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院長ブログ

  • 東洋医学

    産婦人科は内科や整形外科などの他の科と比べると漢方薬を処方することが多い科です。生理痛や生理前後の体の不調、更年期障害などに効果があることが多いためです。人によって薬が合う、合わないがありますが、西洋医学と違って「こういうタイプの人にはこのような漢方、という「証(しょう)」というものがあって、それを見極めるのが処方医の腕の見せ所とされています。

    西洋医学と比較すると、抗生物質や鎮痛剤については、西洋医学の方が確実に効きます(私の印象です)。一方で、自律神経の異常をはじめとして「なんとなく調子がおかしい」といった不調には漢方の出番が多いようです。副作用も少ないので処方しやすいです。

     

    先日テレビで「東洋医学の可能性を探る」といった趣旨の番組がありました。

    番組ではツボ(指圧や鍼灸)・漢方薬・ヨガなどで科学的に明らかになった効果を紹介していました。

    鍼灸や指圧をすることで、血流がよくなり、痛みのスコアが改善したり、仕事のパフォーマンス向上となったエビデンスが紹介されていました。

    「気の流れを整える」とはわかりやすく言えば、自分の体のゆがみや緊張しているところを意識すること、さらには自分の心と体の平常状態を意識的に取り戻すことです。

    女性に多い「なんとなく不調」は自律神経由来だったり、内分泌系の乱れも関係していて、漢方薬の得意分野です。いろいろ薬のレパートリーがあります。

    さて、東洋医学に効果が本当にあるのか、私なりの疑問もあります。

    *耳に針を刺すことで肩コリ解消するのなら、ピアスをしている人には肩コリがないのか?

    ピアスをしていても肩こりや頭痛を訴える人はよく診察します。

    *体の調子をよくするツボはあるが、悪くしてしまうツボはないのか。

    私の世代の漫画で「パタリロ」とか「北斗の拳」では突いてしまうと死んでしまうような「秘孔」が出てきます。

    私は腹腔鏡の手術をするときに、「突いてしまったら危険な腹部のツボ」がないのか、気にしていたのですが、解剖学的に血管のある場所とかでなければ、どこに穴開けても問題ない、ということがわかりました。

    「流産をしてしまうツボ」というのも無いようです。

     

     

     

  • 腰痛の原因

    wikipediaより

    小学生のランドセルが重すぎるんじゃないか、と話題です。

    腰痛の原因にもなる、体重の15%までの重さにすべきとか、言われてます。

    私、高校生の頃は山岳部にいて、思い荷物を背負って歩く練習などしていました。

    30㎏以上の荷物をしょって連日山の中を歩いたりしましたが、このころには腰痛はなかったです。。

    しかし、腰痛で悩んだ時代もあります。

    30代前半で働きざかりの頃ですが、腰痛ひどい時期ありました。

    腰痛があるとなぜか気力も失せてしまうんですよね。

    後でわかったのですが、「お泊りセット」と称して、重いカバンを肩からかけて、あちこちの病院を当直しながら転々としていた時代で、カバンの重さが原因だとわかりました。

    当直室に持ち込む荷物は、衣類と洗面具に加え、当時最新のノートパソコン(Mac のpower bookは3.2kg)、パソコン通信のモデム、産科の医学書などを持っていて、測ってみたら19㎏もありました。

    どうも背骨にかかる荷重が片側に寄っていると腰痛が出ることがわかりました。

    今、産婦人科の診療をしていると妊婦さんの腰痛も、普段の姿勢や、もともとの側弯、背骨を支える筋力の弱さが要因になっていることもあります。

    妊娠中は軟骨が軟らかくなるので、関節の位置関係が変化して腰痛が出やすくなるともいわれます。以前はシップをよく処方していましたが、最近は「腰痛体操」と骨盤ベルトを勧めています。YouTubeはじめとした動画で妊婦向けの腰痛対策の体操やヨガの動画があって、診察の時に紹介しやすくなっています。

    骨盤ベルトは昔は「とこちゃんベルト」という商品だけでしたが、今ではワコール・ピジョン・犬印などのブランドからいろいろなものが出ていて迷います。結局のところ

    ゴムヒモみたいので足の付け根あたりを圧迫できれば良いです。

     

