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院長ブログ

  • 2月22日は猫の日

    2月14日は「ふんどしの日」でしたが、2月22日は

    ニャン・ニャン・ニャンで「猫の日」だそうです。

    ここ数年猫を飼う人が増え、最近のコロナ禍でステイホームが続くなか、自宅でペットを飼う人がさら増加しているそうです。

    かくいう私も猫を飼っています。

    10歳のメス猫で、もとは野良猫の子でした。「ミーコ」と名付けました。

    自宅では遊び相手になってもらい、楽しんでいます。猫は犬と違って、ふつう呼びかけても返事はしないのですが、この猫は「ミーコ」と声をかけると「ミャア」と返事します。

    「腹減った」と「外に出してくれ」以外には要求されることがないので、飼っていてラクです。

    猫ははなしかけるとじーっと顔を見る。

    言っていること、わかってるのかなあ?

    人間と同じでアイコンタクトをとるので面白いです。

    2歳のメス猫ミーコです

    この猫は生後2年めくらいに出産したことがあります。

    ある日、抱き上げた時に、おなかが大きくなっているのに気づきました。

    乳首も大きくなっていて、どうも妊娠のようです。

    時々外に散歩に出してやっていたのですが、どっかで交尾したらしい。

    日に日に、おなかは大きくなってくるのですが、当の本人は相変わらず、私が仕事から帰ってくると

    玄関でじーっと私を見つめて待っています。何も考えてない顔で

    (ネコって自分が妊娠していて、不安にならないだろうか・・・)

    私は毎日 妊娠したことで不安になっている人間を診察しているのですが、

    この猫の不安感のなさは何なんだろう、と思いました。

    動物の妊娠を見ていて思ったのですが、人間はどうも、余計な知識が邪魔してしまって、

    損をしていることが多いのではないかと思えてきました。

    「出産のことについてよく知っておきましょう」などと医療従事者の私たちは、人間の妊婦に言いますが、

    本来、妊娠・出産は何も考えてなくても、できてしまうものです

    妊娠中のトラブル、気を付けたほうがいいこと、いろいろあります。

    その一方で、あまり余計な心配をしてもメンタル的によくないのではないかと思っています。

     

    ネコまくら 気持ちいいです

    ネコまくら 気持ちいいです

    猫に教えられる毎日です。

     

     

     

  • ボウコウはマズい

    婦人科にも排尿トラブルの相談はよくあり、膀胱炎で薬を出すこともあります。

     

    疲れていて、免疫力が低下すると尿道から細菌が侵入して膀胱炎をおこします。

    男女比でいうと女性が多いのですが、尿道の長さが違うためと説明されています。

    排尿痛、頻尿、血尿による尿の混濁などを認めれば診断がつき、通常抗生物質がよく効きます。

    水分を多めに摂ることも治療には良いですし、民間療法ではクランベリージュースが効果があるとのエビデンスが出ています。

    さて、勤務医をしていた頃の話。

    ある日病院に産婦人科の救急患者がやってきた。

    ケガをして性器から出血しているという。

    _

    患者は28歳の女性(結婚5年目)。 夫婦ゲンカをしていて、殴り合いとなり、夫に股間を思い切り蹴られたという。 蹴られたところが出血して止まらないと。

    診察してみると、膀胱から尿の出てくる、外尿道口というオシッコの出口の部分から 膣にかけて、1センチ程度パックリ切れていた。 尿道周辺は血管の多いところなので、切れると結構出血する。

    _

    縫合は簡単に終わったものの、瘢痕ができて後で排尿障害でも起こしたら まずい、と思ったので、導尿のバルーンを膀胱に留置して入院してもらった。

    入院の際に、後からやってきた夫に 「膀胱からオシッコが出ないと、奥さんは尿毒症を起こして死んじゃうかもしれませんよ」 と、多少脅かして説明した。妻に暴行をはたらいたと思われるその夫は 一見したところマジメそうな人で、私の話を黙って聞いていた。

