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院長ブログ

  • GPS時計が教えてくれること

    ランニングが楽しくなるようにと、GPS時計をつけて走っています。

    1㎞あたり何分で走っているか、トータル何キロ走ったか教えてくれる、とても便利なガジェット(機械)です。

    最近のは、心拍計もついてます。軽くて精度が高い。GPS衛星の補足も速い。

    パソコンにつないでデータをサーバーにアップロードすると記録が保存され、適当な大きさの地図上に走ったルートと、相対的な速さを色表示します。

    山歩きでも使えるので、どの山のどのルートを通ったのか地図上に表示され楽しく使っています。

    GPS時計つけてランニングする時、面白いのは、体感する速さと、実際の速さが違うことです。

    1㎞あたり5分というと、ちょっと急いで走る状態ですが、同じペースで走り続けているつもりでも、時計を見ないで数分走って、しばらくして時計をみると1km あたり5分30秒・・・6分・・・とか、気が付かないうちにスピードが落ちていることに気づかされます。

    ゴール後。 記録が悪すぎてガッカリしている自分

    ゴール後。
    記録が悪すぎてガッカリしている自分

    人間の体って、放っておくと、だんだん楽な方へ行ってしまうのだな、と気づかされます。

    頑張ってやっている「つもり」でも、だんだんとカラダが楽な方に行ってしまうことは、世の中みると沢山あります。

    私は受験勉強を一生懸命やって大学に入ったつもり、でしたが医者になろうと医学部を再受験してみて、予備校の夏季講習に通った後で、現役の頃の自分がいかにムダな勉強法をしていたかを思い知らされました。

    サラリーマンでも若いころは全力で仕事をしていて、中年になっても全力でやっている「つもり」がいつのまにか「仕事しないおじさん」になっているのはこういった理由からでしょうか。

    私は体重増加の多い患者さんに「ダイエット指導」などしていますが、彼女たちだって、たぶん、ちゃんと食事制限してカロリー控えてダイエットしている「つもり」なのでしょう。BMI30を超過しているのに、なぜ減らないのか、と問いただしていくと、結構間食を口にしていたり、外食が多かったりします。

    私も仕事をマジメにやっている「つもり」ですが、楽なほうに行っちゃってるんじゃないかと、GPS時計から教えられる今日この頃です。

     

     

     

  • リアルな交流

    リアルで、直接顔を合わせて話する機会が増え、ここ2~3週間で、いろいろな人に会いました。

    宗教オタク(自称)の外科医、23年ぶりに会った旧友、フィリピン人の大学教授、etc.

    楽しいです。

    先日うちに泊まっていったフィリピン人の大学教授(60代女性)も面白い人でした。

    彼女は日本の介護制度を研究している人ですが、いまや高齢化に関しては世界のトップを走っている日本。

    今のフィリピンは、昔の日本のように大家族が多く、年寄りの面倒を誰がみるか、日本ほど問題にならない。

     

    でも今後は高齢化するので、介護が必要な老人が増えるだろう。

    私、介護には詳しくないのですが、改めて日本の制度を見直してみると、

    おそらくヨーロッパやアメリカとは違い、日本の国民性もからんで特殊だと思います。

    「介護」は英訳すると「nursing care」ですがニュアンスが違います。

    実際会ってみたところ、日本でもよく見る「おしゃべりなおばさん」で、「私の教え子に介護よりナースの資格を取らせようと思っているのに、大変だったわ」とか「ニュージーランドに引っ越したけど防犯対策も意外と大変なのよ」とか「フィリピンのマンゴーおいしいでしょ」とか、こちらが話をしなくても、どんどん自分の話をするので、あっという間に1時間以上経ってしまいました。

    私が今まで会ったフィリピンの人は明るい人が多いのですが、「将来のことなんか、なんとかなるわ、アッハッハ」と笑っているような人が多い国では、日本人みたいに「将来大変なことになるかもしれないから今から備えておこう」と悲観的に考える人が多い国の制度が、そのままでは受け入れられないんじゃないか、と感じました。

    ***

    学生の頃、私はフィリピンを何回か旅行する機会がありましたが、地元のおばさんに見合いを勧められたことがあります。

    旅行中のフィリピン、道端の雑貨屋で、見ず知らずの40代のおばちゃんから私は声をかけられました。

    「あなた ハンサムな日本人じゃないの」

    私は自分のことをハンサムとは思っていないが、おだてられて 悪い気はしません。

    店先に立ち止まって、おばさんといろいろ話をしました。

    旅行の予定、日本でやっていること、その土地の特産物、などなど・・・

    いろいろ世間話をしていたが、最終的にはこういうことだった。

    「うちの娘、あなたの嫁にどう?日本に連れてってあげてよ」

    フィリピンの田舎によく見かける小太りの風体のそのおばさんとはまったく似てない、美しい娘の写真を、彼女は見せた。

    見ず知らずの男に声をかけるなんて、何かあるんだろう。国際結婚でもさせたいのか?

