているパソコン、機嫌が悪いのか、動作中に「ブーン」と異音がするようになりました。
再起動してみたり、箱を空けてみたりしたところ、どうもCPUのファンから出ている音のようで、ファンのみパーツを交換することにしました。
慣れない手付きでパーツいじってますが、いつ壊れるのか
不安(フアン)でいっぱいです。
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ヒル
2023年7月12日|院長ブログ
ヒルは恐ろしい生き物です。
先日お休みをもらって登山に行ってきました。
なかなかとることのできない遠出の休日なので、登山の予定を入れておいたのですが あいにくの雨。一日中雨。
近くの標高1400メートルくらいの山に登ってきたのですが、あまり人が入らない山で、下山するまで全く人に会いませんでした。
合ったのはシカに2回。そしてヒルの吸血、20回以上。ヒルの動き
雨の山道をしばらく歩いていると、足首になんだかむず痒い感覚。230709_092955
足首を見ると、ナメクジのようなものがびっしりくっついているではありませんか!
触るとヌルっとする。引っ張ると、くっついていたところの自分の皮膚からどろっと出血が起こります。
私の知らない間に、靴の上から足首に入り込んで、知らない間に皮膚にくっつき、知らない間に皮膚に穴を開けて私の血を吸っていた。
指で取ろうとすると、指にくっつくし、地面にたたきつけると、その地面の上で、首をフリフリ、次の獲物を探している姿は、まさに寄生獣。
シカなど野生の動物に寄生するので、そこを人が通ることでやられるのですが、とくに気温が高い時期で雨が降っている山の中がヒルの活動には適しているらしい。
足首のヒル、取っても、取っても、20分もすると、靴の上に出現します。地面の葉っぱの裏に隠れていたり、枝から落ちてきます。
人の血を吸って、吸った痕が血だらけになりますが、それ以外に感染を運んでくるとかはないようです。
昔はヒルにわざと血を吸わせて、瀉血(しゃけつ)と言って、病気の治療に使われていたこともあります。
しかし、なんといっても気持ち悪い。
人の知らない間にひっついている、ほうっておくと体内にどんどん侵入されそうです。
靴に付着すると、猛烈な速さ(20秒くらい)で皮膚のあるところまでたどり着く
今回の登山は雨で景色も見えず、ヒルに襲われるばかりでさんざんな思いをして下山しました。
ふもとのコンビニにたどり着いて休憩。
駐車場で車から降りると、靴の中にまだ3匹もヒルがいて、血を吸ってまるまる太っているのを、放り投げました。
「ガリガリ君」のアイスを買って、コンビニの前でぼーっと食べていたところ、
コンビニに買い物に来た中年のおばさんが、駐車場のアスファルトに、ムニョムニョ動いているヒルを見つけました。
「あらあヒルじゃない」と驚いたおばさん、店の中に入っていくと店員を連れて出てきた。
中年女性の店員が出てきてこわごわ 遠巻きに 塩をかけます。
ヒルはたちまち縮んでいくのですが、体がつぶれて中から血が出てきました。
たっぷり吸った私の血が広がって駐車場の白線の上に赤い痕を残しました。
「ぎゃー 」コンビニの駐車場に血が付着して 近所のおばさんと 大騒ぎになりました。
(塩をまかなければこんなことにならなかったのに・・・)
と思いながら、コンビニのベンチでガリガリ君を食べながら、他人事のように見ていた私。
今後「駐車場にヒルを捨てないでください」と張り紙出されたら・・・と思うと私も責任を感じました。
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お中元
2023年7月9日|院長ブログ
お中元に限らず、贈り物を送ったり受け取ったりするのは、コミュニケーションの一つと思っていますが、
私が公立病院の勤務医だった時の職場は「贈り物は絶対受け取ってはいけない」になっていました。
患者さんの家族から、「お世話になったので・・・」と菓子折りを持参されたこともあるのですが、
「いえ、もらわないことになっていますから」
の一点張りで、頑なに拒否したものです。公立病院の職員は公務員なので、ワイロとみなされる行為は慎めということだったと思います。
私が病院勤めから開業医になって、劇的に変わったことの一つは
「贈り物は快く受け取る」ようになったこと。
自分って俗っぽくなったかなあ、と思う瞬間もありますが、