    股間を蹴られて出血を起こす、というからには、よっぽど狙って蹴ったんだろうか。 そこらへんは詳しく聞けなかった。

    翌日になって、膀胱に留置したバルーンを抜いてみて、 排尿の状態も問題なさそうだったので彼女には退院してもらった。

    抜糸のために一週間後に病院に来てもらったときに、 彼女はこう言った。

    「役所に離婚届を出してきました。」

    お父さん、やっぱりボウコウはいけない。

     

  • WEBセミナー 

    コロナ前と比べるとWEBセミナーで学ぶ機会が増えました。

    製薬会社主催の講演会で、有名な講師が話をしてくれるのですが、以前は、わざわざ会場まで行く手間と時間もあり、なかなか出席できないことも多々ありました。

    その点WEBセミナーは移動しなくて済みます。自宅でも見れます。

     

    昔のセミナーの演者は台本棒読みっていう感じで、テレビカメラの斜め上あたりを凝視していて表情にも変化なく、資料も専門的過ぎてつまらなかったのですが、最近のWEBセミナーは進化してます。

    私たちのような一般の(専門研究者でない)医師のレベルに内容を合わせてくれてあり、パワポのグラフも見やすい。

    その道では名高いエラい先生が「見ていただきありがとうございます。」とこちらに頭を下げてくれるじゃありませんか。

    誰もいない夜の診察室で、「いえいえ、こちらこそ」とつぶやきながら画面に向かってお辞儀していたりします。

    私の横にいるのは有名な髙松先生です

    先日、うちのクリニックでweb講演会を開きました。ある製薬会社の協賛でした。私は座長をすることになったのですが、オンラインで参加しているであろう多数の人のために、胸から上は、ふだんと違ってシャツにネクタイ・紺のブレザーでびしっと決めて、臨みました。

    でもズボンはボロボロで、裾がほころんでいて、

    足は、いつもの、汚れたサンダル履きでした。

     

     

  • マタキン 

    お客様に出すために、近所の和菓子屋(又一庵)できんつばを買ってきました。この店のきんつばはおいしくて、磐田市の有名なスイーツの一つです。

    薄い皮で包まれたつぶあんは、甘すぎず、軟らか過ぎず、硬すぎず、口に入れるとほっくりと溶けて、絶妙なおいしさです。磐田に来たときはぜひ味わってください。

     

    「又一庵(またいちあん)のきんつば」のことを地元の人間は「マタキン」と呼んでいます。

    すばらしい略称ですね。

    マタキン 一個ちょうだい!」というふうに言います。

    さて私も甘いものは大好きです。

    仕事の上では妊婦さんに向けて「糖質の甘いものばかり食べることは控えましょう」と言っているワリに、時々コンビニのスイーツの棚のところでウロウロしていて、はっと我に返ります。

    1月という月は、前の年の暮れから、忘年会、クリスマス、年末年始のおせちやご馳走で普段よあり食べる量が増え、体重が増えてしまっている人が多くなるのですが、今年はとくにコロナ感染症で、自宅から外出せずゴロゴロ過ごしていたため、さらに太ってしまった人が多いのです。

    私は仕事の上では「体重増やしちゃダメじゃないですか」と、眉間にシワを作って、困った表情をしますが、糖質を控えたほうがいいのは、私自身だったりします。

    糖尿病・高血圧・コレステロール・・・私と同世代で悩んでいる人は多いのに、こんなところで甘いもの買い食いしてていいの?(ちょっとならいいんだよ)と心の中の悪魔がささやきます。

    もう一つの磐田市で有名なスイーツは玉華堂の「みそまんじゅう」です。磐田市出身の某女優が広めてくれて全国区になったお菓子です。茶色のもっちりした皮に、「甘じょっぱい」上品な甘さの餡(あん)が至福のひとときをもたらします。

    「あん」を使った、おいしいお菓子のあるこの街、うちのクリニックで「店頭販売」してみようかな。

    あんのお菓子が複数あるから「餡(あん)ズ・クリニック」なんちゃって。

  • 2月4日は風疹の日

    コロナが下火になったと思ったら、インフルエンザ、マイコプラズマ肺炎、りんご病その他いろいろ よくわからない(診断できてないので)発熱をきたす感染症が、この冬、わっと広がったようです。なかにまだコロナも混じっていたりします。