    「またにしときます」と答えて、私は立ち去りました。

    私は自分のことを全くハンサムとは思っていませんが、「あなたハンサムね」と言われたのは長い人生で、このフィリピンでの一件と、インドでの旅行中でした。

     

     

     

     

     

  • ハロウィンも明けて・・・

    街ではハロウィンもありましたが皆さんのところはどうでしたか?

    コスプレして街を歩くのが、一年のイベントの一つになってますね。

    ところでハロウィンでは「不気味」と感じるお面をかぶるのも一つの趣向ですが、「顔っぽい」ものを見て「不気味」と感じるか「カワイイ」と感じるかは、かなり主観が入るようです。

    掲載している画像(イラスト以外)は全部私がエコーでとらえた「顔らしいもの」ですが、これを見た妊婦さんはすべて「カワイイ!」と表現しました。

    喜んでいる妊婦さんに「心霊写真みたいだよね」なんて言うのは失礼なので、言いません(が冗談が通じそうな人には言います)。

     

    妊婦健診で同伴してきた子に「ほら赤ちゃんの顔、カワイイでしょ?」

    と同意を求める方もいますが、小学生位でないと顔と認識できないようです。

    エコーの映り方がたまたま面白く見えることもあります。

    あくびをしたり、指を吸ったり、は良く見ますが、

    下の画像はピースサインのように見えます。

     

  • バカのフリ

    私は犬を飼っていて、一日一回は散歩に連れて行くのですが、どうもこの犬が私をバカにしているようです。1歳10カ月の柴犬です。

    院長に注意

    散歩に出ると、私は犬のスピードに合わせて、走ったり、止まったりする。

    鎖につながれているので、散歩の時くらい走りたいだろうと、犬のペースに合わせて走ったり、止まったりするのですが、これがかなり気まぐれ。

    興味を引く「匂い」を発見すると、急に立ち止まり、しばらくその場でクンクンている、かと思えば、急にぐいっとロープを強く引っ張って走り出す。

    全速力。

    急に止まったり、急に走り出したり、かなりマイペースで、飼い主の意向を全く無視しているか「オレについてこい」と言っているようにも取れます。

    犬を散歩させているつもりが、犬に散歩させられているようです。

    ところが、先日、散歩の途中で、急にスマホに連絡が。「まもなく分娩です」とクリニックからの連絡。

    私の自宅はクリニックから近いので、お産の分娩まで自宅で待機していることも可能です。ただし犬の散歩中となると、急いで犬を自宅に戻さなければなりません。

    (どしたの?)という顔で私を見る犬。

    (すぐ帰らなきゃ)と思って、ふだんは言う事を聞かない犬を引っ張って走り出すと、意外なことに犬がちゃんと私について走ってくれるではありませんか!

    普段は私の意向など全く聞かない、「我の強い」犬ですが、非常時にはこちらの意向をくみ取るんだなと、驚きました。

     

    私事ですが、 「お前 バカかと思ってたけど、意外と頭いいんだな」と中学生の頃にはよく言われました。

    授業中に、窓の外を見るクセがあり、内容がわかっている授業で黒板を見ているのも退屈だったのです。

    数学の授業で「おまえちょっと問題解いてみろ」とよそ見ばかりしている私を指名した後、私はすらすらと正解を書いたので、私が授業についていってないと思っていた数学教師は面食らったようです。ぼーっとしている、と思われていたことが多い。

    一学年しかない小さな小学校から、大規模な中学校に入学して、いじめてきたりする嫌な奴も時々いたので、とりあえず敵をつくらないようにと、初対面の相手にはヘラヘラ笑って、あまりしゃべらないようにしていたのですが、こういう態度も、バカと思われた原因かもしれません。

     

    大人になって、医者になって、診察室で初対面でいろいろな人に会うのですが、(この人ちょっと・・・)と感じる相手と会話をすることもあるのですが、(頭が悪いフリをして相手を油断させる作戦をとっているのかもしれない)と思うようにしています。