    妊娠中の腰痛は、起き上がるときに強く出る人も。

    ある日、妊婦の腹部エコーの検査が終わって、カルテの記入をしていた私。

    「お疲れ様です、どうぞ起き上がってください」

    と背中越しに話しかけているのですが、

    「・・・」

    いつまでたっても、起き上がってこない方が・・・

    イスをくるっと回してみると、そこにはあおむけになったまま起き上がれず、必死の形相で

    「ううーっ」

    ともがいている妊婦さんがいました。

     

     

  • 断食の経験

    やせるのは簡単だ。

    食べなければいい。

    1ヶ月で10kg体重を落とした経験があります。

    私が医療NGOの援助活動ででアフガンに滞在していた15年前、私は地元のイスラム教の習慣にならって断食をやってみました。

    イスラム教ではラマダンといって一年のうち約1ヶ月断食を行う時期があります。その年は今年の今くらい、秋から冬にかけてが「ラマダンの断食」でした。

    敬虔なイスラム教徒は戒律にしたがって、断食を実行しますが、私が断食に参加すると聞いて、同じ職場のアフガン人たちは感心してくれました。

    「ドクター、イスラム教徒の気持ちを理解しようとしているんだね」

    日本でいえば、ふんどし一丁で念仏を唱えて滝に打たれるとか、

    足のしびれをガマンして座禅を組む外国人に見えたのでしょう。

    まったく食事を摂らないわけではなく、日没から日の出の間は食べることが許されるので、人々は夜の間に飲み食いします。病人や妊婦は免除されるのだとか。

    まとめ食いをすると、普通はむしろ太るのですが、私は食欲をぐっとこらえて、夜間は他の日本人スタッフと普通の食事をして、翌朝は日の出前の4時半におきて、誰もいない台所で、一人、インスタントラーメンを作ってすすっていました。

    太陽が昇ると、断食の生活が始まる。

    日中飲まず食わずだと、ぼーっとしたりイライラしたりして全然仕事の能率が上がりません

    (日本のサラリーマンがイスラム教だったら、大変なことになりますよ)

    朝ラーメン食べて、昼は飲み食いせず。午後になると、喉が渇き、腹が減って、ひもじい気持ちになります。

    ひたすら日没が待ち遠しい。

    ラマダンの断食があけるころ、オフィスの体重計でもう一度測定してみました。

    CGありません 本当の私

    CGありません 本当の私

    なんと、82kgだった体重が72kgまで落ちていました。

    面白かったので写真を残しています。

    断食明けにはイードといって、日本の正月のように、ごちそうしたり、遊びに出たりの行事があります。

    アフガニスタンでは他にも

    「下痢ダイエット」

    とか

    「寄生虫ダイエット」

    などもありました。痩せる方法はいくらでもありますが、あまりに壮絶すぎて、ここでは書きません。

  • 人生初の検査

    耳鼻科で検査を受けることになり、本日、生まれて初めてMRI検査を体験しました。

    台の上に寝かされ、頭を固定されて、筒の中に入れられました。

    閉所恐怖症の人はMRIが撮れないと聞いていましたが、例えて言うと土の中に穴を掘ってそこに入れられる感覚です。

    でも自分の場合は、イヤな感覚ではなかったです。台座の上はクッションが効いていて、寝不足の自分にはベッドのように快適に感じられました。

    やらなければならないことから解放されて、何もしなくていい。なにもせず、じーっと待っていればいいんだよという心地よさ、すら感じました。

    ある意味子宮の中の赤ちゃんもこんな感じかと思ってぼんやりしていたら・・・

    その後

    ガンガン・ガンガン と頭の中をハンマーでたたくような音が聞こえ、検査であることを気づかされました。

    人生初のMRI検査は無事終わりましたが、私が経験した人生初のCT検査には痛い思い出があります。

    今だから言える、人生初のCT検査。

    **

    それは私が医学生だった頃の話

    酒好きだった私は友人と飲みに行って、酔っ払って、記憶がないくらいに飲んで、
    店を出て歩いている時に足がよろめいて、どこかに頭をぶつけた(そうです)。

    たまたま飲んでいたのが、大学病院の近く。

    私といっしょに飲んでいた医学生の友人の先輩が救急当直医で、
    「いちおう頭を見てもらっておこう」と考えた友人は
    酔って動けなくなっている私を救急部に連れていった(らしい)。