    人間、過去の事はすぐ忘れてしまうもので、残念ながら、またなにかの感染症が世間を騒がすようになるのではないかと思います。オトナがいくら気を付けていても、保育園などで水平感染を起こすものもあり、避けられないです。

    医者の仕事もなくならないです。

    感染症対策の基本は、やはり手洗いとか予防に努めるしかないのです。

    感染症といえば、2月4日は「2」(ふ)と「4」(し)をとって「風疹の日」でもあります。

    風疹がなぜ困るかといえば、かかった妊婦の赤ちゃんに白内障、心奇形、難聴などの先天異常を起こすことがあるからです。

    こうならないように、妊娠する可能性のある女性にはワクチン接種が行われています。通常は心配ありません。

    妊娠初期に風疹の抗体検査もするのですが、一定の割合(自分の経験では2割程度)で抗体価が低い人がいます。ワクチンうって時間が経つと抗体の強さが弱くなってくる人がいるらしい。

    抗体価が下がっているからと言って、必ずしも危険というわけではないらしいですが、妊娠中はワクチンうてないので、医者として何もできません。

    ちなみに、リンゴ病(伝染性紅斑)も今再び流行っているんですが、この感染症は胎児の赤血球に感染することがある病気(頻度は低い)で、先天奇形を生じることはありません。

    かといって、「どうしようもない」という言い方もできず、「風疹の流行っている時期は人ごみを避けましょう」と説明していますが、果たして科学的に有効なのかどうか、言っている自分もわかりません(ガイドラインにはそこらへんまで書かれていないので)。罹患率は低いのでいたずらに不安をあおらないようにしています。

    ちなみに4日の次の日は2月5日で、「にっこり(2・5)」の日でもあります。

    笑顔が大事ですね。

     

     

  • スマホが いっちまった・・・

    前の彼女のところへ戻るのね・・・ だったら、私なんて、必要ないわよね・・・

    スマホが壊れたとき、そう言っているような気がしました。

    ちょっと当てただけなのに・・・

    壊れたスマホはピンチヒッターのスマホで使い始めて一か月も経たないものでした。

    今まで使っていたスマホの電池が持たなくなったので、バッテリー交換修理に出したのですが、こういう時のために中古スマホを買っておいたのです。SIMカード入れかえて使ってました。

    ところが。

    お店から「バッテリー交換できました」と連絡を受けたその翌朝に、壊れたのです。

    ふだん私は肌身離さずスマホを持っていますが、大事に使っていて、めったに落としたことがなく、画面が割れて見えなくなるトラブルは、初めてでした。

    古いスマホを再び使えるようになったタイミングで起こったこのアクシデント、スマホに人格がのりうつった気がしました。

    私は仕事で呼び出しに対応できるように、寝る時も、風呂に入るときも、トイレに行くときも、いつもスマホといっしょです。そういう生活をしていると、スマホに魂がのりうつったような気になってきます。ちょっとスマホから離れると「私を忘れないでね~」と言っている気がしてしまう。

     

    壊れたスマホ、画面は見れないが電池は生きてて、朝になると、しっかりアラームが鳴ってくれる(止められない)。

    私のこと、覚えてて~」って言っているような気がする。

     

    なんか切ないので、さっさと、市役所の「携帯PCリサイクルボックス」というところに持って行って、処分してきました。

    稀金属とか取り出して有効活用できますよう。

    「また誰かの役に立ってくれよ」とつぶやいて、振り返らず、その場を後にしました。

    拾った子犬が飼えないとわかって、親に言われて、元いた川べりに返してきた、そんな気分でした。

     

  • 産んでくれてありがとう

    「産んでくれてありがとう」

    立ち合い出産のとき、出産した女性にたいして、夫の一言。

    私がお産で立ち会っている時に、耳にする言葉です。

    最近なぜか、「産んでくれてありがとう」という言葉をよく聞きます。今までは一年に数回、くらいでしたがこの一か月で3回聞きました。

    今子供を産む人の数が少なくなって、少子化はどんどん進行していますが、そんな中でも、お産をした人をサポートするような世の中になってきていて、少しずつ少子化にブレーキがかかり始めている。

