院長ブログ
新生児の人形
2024年6月30日|院長ブログ
赤ちゃんが無事この世に生まれてくるように、日々努力しております。
本日院内で新生児の蘇生法が役立った事例がありました。蘇生とはちゃんと呼吸をさせることです。
新生児の蘇生処置が大人の蘇生と違うのは、生まれて呼吸をしたことがない肺をふくらませる作業が必要なことです。
風船を肺にたとえると、大人の肺は空気が入った肺。新生児の肺はまだ空気が入ってない、ぺしゃんこの風船です。ぺしゃんこの風船は通常より高い圧をかけないとふくらまないのです。
生まれた赤ちゃんがグッタリして泣かない、という状況はたまに、予想外に発生することがあります。消防署の職員が火事で冷静に作業できるように、産科スタッフもいろいろな状況を想定したトレーニングをしておいて、イザというときに対処できるようにしています。
ただ、新生児の頭の模型がないと、どうもイメージわかない。
そこで、新生児蘇生用のモデルの人形を探すことにしました。
ネットで探すといろいろ出てきます。が価格、機能もいろいろ。
新生児医学会で勧めている人形は、臍から心拍をふれることができたり、気道に管を入れられる、蘇生の練習用としては高機能なものですが、20万円以上します。
蘇生のための新生児模型というカテゴリで一番高価だったのは33万円のものでした。上半身だけです。
挿管しなくて、「口があいている」新生児の模型になるともっと安くなって13万円から8万円、
口もあいていない「ただの新生児模型」になると1万円から3万円程度になります。
ちょっとでも安いのを買いたい私は「何でもいいから新生児をイメージできるもの」を探してみました。
すると価格がなんと1028円で売られているものがあったではないですか。
IKEAのサイトで販売されておりました。
一番安いのを買ってみたのですが
買った後で、蘇生技術の講習には全然役に立たない ことに気づいたので
1万3千円の「ただの新生児」のモデルを買いなおすことにしました。
顔つき、アジア人に似せて作っているそうですが、ちょっと怖い顔しています。
なんか、もうちょっと口が開いていてマスクあてられるのがよかったかなー
かわいくないし。
「安物買いの銭失い」
ってこういうことを言うのか。