    急性アル中患者といえど、頭をぶつけたら脳内出血があるかもしれないと、私はCT室に連れていかれた。CTの台の上で暴れてゲロゲロ吐いた(そうです)。
    大学病院のスタッフには超ヒンシュクだったらしい。

    CT検査では何もなかったものの、一応朝まで経過観察とされた。

    翌朝目覚めてみると私の性器には導尿のバルーンカテーテルが入れられ、腕には太いゲージの点滴が入っていました。

    二日酔いから目覚めた医学生の私が若い看護師にパンツ脱がされ、おしっこの管を抜かれました。その恥ずかしさは今だに忘れません。

    医大病院の救急部にただの酔っ払い、しかも自分の大学の医学生が来るなんてケシカラン、と後日 救急の先生からすごく叱られたのは当然のことでしたが、

    恥かしいのと二日酔いでフラフラなのとで、人生最大の恥ずべき日でした。

     

  • 三輪自転車

    85歳になる私の父が、クルマの免許を返納すると言う。最近、高齢者の自動車事故がよくニュースに出ているから、ほっとしました。

    でも移動手段がなくなったらがっかりするだろう。私はクルマやバイクに乗るのが好きなので、その血筋である父も出かけられなくなるのは残念だろう。

    父にクルマで出かけられなくなって困ることは何か聞くと「家庭ごみを集積所に出しにいくこと」だそうだ。

    免許がなくても使えて、ゴミ袋を運ぶのに都合のより乗り物で、なにかいいものはないか・・・

    私は三輪自転車(電動アシスト付きの)を提案してみました。

    自転車屋に連れて行って、三輪車にまたがせてみると、子供みたいに喜んでいます。興味を持ってくれたようです。

    ところが店員がいうには「今まで三輪自転車に乗ったことがない高齢者がいきなり乗ると、トラブルが多い。お勧めできない」というのです。

    三輪自転車は、ふつうの二輪の自転車と違って、曲がり方にコツが要る。カーブの時に車体が傾くようになっていると、転んでけがをするリスクがあるそうです。

    そういわれて自分もまたがってみましたが、車体が傾かない設定にしていても、コロのついた自転車みたいで、カーブの時ひやっとします。

    親に三輪自転車(電動アシストだと20万円以上する)買ってあげたのに、すぐに乗らなくなって、放置かメルカリ・・・

    というのも残念なので、三輪自動車の件は見送りとなりました。

     

    自分が子供の頃には、私の父は、優しいけれど優柔不断な人間で、母に怒られてばかりの便りない人間でした(ドラえもんののび太みたいなキャラです)。

    子供時代の私はこんな父親が自分の父親であってほしくない、とすら思っていたのですが、

    私も大人になったせいか、80代の父がかわいいと思えるようになっている自分に気づきました。

     

  • 9月3日は good sleep グッスリ の日

    9月3日は睡眠の日。「9」と「3」でグッスリ。

    クリニックに来る患者さんで、「眠れない」という人もおられます。

    40代以降の方が多い。

    男女関係なく、加齢により眠りが浅くなり、またトータルの睡眠時間が短くなりので、以前と比べて眠れなくなったと感じる人は自然に増加します。

    女性については、更年期の症状で出ることもあります。

    MRIなど診断技術の発達で、睡眠については以前より詳しいことが分かるようになりました。

    昔は「寝ている時間が人生の無駄な時間だからできるだけ短いほうがいい」と考えられていましたが、今では「健康のためにはしっかり眠りましょう」に変わってきています。

    古来から生物に備わっている体内時計をキープすること。これが乱れると糖尿病や心疾患、認知症などのリスクが増えることが知られてきました。

    人の脳は眠っている間に、日中の記憶を情報整理するので、受験勉強中でもちゃんと寝たほうがいい。

    これを逆手にとって PTSDの治療には悲惨な記憶を定着させないために、戦地から戻った兵士にはあえて眠らせないようにするアドバイスする研究者もいます。

    不眠の患者さんには夜中に目が覚めてしまう、という人もいますが、健康な人でも夜中に何回か目を覚ましているそうです(しかし通常、目を覚ましたことをほとんど覚えていない)。