    現場にいるとそんな感触があります。

    ここ10年の間に、夫が育児休暇を取ることが一般的になって、保育園も預けやすくなってきている。

    子供を作った人が大事にされる社会になっていくと、子供を持ちたいと考える人が増えてくるのかもしれませんね。

    「ありがとう」は魔法のキーワードです。

    職場でも「〇〇してくれて、ありがとう」をつけることで、人間関係がぐっと良くなります。(ということは知っていますが、私無口なほうなので、実際あまり言っていないかもしれない)

    「ありがとう」が言葉に出しにくい人は、日ごろからなにかにつけて「ありがとう」を言うクセをつけておくといいそうです。

    そういうわけで、私は自分のペットのネコに「ありがとう」と言うようにしました。

    私が深夜に自宅に帰ってくると、うちのネコは玄関で、私を迎えてくれます。

    三つ指ついて。

    「まっててくれて、アリガト」

    というと ネコは

    「ニャー」と返してくれます。

    みーこです。ふだんはツンツンしてます

     

  • ぢっと手を みる

    最近手荒れがひどい。

    はたらけど はたらけど
    猶 わがくらし 楽にならざり
    ぢっと手をみる

    私は肌が弱いわけではないのですが、最近とくに手荒れがひどい。コロナ後またインフルエンザ、マイコプラズマ肺炎など感染症が流行し、手洗いの回数に拍車がかかったためです。

    もともと職業柄手洗いの回数、めちゃ多いです。

    患者に触れる診察のたびに手を洗っているので一日あたり30回から50回くらい洗っています。

    蛇口の冷水にさらされる左右の人差し指と中指の親指側の側面が特に切れやすい。

    痛いよう!

    冬になると乾燥して肌が荒れやすくなるのですが、頻繁な手洗いで手の脂を落とすので、肌がガサガサになって、アカギレが多発。尿素・ワセリン・ハンドクリーム塗ってもすぐに洗い流してしまうので効果なし!

    外来の診察で患者さんに資料を見せ指で指す時、ばんそうこうだらけの指先を見せるのに気が引けてしまいます。

    時々行う帝王切開などの手術も肌を痛めつける。手術前に皮脂がごっそり落ちる程度にイソジンでゴシゴシ皮膚をこすります。「傷口に塩をぬりこむ」とはこのことか!

    手術を終えて手袋を外すと、皮膚がカピカピになり、ひび割れがさらに悪化。

    最近発見の特効薬は「傷パワーパッド」です。普通のばんそうこうより高いですが「モイスト・ヒーリング」といって貼った後水分を含んだ状態を保持させます。

    傷のある部位を湿潤させた状態で放っておいたほうが治りが早いという理論のとおり、これを貼ると痛みもぐっと少なく、よく効きます。

    石川啄木という人の有名な短歌を思い出します。

    「はたらけど はたらけど 猶 わが生活 楽にならざり ぢっと手を見る(一握の砂)」

    わが生活、どうなんだろう?

     

  • オンライン診療

    ピルの処方とかオンライン診療を以前やっていたことがあります。

    患者さんにとっては自宅から診察を受けることができるというメリットがありますが、診療している方にとって面倒なことが多く、現在いったん中止しています。

    その理由の一つは、診察の時間を合わせないといけない、ということです。お産を扱っている私のクリニックでは、状況によって、診察をキャンセルしなければならないことがあり、そのたびに連絡するのが大変ということ。オンラインでつなぐ設定をするのもひと手間あり、一週間のうち10分だけオンライン診療に充てるのもメリットが少ない、等です。

    オンライン診療については、90年代の終わりから、すでに遠隔医療の取り組みがはじまっていました。

    私は20年近く前、当時「日本で初めて」という遠隔診療の実験を見たことがあります。

    2001年ですが、大阪駅近くのホテルでネパールの病院と日本とを衛星インターネット回線でつなぎ、手術の画像や音声を送る実験をしました。

    参加者は10人程度で医者ばかり。パソコンが得意で、かつ、途上国の医療に興味がある、という非常にマイナーな興味を持った人たちの集まり(全員男性、ある意味オタク)でした。