まあ、大事なのは、感謝の気持ちを忘れないことだと思います。
さて、お中元やお歳暮の習慣は、会社の取引先とのやり取りはいまだに盛んなようです。
今回うちも開業以来の取引先からお中元をいくつか、いただきました。
私、このお中元で、ヘマをこいてしまいました。
アイスの入ったチョコを冷凍庫に入れておいたのですが、私うっかりして、冷凍庫から出したまま、8時間以上一晩放っておきました。
朝になって、気が付いたのですが、その時はもう手遅れで、個包装の中で思い切りドロドロに溶けていました。
冷凍庫に入れたら、もとの形になるかなー(なるわけないのですが)と、わずかな望みをかけて、冷凍庫に戻したのですが、
ドロドロのまま固まってしまいました。
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城崎温泉で大宴会・・・のはず
2023年7月5日|院長ブログ
城崎温泉を訪れる外国人が8年で45倍に増えた、とニュースがありました。
城崎温泉といえば、昔からカニと温泉で有名な観光地です。
私が20代のころ、ジョギングが好きだった私を見て、
「ジョギングで、太平洋側からスタートして、日本海の城崎温泉まで、走り続けてみませんか? 最後は城崎温泉で宴会!」
という突拍子もない提案をしてきた、同じ職場の看護師がいました。
私は、当時どこまでも走れそうな気がしていたので、その企画に乗ることにしましたが、ルールはこうです。
参加者は、同じ病棟の看護師たち(10数人)と私。産婦人科病棟なので、男は私一人。
私と看護師のペアで、姫路からスタート。看護師は30分走って交代。私は走り続ける。
距離にして116㎞、クルマでの移動なら、約2時間の距離です。
朝から走り始めましたが、中盤まで私も全然調子が良く、走り慣れない女の子の並走も、抜かさんばかりの勢いでした。
しかし80㎞あたりを過ぎたころから、意思に反して、急に足が動かなくなってきました。膝関節が痛くて・・・
トボトボ歩く程度のペースになってしまい、とうとう100㎞手前でギブアップ・・・
クルマに乗せてもらい温泉宿につきました。
浴衣に着替えて、女子10数人の中で、宴会。女子ばっかりの中で、大宴会・・・を夢見ていましたが・・・
疲れ切っていて、酒を口にしたとたん、意識が遠のいて・・・
翌朝になっていました。まったく記憶なし。
温泉の楽しみも、カニの味も全く思い出すことなく、筋肉痛でボロボロになった体で帰路につきました。
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私財をかけて堤防を作った人
2023年7月2日|院長ブログ
このところ、あちこちで記録的な豪雨と水害のニュースが飛び込んできますね。
雨が降ったら川を見に行くな、危険だから、とテレビで注意を促されますが、天竜川の近くで育った私には、どんな大雨でも氾濫しないから大丈夫という変な安心感があります。
国内の他の地域の川と比べて、川幅が大きく、しっかりした堤防があるからです。
天竜川流域は、昭和20年以降はメジャーな洪水を経験していないそうです。
この安心して住める環境を作った人が、ある明治の人によるものだと、新聞で取り上げられていました。金原明善という人が私財を投げうって天竜川の治水を行ったのだそうです。
昔から「あばれ天竜」の名で知られていたように、天竜川の下流ではたびたび氾濫が置き、流域の住民が影響を受けていたそうです。
1876年に改修工事をはじめ、植林活動も行うなど生涯を治水にささげた人ですが、商売の才覚もあり木材の製材・運搬の事業を興したり、北海道の開拓を行ったり、出所した受刑者の再就職(保護)を行ったりと、事業家でもありました。
こんなに偉い人の記念館が、私の家のすぐ近く(浜松市東区安間町)にあると知り、本日行ってみました。
入館料は無料です。生家が保存されており、歴史を感じさせる木造家屋の中には数々の資料が残されていて、金原明善の生涯がわかるビデオを見ることができました。当時の首相大久保利通にも会って直訴したそうです。
資料館には当時の人々の生活がわかる展示物もいくつかあり、明治から大正くらいの生活用品も展示されていました。
金原明善が91歳の時に木を植えに行った時の籠(かご)も保存されていました。医者が、年だからやめとけ、というのを聞かずに自分の手で木を植えに行ったそうです。
当時で91歳ですよ。すごくないすか!