    また、睡眠の周期は90分サイクルで、短時間ですっきり目を覚ましたいなら、90分、180分とサイクルを意識したほうが良い、という説もありましたが、最近の研究では根拠がないことと否定されています。

    不眠症が怖くて早めにベッドに入る人もいますが、これも逆効果。

    睡眠改善に詳しい世界的に有名な医師が教える、よく眠るための一番よい方法は、びっくりするほど簡単です。

    眠くなるまでベッドに入るな

    だそうです。

    電灯が発明される近世までは、ほとんどの人は日が暮れたら強制的に、じっとしているか眠るしかないので、「不眠症」という概念すらありませんでした。

    私もよくソロキャンプに行くのですが、暗くなったら寝るしかなく、外が暗い時間(夏でも8時間)はテントの中で寝ているか考え事をしているか、しかないので、どれだけ眠れたかについてはどうでもよくなります。

    ネコまくら 気持ちいいです

    ネコまくら 気持ちいいです

    動物はみんな眠ります。動物のナマケモノも1日10時間眠るそうです。キリンは5時間以下。イルカは泳ぎ続けているために、脳の半分ずつ眠らせているそうです。

    脳をもたないクラゲやプランクトンにも一日の間の活動性に変化があり、眠りの起源とされています。

    そういうことで、健康のためには眠りましょう、という話でした。

     

    こんなことを書いていたら、深夜になってしまいました。

    早く寝ようっと。

     

     

     

     

     

  • 台風

    台風が近づいていて豪雨にで被害が出たところも多かったですね。

    自動車に乗っていて、「前が見えなくなるほど」の豪雨に遭遇して通勤中に立ち往生したスタッフもいました。

    昔と比べると ドッカーンと雨が降り出すパターンが多くなった気がします。

    私の台風の被害は、たいしたことないんですけど、晴天が見えていたので外に干した洗濯物が、10分後には土砂降りでずぶぬれになってしまったことくらいです。

    今回近づいている台風は沖縄のあたりまで変な向きに行っていて進路が予想しにくいですね。従来のように天気図の中で弧を描いて進んでいない。

    地球温暖化の影響で台風の降らせる雨の量が増えているとも言われていますが、台風の被害は昔からあって、20世紀では伊勢湾台風(1959年) 枕崎台風(1945年) 室戸台風(1934年)などが大きな洪水や強風による被害を起こしています。

    さて私が高校生の(磐田南高校)の頃の話です。

    山岳部に所属していた私は夏山登山で仲間20人と南アルプスに一週間の山行をしていました。

    赤石岳 聖岳など3000メートル級の山々をめぐるルートでかなり奥深い場所です。

    山の高いところを移動中に台風が来て、被害を避けようと下山するルートを変更中、

    別の台風にまた襲われるという、稀な経験をしました。ダブル台風です。

    台風は一度過ぎれば天候回復するものですが、この時は一難去ってまた一難で、すぐに別の台風に襲われ、ひたすら雨の中を歩き続ける山行になりました。

    台風の中、連日、テント設営から食事の支度まで屋外でしていたので、冷えて、濡れていて、疲れ切っていたのでしょう。

    崖の岩場で、私のすぐ後ろを歩いていた同級生が滑落事故を起こしました。私も一部始終を見ていたのですが、重いリュックサックを背負った同級生が、人形のようになすすべもなく崖を転げ落ちていくのを、ぼう然と見ているしかありませんでした。