    ネパールの地方の病院を援助している医療NGOが企画したもので、 医者が日本にいながら、ネパールの病院に アドバイスや指示を送って、的確な診断や手術ができるようにしようという考えでした。

    日本にいる私たちのパソコン画面に、ネパールの病院の部屋の様子が映し出され、現地の病院のスタッフの顔が次々と 映し出されました。

    「おお~っ!」

    現地でパソコンのセットアップをしてくれた医者に「聞こえますかあ?」と質問すると、

    「・・・」

    5秒くらい遅れて「聞こえますよお」と返事が。

    新生児の腹部レントゲン写真を読んだり、子供のそけいヘルニアの手術など診たり

    ネパールの病院でのX線写真を確認したり、手術の様子が日本にいる私たちにも伝わりました。

    手術は、赤いものが見えて、なにかやっているんだろう、程度はわかりました。

    ただ実際の手術指導はとてもムリ。

    例えば手術中に出血を起こして、それを見て日本で止血の指示を出して、とやっていたら、対応が遅すぎて、おそらく患者は死んでしまうでしょう。

    当時最速のISDN回線ですが通信速度に限度があるので、動画はコマ送り。開発されて間もないソフトウエアは、ウインドウズ98のOSで動くのですが、パソコンがメモリーオーバーですぐ止まる。何度も再起動。

    今から考えると実用には遠かったです。

    「ネパールの病院と日本をつないで医療をした日本初のケースだ!」と参加者は喜んでいましたが、大の大人(医者でPCオタク)が集まってワイワイやっていました。

    ちょっと離れて見ていた私には、糸電話を作った小学生が 声が聞こえることを発見して喜んでいるような感じでした。

    頭の中で考えると、理想的ですが、実際やってみると大変なことがわかりました。

     

  • 寒い日の風呂

    寒い日が続いていますね。

    こんなとき、暖かいお風呂につかると、

    気持ちいい!・・・

    ですね。

    私、若いころから40代までは浴槽につかる習慣がありませんでした。

    シャワーのみでした。

    「フロに入らない」と言うと

    「あんた、それでも日本人か」みたいな事もいわれましたが

    そもそも風呂に毎日入るのは日本固有の習慣でしょうか?

    そして風呂に入ることが健康にいいのでしょうか?

    大いに疑問を持っています。

    日本では近代からは銭湯という形で公の浴場ができ

    戦後かなりの時期まで、他人の家に風呂を浴びに行く「もらい湯」もありました。

    しかし日本人は昔から毎日フロに入っていたわけではない。

    また 風呂が健康にいいとは限らない。

    風呂に入る前後で血圧の上下の変動が大きく、体にとって大きなストレスとなります。血管系の病気のある人は要注意。また風呂は滑って転びやすいです。

    冬の湯ぶねは筋力の落ちた高齢者にとっては危険なものです。平成28年の消費者庁の報告では4866人が家庭の浴槽で溺死しこれはそれまでの10年間に1.7倍の増加だったとか。また救急車の搬送からの推計では1万9000人が入浴中の事故死(溺水以外の原因も含む)とされています。

    *私が救急部で仕事をしていたころ、お風呂でおぼれた溺死者が運ばれてくることがよくありました。

    救急車から運ばれた時点で裸なので、点滴のために服を脱がす必要はないのですが、溺死して時間が経っていると死後硬直を起こし、ストレッチャーに移すときも両腕を伸ばしたまま、マネキン人形みたいな硬直した状態になっていた症例もありました。

    日本では交通事故による死者の数よりも、風呂で死ぬ人の数の方が多い事は意外と知られていない事実です。

    適度な入浴は新陳代謝を高め、たしかに健康にも良いですが、高齢者は寒暖差の激しい場所を避ける、入浴後に急に立ち上がらない、家族に一声かける、などの工夫をしましょう。

    最近の外国人の観光ブームで

    「日本ではサルも温泉に入るんだって!

    と評判になり、地獄谷のサルが話題になるのですが、サルは人間と違って汗腺の数が少ないので湯冷めしにくいそうです。

     

     

     

     

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