このページは、共通のメニューを読み飛ばすことができます。直接本文をご覧になるかたは「このページの情報へ」というリンクをクリックしてください。
サイト共通のメニューへ
このページの情報へ

院長ブログ

阪神大震災と避妊の話

避妊とは妊娠しないようにする方法のことです。コンドームやピルによる避妊の他にIUD(IUS)や手術による避妊法がありますが、相談を受けた際に

よく引き合いに出す私の経験談があります。

26年前。それは阪神大震災が終わってちょうど1年くらい経ったときの話。
場所は神戸市内の病院の分娩室。

今までに3回出産の経験がある42歳の女性が、今まさに出産を終えたところでした。

「おめでとうございましたあー、男の子ですよ」

助産婦は生まれたばかりのベビーをママの方に見せてあげました。

すると、その女性はいきなり泣き出したのです。
うれしくて泣いているのです。

40過ぎの4人め出産のおばちゃんが、普通こんなうれし泣きするのでしょうか。

ママは泣きながらふところから一枚の写真を出した。

「あんたたちにも弟ができたのよ。よかったわねー。」

と写真に向かって声をかけている。

そしてまた泣いた。

見ると3人の元気そうな子供が写っている。

「子供さんですか。」と私

「ええ、でも今3人とも死んでしまっていないの。あの地震のとき、3人とも死んじゃったんです。」と母。

彼女は地震の被害が一番ひどい所に住んでいました。地震で家が全壊したそうです。

「ダンナと私は助かったの。私だってたんすの下敷きになって、3時間そのままだった。大怪我だったけど命は助かったわ。」

地震に子供全員の命を奪われて、自分たちだけ生き残ってしまった。

つらかっただろうに。

「年齢が心配だったけど、ダンナと相談してもう一度作ってみようって。そしたらできたのよ。」

「ごらん、あんた達の弟だよ。」

とうれし泣きをしていた40代の母を私は思い出します。

3人出産して、卵管結紮とか避妊を考えている人に、こういう私の経験も話をしています。

阪神の震災後のフォト95年

 

  • 診療予約
  • 採用情報
  • ブログ
アクセスマップ

〒438-0002
静岡県磐田市大久保896-39

診療時間

9:00~12:00 15:00~18:00

水・土は午前のみ/日・祝は休診

アクセスマップ
ページの先頭へ
トップに
戻る