  • イチジク

    秋のフルーツも出回っていて、イチジクも旬ですね。

    おいしそうだったので、買ってきました。

    地味なフルーツですが、花が外から見えないので「無花果(むかか)」という別名もあります。

    イチジクは旧約聖書の中にも登場していて栽培される果物としては世界最古の歴史があるといわれています。日本には江戸時代に中国から入ってきました。

    栄養的には甘い糖分以外にも、クエン酸などの有機酸、ポリフェノールが含まれ、緩下作用や去痰作用があります。

    たんぱく分解酵素を含むため肉料理にも合い、胃の消化を助ける働きもあるとか。

    いちじくには「ペクチン」と呼ばれる水溶性食物繊維を多く含んでおり、水に溶けてゼリー状になり、便を柔らかくすることで便通を改善し腸内環境を整えてくれる役割があります。

    また、血糖値の上昇を緩やかにして糖尿病を予防する効果も期待できます。

    痔の治療には葉を煎じた液で局所を洗うと良いといいます。

    さて、イチジクといえば、私の世代は「イチジク浣腸」を思い出してしまうのですが、形が似ているので命名されたという説があります。

    一昔前までは、産科ではお産の陣痛がはじまった妊婦全員に浣腸をしていました。

    産道の邪魔にならないように、浣腸による刺激が陣痛を促す目的で、また赤ちゃんが母の便で汚染されないようにという目的でした。

    しかし浣腸の効果についてのエビデンス(科学的根拠)がないことが理解されてから行われなくなっています。

    医療の上で必要だからと、点滴とったり、薬を与えたり、お産をするときにも介入することがありますが、不必要な介入はできるだけ避けたいと思っています。

    イチジクを眺めていると口に「入る」ところから「出る」ところまで、いろいろ思いが湧き出てきます。

  • ああいてぇー I T 

    マイナンバーカードが保険証として使えるという話をニュースで聞いたことありますか?

    保険証は仕事が変われば新しいのを作らないといけませんが、マイナンバカードでは同じものが使えます。自分の健診の結果を確認できまず。処方された薬剤が簡単にわかり薬手帳を持参しなくてよくなります。医療費控除の確定申告が簡単になる、等々のメリットがあります。

    しかし一番メリットを受けるのは、薬剤情報を一括して集められる国のほうで、国民の健康データを把握しやすくなるのです。

    医療機関にとっても、保険証の期限切れで請求できないというトラブルがなくなるとか、患者のデータを自動的に取得できるので便利と言われてはいますが・・・今(2022年10月の時点ではまだ個人の開業医には広まっていないのが現状です。国がやるといった以上、避けて通るわけにもいかないのでしぶしぶ従っている、というのが私の本音です。

    開業医のような規模の小さいクリニックでは、患者データの処理に使うネット環境を整備するのが大変です。設置費の負担も大きいし、それに機械を置いておくスペースがない。

    こないだプリンタが壊れたので、院内のパソコンとつながっているケーブルを確認してぞっとしました

    カオスだ!

    私が10年前開業するとき、電子カルテはサーバーを院内におく院内LANを作りました。インターネットとつながってないので、ウイルスやプライバシーの心配もありません。シンプルでした。

    何年か経って、診察の予約システムの業者が、「患者データのやり取りをするので、電子カルテとつなげてください」と、私のネットワークに、何か外部のもの(ケーブルと患者予約用のサーバー)がくっつきました。便利だったのですが、また何年か経って支払いにクレジットカード決済を導入するときに、受付のカウンターに、クレジット決済の端末と、それ用のケーブルとハブが受付のスペースに割り込んできました。さらに2年前、会計で自動精算機を入れる時、「電子カルテとつなげてください」と何か得体のしれないケーブルがくっついてしまいました。

    PCのネットワークの図は私だけ知っている一方で、20人以上いるうちの女性スタッフは、そのPC使って作業しています。トラブルが発生すると、診察中の私が手を止めて、障害の対応をしなければなりません。PCのOSウィンドウズだって、発売当初「今後はこれ以上変えない」と公言していたWindows 10ですが、昨年あっさりと11を出してきました。

    ウソつきやがって」と思っているのは私だけではないでしょう。バージョンが混在するウインドウズのPCを8台使うので、設定も違います。大きな病院なら、一括で設備更新するとか、担当SEがいてネットワークトラブルに対処するとかあるのですが、うちは個人の開業医なので私一人でやっています。

    今回さらに、マイナカードをつかった保険証の登場です。もともと院内LANだったのですが、患者データのやり取りをするために、LANに「抜け道」作らなければなりません。

    予約システム、自動精算機、クレジットカード決済のネット回線、余計につながっているものが増えてくると、イヤになってきます。それに加えて、今度は「オンライン資格確認」という

