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院長ブログ

シロウト考え

膣(チツ)の中になにかデキモノができている、と心配になってクリニックに来た人がいました。

本人の自覚症状はないが、夫に指摘されたのだそうです。

私が診察で膣の中をみると、普通の子宮の入り口が見えていました。 子宮の入り口は、膣の奥で盛り上がっているように指で触れるので「なにかできている」と思ったのかもしれません。

「陰部がかゆくて、市販のフェミニーナ軟膏塗っていたけど良くならない」と言ってクリニックを受診する人も時々あります。カンジダ膣炎だったり、イボだったりと、市販の軟膏では効かない原因があったりします。

更年期症状と思っていたら、甲状腺の病気だったとか、陰部がむくんできたので婦人科にかかったが、実は心不全が見つかったとか、私の患者さんで私もいろいろ経験しましたが、「シロウト判断」はいけないでしょうか?

ケース・バイ・ケースだと思います。

私は医療には一般の人より知識がありますが、その他についてはシロウトです。周りは女性スタッフばかりで、機械類のトラブルにあまり詳しい人がいないので、機械の故障はまず自分でなおそうとします。クリニックの設備の故障や修理も、自分の力でなんとかなおそうと試みますが、シロウトだから手を出さない方がいい部分もあります。ベッドやテーブルの塗装をやりなおそうとして、シロウト考えで削ったり余計に塗料をつけたりして、逆に汚くなってしまったこともあります。客室のドアのノブの動きが悪いのでシロウト考えで「KURE 5-56」という潤滑油をスプレーしたら、後で建具屋さんに「余計なことするから直しにくくなった。シロウト判断しないで、ここは私たちに任せて」と怒られました

今日は、窓が閉まらなくなるトラブルが発生。火災などの時の非常用の排煙窓ですが、このところコロナ感染症の予防のために頻繁に開け閉めするようになりました。もともと頻繁に開け閉めするために作られていないのか、今日は母親学級の後で開いた窓が閉じなくなってしまいました。

窓が閉まらなくなりました。自分で直そうとしたらドツボにはまりました

いつもならガシャガシャハンドルを動かしているうちに、回るようになってくるのですが、今日は開いた状態から閉じるための回転ハンドルが1ミリも動きません。修理を依頼するくらいなら、自分でやってみよう、と思い、ドライバーを持ってきてハンドルの周囲に見えていネジを外しました。すると意外とアッサリ表面のケースが外れました。中に据えられている金属のワイヤを巻き付ける器具の部分がありました。さらに中に出ているねじを外していくと・・・

ビヨーンとスプリングが飛び出して来て、金属の部品がバラバラになって、床に飛び散ってしまいました。

ああ、大変なことをした、シロウトがこんなことをするんじゃなかった・・・

修理のために建築屋さんを呼ばないといけないけど、それまで、雨降って開いた窓から水が入ってきたらどうすんだ、はぁ~

悲嘆に暮れていましたが、考え直して、他の場所にある防炎窓のハンドルのところに行って、バネが飛び出ないように今度はゆっくり外してみることにしました。

そうすると、バネが飛び出す前の状態が確認でき、元の状態に戻す手がかりを得ることができました。

床に散らばった部品を集めて、最初の状態におさまるように慎重に戻していくと、なんと幸い、ハンドルが動かなくなった前の正常な状態に戻りました。

結果論でいえば、シロウト考えでなんとかなってしまったのですが、シロウトがやってみていいのかどうか、本当にケースバイケースだと思いました。

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