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院長ブログ

開業医の本音

最近ある出版業者から「先生のブログで書いていることを本にしませんか」と私に声がかかりました。自費出版のようなものですが、本屋に並べることができる出版物になるよう、編集者とみっちり打ち合わせて1年間かけて、装丁も専門のスタッフがかかわって、売れる本を作ります、ということでした。

本を出すことによって、医者としての考え方が世間に伝わり、本を読んだ患者が集まってくるので、患者の数を増やす効果があるそうです。

自分のブログの何が共感を得られるかについて、詳しく調べてくれたおかげで、自分でも忘れていた(ああこんな面白いこと言ってたなあという)気づきがあり、有意義なディスカッションではありました。 ただし、費用に高級車一台分くらいの費用がかかることと、出版不況と言われていて、紙媒体の書籍は今売れていません(書店の数が激減していることはご存じでしょうか)。よく考えた結果、本を出さないことに決めました。

自分の意見を伝える方法として、以前 You Tubeの利用も考えたことがありました。動画用にカメラを買って、話す内容も考えたのですが、投稿直前で思いとどまりました。産婦人科に関係したユーチューブだったら、私が出るより、女性の先生の方が視聴回数が多いだろうなあ、とか考えて。

PMSの治療とか、感染症のこととか、自分なりの切り口で伝えたいコンテンツは沢山持っています。

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さて、話は変わりますが、本屋で立ち読みしていて、売れていそうなタイトルの本があったので

「患者が知らない開業医の本音」というタイトルの新書が話題になっていたので取り寄せて読んでみました。

ホンの内容は、小児外科の研究では有名だった先生は病気を理由に大学をやめて、開業することを決意し、開業してからのあれこれの経験が本になっています。

文章が読みやすくて、医者でない人が読んでも共感できるところは多いんじゃないかと思いました。

 

私と著者は年齢も近く、考え方も共感できるところが多く、面白く読めました。 医者の世界には「総合病院の勤務医」vs「個人開業医」のような世界観があります。勤務医は純粋に患者のために働く。開業医は簡単なことしかしないし、お金を儲けることに興味がある人が開業する。勤務医時代には、私もそんな感覚で仕事をしていました。医者の世界では、「開業」イコール「下のランクの医者になる」ことです。

産婦人科に限っていえば、勤務医はがんの手術やロボット手術をしますが、開業医はリスクの少ないお産しか扱いません。

いまや「そこらへんの開業医」となってしまった私には面白く読めました。

この本の著者の、障害を持って生まれた子供に対するまなざしに熱い情熱を感じましたが、子供に対しては、自分はそんなに情熱を持って診れない気がしました。

そういう意味では偉い先生の足元にも及ばない気がしました。

 

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