    セキュリティが高くて面倒くさいものが入ってきました。

    例えていうと、長年にわたって、増築に増築を重ねた結果、外部の訪問者は、院内でも地図なしでは目的にたどり着けなくなっていた、改築前の浜松の某大病院の内部のようです。

    ネットワークはいったん設置してしまえば、その後はあまりいじることがないのですが、その分最初の状況が記憶から消えていきます。

    仕事の効率があがり、患者さんにとっては便利なものが入ってくるのですが、唯一心配なのは、ネットワークのことを知っている唯一の人間が私で、しかも年々加齢で、記憶力が落ちていることです。

    医療もIT、ITと言われますが、新しい医療のシステムは自分にとっては「ああ(痛)いてぇー」です。

     

  • 外国人

    外国人労働者を日本に入れるか、議論になっていますね。

    私は最初は「外国人どんどん入れて、バイタリティのある社会にしよう」

    と考えていましたが、最近は考えが変わってきました。

    日本の社会になじんで、日本人と同じ生活をするには時間と手間がかかるのではないか。

    そう思う理由には、外国人患者を診察することが多いからです。

    先日もブラジル人で、性器から不正出血があったという患者が私の産婦人科の外来へやってきました。

    40代の女性で、全く日本語話せず。通訳に小学生の娘を連れている。

    小学生は語学の飲み込みが速いので、親とちがって日常生活に必要な日本語をある程度マスターしています。

    「出血があるそうですが、いつからですかあ」と私

    「*****、*****」

    しばらく、小学生の通訳さんと患者がぼそぼそと話し、10秒後に

    「3日前から」

    という答えが返ってくる。

    「生理があったのはいつからですかあ?」

    生理というものをみたこともない小学生には、ちょっときつい質問かもしれない。

    さらに
    「セックスをしたのはいつですかあ」

    なんて質問をしようとしたが、小学生には理解できなさそうなので、やめました。

    子供世代と違って、親はポルトガル語の使える環境で生活できているので、日本に来てから時間が経っても話せない人が多い。

    病気とか健康上の問題があって、はじめて日本語を使う必要が出てくるのです。

    母国語を使う人だけで固まってしまうと、言葉のカベで誤解が生じやすいと思いました。

    日本人の間でさえ、個人主義の台頭でお互いの考えていることがわからない世の中になってしまいましたから、文化の融合なんて難しいのではと思っています。

    ないよりはマシかも(医療用としては)

    ないよりはマシかも(医療用としては)

    数年前、自動翻訳機として売れている、というポケトークを買ってみました。

    数時間程度使ってみた印象ですが、簡単な日常会話はなんとかなりそうですが、医療用語の通訳はイマイチです。

    診察室のデスクトップPCではGoogle翻訳がありますがこれも似たようなもの。

    自動翻訳、時々笑わせてくれるような誤訳をしてくれます。

    「これから陣痛が始まりますよ」と伝えたつもりが

    「これから仕事が始まります、と言ってますよ」とポルトガル語の通訳が笑って教えてくれたり、

    貧血なので「レバーを食べてください」と入力したら

    「それはドアの取っ手についているレバーですよ」と笑って教えてくれた中国人がいました。

     

  • お持ち帰り

    「持って帰りますか、こちらで処分しますか?」

    と聞かれて、困ったそうです。

    親戚が飼っているペットの犬ですが、獣医で犬歯の抜歯をしたのだそうです。もらって帰っても、どうしようもないので処分をお願いしたそうです。

    自分の肉体の一部や、家族の体の一部は、大事に持って帰りたい。その一方で、抜歯をした獣医にとっては、抜いた歯はタダのゴミ。

    ある人には大事に見えるものでも、別の人からすればただのゴミ、という事例よくあります。

     

    「こんなもの要らないから、捨てておきましょうか」と、うかつに言ってはいけないもの、仕事の上で遭遇します。

    流産で子宮の中から出てきたもの(初期のものに限る。12週以降は埋葬します)患者さんの思いはわが子でも、子宮からの廃棄物です。

    外陰部のイボ。

    帝王切開の傷の閉鎖に使ったホチキス(ステープラー)の金具(最近は埋没縫合するので金属は使わなくなりましたが)。

    などもそうです。

    私から見ると、医療廃棄物の扱いで捨てても問題なさそうなものでも、人によっては貴重な宝に見えると思います。

    お産の時に縫った糸を退院の時に抜いたら、「持って帰りたい」という人がいました。

    溶ける糸なので時間が経てば分解されてしまいますが、「どうぞ」と渡しました。

    私事ですが、私が小学校から中学に上がる時は、中学生は全員ボウズ頭だったので、「断髪式」をやった床屋で自分の髪の毛をもらって帰りました。

    以前、自分の昔の引き出しを整理していたら、スキーで爪がはがれた時の爪、外れてしまった虫歯の詰め物など、大事にしまっておいたもの多数出てきました。

    自分には宝物、他人から見るとゴミ。

     

