院長ブログ
みんな戦争で死んで カスみたいのが残った
2025年8月6日|院長ブログ
8月の、この時期になるとテレビでは日本の戦争、敗戦の思い出が語られますね。
実は父の兄(つまり私の叔父にあたる人)二人が兵士として駆り出され、戦地で命を落としています。
私の父(現在87歳)も終戦の年にはまだ8歳でしたが、年の離れた兄がいました。
父は13人兄弟の中の男の子で、私が生まれたときには6人兄弟のうち男が2人しかいなかった。
叔母たちがいうには「兄弟の男で、優秀なのはみんな、戦争で死んでしまった。出来の悪いカスみたいな男だけ残った」そうです。
私の父は姉たちから「できの悪いカス」と言われながら育ったそうです。
口の悪い年上の姉たちから「カス」呼ばわりして、成人した父でしたが、感情的になって盾つくことなく、のらりくらりと生きる方法を学んでいたようです。
私が開業した医者として仕事していると、私の父を知っている親戚の人が患者としてきて、会うことがあるのですが
「私は「カス」から生まれた息子ですけど、なんとかやってます」と笑いがとれます。