    歩いて40分くらいのところにある山小屋に救助を求め、滑落した彼は重症を負い、ヘリコプターで搬送される事態となりました。

    雨の登山の写真

    ふもとの山小屋にたどり着いた私たちも、下山ルートの道が土砂崩れで封鎖されてしまい

    数日間山小屋のある場所に閉じ込められてしまいました。

    地元からの救援のめどが立たない中、少ない残った食料を分け合って食いつなぐことにしました。

    退路を断たれ、食料がいつまでもつかわからず、心細い時間が続きました。

    が数日後、幸い災害救助法が適用されて、私たち登山者も自衛隊のヘリコプターで救出されることになりました。

    当時高校生だった私は「すげー、自衛隊のヘリに乗せてもらえるなんて、初めてだよー」

    と興奮してしゃべっていたのですが、顧問の先生に

    バカヤロー、お前たちのために父兄も心配して救援活動始めるところだったんだぞ、どんなに心配させたと思ってるんだ!

    と叱られました。この時ほど怒った先生を見たことありませんでした。

    先生もよっぽど責任を感じていたのだ、はしゃいでいた自分たちも軽率だったなと、今にして思います。

    自然をなめてはいけないと思いました。

    私は現在、人の出産にかかわる仕事をしていますが、お産も自然現象で予想外のことが起こり得ます。

  • 脱毛

    この夏も暑かったですね。肌を見せる機会も多いです。

    最近は男性も脱毛する人が多いのだとか。

    ムダ毛がない肌はきれいに見える・・・と考える人がいるのはわかりますが。

    産婦人科医をやっていて思うのは、アソコの脱毛は健康的ではない、ということです。

    最近「肌トラブルの少ないナプキン」の宣伝とかよく見ませんか。脱毛する人が増えると、肌トラブルに悩む人も増えるのです。

    腋毛にしろ恥毛にしろ、そこに生えていることで、異物が直接肌に触れるのを予防する効果がありますが、脱毛をしてしまうと湿った下着がぴったり肌について、細菌が繁殖しやすい状態になります。脱毛の種類によっては毛穴にブドウ球菌などバイ菌が繁殖しやすくなります。

    なぜか、この夏は「マタがかゆい」とか「ヒリヒリする」といってクリニックに来る患者さんが今までより増えた気がします。健康な若い女性が、マタが痒いことに悩まされてしまうのはかわいそうなことです。アソコの毛は剃ったり抜いたりしないほうが良い。

    また、キレイにしようと思って過剰に洗うことで、肌のバリヤ機能を壊してしまい、逆に細菌感染が起こりやすくなります。膣の中も洗いすぎることで、善玉菌が流れていってしまい、臭いや色のついたおりものの原因になる悪玉菌が繁殖しやすくなります。

    カンジダ膣炎も、頻度の多い肌トラブルです。おりものとかゆみをともない、菌はどこにでも存在するので、繰り返し感染する人もいます。

    私が海外旅行をよくしていたころ、Lonely Planetのガイドブックシリーズを利用することがありました。世界で最も売れている旅行ガイドブックです。

    このガイドブックに「旅先でカンジダ膣炎になったら」という項に「ヨーグルトを腟に入れるとよい」と書かれていました。

    産婦人科の医者として、この治療法は根拠がないわけではないと思います。

    「膣内の善玉菌は乳酸菌」→「ヨーグルトは乳酸菌」→「膣の中に乳酸菌があればよい」という理屈です。

    ただし、乳酸菌にもいろいろあって、腟の中にいるのはデーデルライン桿菌と呼ばれる種類で、ヨーグルトに含まれている乳酸菌とは種類が違います。おそらく定着しない。膣の中にヨーグルト入れたとして、害はありませんが、効くかどうか私にはわかりません。

    健康な膣分泌物(オリモノ)のにおいはヨーグルトのような匂いがする、と一説にはありますが、私に言わせれば「プリンに醤油をかけるとウニの味がする」程度の感覚です。

    えっ?わからないって?