     

  • イクメンの日

    10月19日は「イクメンの日」です。

    イクメン・オブ・ザ・イヤーもニュースで話題になっています ↓

    https://www.tokyoheadline.com/654614/

    仕事もできて、子供や奥さんにもやさしい、そういうパパが増えるといいですね。

    今年10月から「産後パパ育休」制度も新しく導入され、ますます「お父さん」が育児に参加できるようになります。

    出産後の大変な時期に、お母さんと赤ちゃんに寄り添ってくれる力強い存在になるといいですね。

    私、この仕事をしていて、世の中の移り変わりを、肌で感じます。

    10年くらい前までは、産後のお母さんに付き添っていたのは、おばあちゃん(つまり出産した人の実母か義母)でした。

    お父さんは仕事で家にいないことが多かった。

    ここ10年くらいの間に、「女性も働きましょう」「定年後も年金だけに頼らず働こう」という世の流れがあって、出産した人が家に戻っても、面倒を見てくれるおばあちゃんがいなくなってしまいました。むかしは家でのんびりしているおばあちゃんとかいましたが、今や60代、70代でも、日中は仕事に出ていて不在が多い。

    産後に自宅で自分と赤ちゃんだけで取り残され、孤独になって、産後うつとか子供虐待とか問題になりましたが、これから夫の育休はその解決になるでしょうか。

    私のクリニックでは、コロナが流行っている間も、夫の出産立ち合いを許可してきたのですが、赤ちゃんの誕生を目にするのは、夫となる男性にとってもメンタルによい影響があると思います。

    私は出産前後で立ち会うので、夫の言動を常に見ている立場ですが、産後の夫が言うことは結構共通していることが多いです。

    「この子の鼻って、おれにそっくりだよな」

    「ガッツ石松みたいだって聞いたけどそうでもないよな かわいいじゃないか」

    「こんな(大きな)子がおなかから出てきたなんて信じられない」等々

    じいっと興味深く見入っている人ほど、いい父親になりそうな気がします。

  • 日本を素晴らしいと言ってくれる人

    コロナの入国制限が終わって、堰を切ったように外国人が日本に来ています。

    外国出身の人と接していて面白いのは、自分たちでは気が付いていない所に感動したりビックリしているところです。

    私が経験した外国人のビックリを語ります。

    学生の頃に知り合ったインド人は、私と同じバスに乗っていて、高速道路の高架下でクルマが片側4車線で渋滞してノロノロ進んでいる時に、「こんなにたくさんのクルマが動いている!しかも整然と! 日本の交通システムはなんて素晴らしいんだ! 日本に来てビックリしたよ!」と感動しておりました。たしかに当時の(今もそうかも)インドの都会の渋滞は、数十分クルマが全く動かない、クラクションばかりけたたましく鳴らしている状態です。ラッシュアワーでの時間でクルマがゆっくりとしか進まないことにイライラしていた私でしたが、彼はクルマが「進んでいる」ことに驚いていました。

    アフガニスタンで会った中古車商の男は、「日本の中古車はいい状態でオークションに出ているから、いい値で売れるんだよ」と言って、日本に来て中古車を探していた時の思い出を話してくれました。日本は他の国と違って車検制度があるので、中古車になっても程度のいい状態で保たれていることが多いのだそうです。「新しいクルマがうちの店に入ったんだけど・・・」と言って見せられたのはピカピカに磨かれたカローラのワゴンの中古車でした。彼らにとっては「新しいクルマ」とは「新しく仕入れた中古車」だったのです。売られているクルマの中には「〇〇商店」「××株式会社」とか堂々の日本の会社のロゴが残っているものがありますが、地元の人は全く気にせず乗っています。

    大学院の時にあったネパール人には、「アメリカやイギリスの留学は学費がかかるけど、日本のスカラーシップがもらえれば他の国より安く留学できるから」と言って日本に来ていた人もいました。大学院の研究室には、夜食用にカップめんが置いてあるのですが、そのネパール人の友人が日本を訪問したときには、友人にそのカップめんをふるまっていました。おいしそうに食べていました。カップめんて他に食べるものがないから仕方なく食べるもの、と私は思っていたのですが、ネパール人にはおもてなしの食事となっていたのはビックリでした。

    これから日本、どんどん貧しくなっちゃうと言われていますが、おもてなしの気持ちで外国の人を受け入れることができれば、なんとかなりそうな気がします。

     

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