工事が完成した1950年代以降は、下流域では大規模な氾濫は起きず、そのため自動車や光関連など遠州への産業集積の基盤ができたそうです。
この人の真似はできないけど、山行って木を植えるくらいなら、自分でもできるんじゃないかな、と思いました。
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研修医の季節
2023年6月28日|院長ブログ
研修医の季節
毎年5月から6月には新人の研修医が病院の現場に配属される季節。
大学の教育で知識を詰め込んで卒業してくる若い医者たちですが、実技に関しては、ほとんど素人です。
この時期夜間の救急を受診する方は要注意。
もし私が「どこの病院がいいの?」と聞かれたとすると、研修医のいる大学病院よりも一般の民間病院へ行くことをお勧めします。
新人研修医は卒業した時点ではまだ点滴すらまともにできない者も多いです。
一発で点滴を入れることができる「ヒット率」を月別に比較したら、6月が一番低い成功率になると思います。
研修医の教育は、以前は「早く経験をつむため、できるだけ長い時間現場にいて、覚えなさい」という指導の仕方でしたが、最近は医師の働き方改革で、「定刻になったら帰ってください」に変わりました。
ワークライフバランス、十分休養を取りなさい、という方針から、私がかけだしの医者だった頃と大きく変わってしまいました。
研修医のQOLは大きく改善したはずですが、現場のベテランの医師からは苦情が出ることがあります。「大事な手術の途中なのに手を下ろして(手術着を脱いで)、サッサと帰ってしまう」「患者に対する情熱が感じられない」等々。ベテランと同じ働き方を強要できないのはどこの業界でも同じかもしれません。
若い医師は「ブラック」か「ホワイト」かという物差しでどの診療科に行くか決めたがりますが、苦労した分、得られるものが多いという点も気が付いてほしいと思います。
私は医学部を出て、近くの大きな病院で研修医をさせてもらいましたが、そこそこ給料も出て、勉強もできて良い環境でした。一次救急から三次救急まですべて受け入れる病院でしたので、それこそ、「魚の骨がのどにひっかかった」から「心臓が止まって運び込まれた」患者まで対応することを覚えました。
たまたまですが、私が研修医の頃に阪神大震災を経験し、普通の医者でも経験できないような貴重な経験を積むことができました。
お金を払ってもできないような経験ばかりです。
ヤクザの喧嘩で胸に包丁が刺さったまま夜間の救急に運ばれてきた患者
とか、
肛門にコケシがハマって抜けなくなった同性愛者の男性
とか、ヘアスプレー缶が爆発して、髪の毛がパンチパーマになった全身熱傷の美容師とか、
プライスレスな思い出ばかりです。
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バイクの保険
2023年6月25日|院長ブログ
先日、私のバイクの自賠責の期限が切れたので更新しました。250㏄バイクだと安くて、3年で1万円程度です。
ただし、バイクはほとんど乗る機会がなく、クリニック前の駐輪場に置きっぱなしになっています。
夏の暑い時と冬の寒い時は乗らず、春と秋、2~3か月に一回乗るか乗らないか程度。
「バイクがあると夢を見れる」という理由で、保有し続けています。
仕事のストレスから抜け出す方法の一つは、自分がバイクで山の中を駆け抜けていくところをイメージすること。
またがったバイクで体を倒しこんで、バイクを傾かせて、車線のラインに沿って、山中のコーナーを抜けていく自分を想像していると、その瞬間、自分は別世界です。
バイク乗りというとエンジンの音をブンブン言わせて乗っている連中が一般の注意を引きますが、私は静かに走らせたい派。
マフラー外して、目立ちたがっているバイク乗りの連中いますが、これからエンジンがモーターに代わって、エンジンの音がしなく
なったらザマアミロです。
さて、先日行ったバイク屋には若い客は少なく、私と同年代かそれ以上のおじさんライダーばかりでした。
壁には「Easy Rider イージー・ライダー」のポスターがありましたが、
「いい爺(ジイ)・ライダー」ばかりでした。