     

  • 花火

    8月27日(土)の夜。自宅の近くでドーン、ドーンと音がするので外に出ると、近所の「ゆめりあ」のあたりから花火が上がっていました。

    市内5か所で行われた花火大会の一つでしたが、1時間近く、緩急つけて100発以上あがっていました。

    このイナカでは、周りに照明や高い建物がないので、ひときわ目立ちます。美しいです。

    かしドーンと全身を揺さぶる花火の音は、ウクライナで戦争しているこのご時世、爆弾の音にも聞こえます。花火の音のような爆弾の音に不安を感じて生活するウクライナの人を思いました。

    火薬の威力はすさまじい。

    ダイナマイトを発明したアルフレッド・ノーベルは「平和利用してほしい」とノーベル賞を創設しましたが、私が小学生のガキだった頃には、近所のガキと爆竹やロケット花火で戦争ごっとして遊んでいました。人に向けて花火飛ばしてはいけない、と聞いていたにもかかわらず、50mくらい離れた相手の陣地向けて、発射角度を調整して、自転車の荷台からロケット花火を発射したり、捕まえたカエルの口に爆竹を入れて爆破してみたりと、今からすれば残酷なことをしていたやつもいました。

     

    人間は平和を希望しながら、その一方で武力による誇示をしたがる、矛盾した存在だと、身に染みて感じます。

    夏の時期、帰省してくる親戚の子たちとやる家庭向けの花火も好きです。

    先日親戚の子と花火をしました。

    線香花火をやるときには、親戚の子に「これはね、人の一生」と言って、線香花火の子供の頃、大人の頃、おじいさんの頃、と言ってウケをねらいます。

    火花がバチバチ散っているのが若い大人の時期。それを過ぎると、火花は小さくなって中年、おじいさんになります。

    私の持った線香花火ですが、火をつけて紅い球ができましたが、そこから火花を散らさずに、球がぽとっと落ちてしまいました。連続して2回。

    若くして死んじゃったよ

    人の生きざまみたいです。

     

  • 雨のソロキャンプ その2

    コロナが広まってから キャンプとかアウトドア活動が盛んです。

    仕事を完全に忘れて、大自然に入り込もう、と先日休みをいただいて、ソロキャンプに行ってきました。

    場所は県内の某キャンプ場。前回(7月)に行った一人のキャンプは、豪雨の中でしたが、今回は日中曇りで、暑さもやわらぎ、いい感じで始まりました。

    一人用のテントを張って、ビール飲みながら、ゆるゆると夕食。

    周りは大人数のファミリーばかりでした

    食べること、寝ること、あとはなんもない。

    自分の張ったテントの中でソローという人の書いた「森の生活」という本を読んで、眠くなったらねよう・・・

    などと贅沢な時間の過ごし方を想像していったのですが・・・

    ・・・

    このキャンプ場、結構広くて、(印象ですが)小学校の校庭4つ分くらいの敷地に、50張くらいのテントが立てられている。ちょうど夏休みの時期で、どのテントも子供連れのファミリーばかり。喜んだ子供たちがぎゃーぎゃー騒いで走り回っています。

    私のテントは自分が横になると床が一杯になるくらいの小ささでボロボロ、周りに立っているファミリータイプのテントは最新型で、中には「体育館」のような大きさのものもあります。「体育館」の中で日常の違いに狂喜乱舞して騒ぎまわっている子供の声。テントの区画は十分広いのですが、それにもまして子供たちの大歓声が木立に響き渡ります。

    今話題のソロキャンプですが、どうやらこのキャンプ場はソロには向いていないらしい。

    一人でいる時間・孤独を楽しもう、と思って、森の奥深くにやってきたつもりでしたが、周りは大人数の宿泊者ばかりで陽気な騒ぎ声が聞こえてきて、、一人でチューハイを飲んでいる私は、なんだか 上野駅にたたずむホームレスのような気分になってきました。

    ああ、わびしいなあ、と思いテントに横たわっていると、しとしとと空から雨が降ってきました。

    翌朝、他の人たちが寝静まっている頃に起き出して、さっさとテントをかたずけ、山道のドライブ。

    地図に載っていないような、知られてない山道をたどって、人が住んでいるのを発見したり、山奥の道が他の大きな道とつながっているのを発見するのが面白いのですが、今回はグーグルも表示しないような山道で、途中に土砂の崩落部位があり、あきらめて帰りました。

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