院長ブログ
49歳の受験生
2021年1月20日|院長ブログ
「マスクから鼻を出していて、指示に従わなかったので失格!」
受験のシーズンですが、今年の大学入学共通テストでニュースになりましたね。退去を命じられたにもかかわらず(すねて)トイレに3時間たてこもった、とか。
メディアではPC(politically correct)のため強調していませんが、私がおや?と思ったのは
「受験生(49)」の(49)の部分です。
49歳の受験生。
ふつうに社会で働いている人であればこの年になって大学受験をする人って少ないですよね。
でも私が勉強していた医学部では社会でしばらく働いてから、医学部に入りなおした人は結構いました。
私が医学部にいたときの同級生でも、会社員→医学部、学校の教員→医学部 獣医→医学部という医学部を再受験した人たちがいました。年齢も様々で30代~40代。高校からそのまま上がってきた人たちと比較すると、医学部の授業もまじめに受けていて成績が良かったです。
私の医学部の別の学年で、55歳にして医学部に合格してきた人がいました。
某有名企業でバリバリと働いていたのですが、親が病気になり、一念発起して医学部の勉強をはじめて、55歳で医学部に合格したのだそうです。同級生たちは「55歳で医学部入ったって、ちゃんと卒業しても61歳、もう使えないよな」「国費の無駄遣いだよな」と陰口をたたく人もいました。
現在医学部卒業して30年近くになりますが、その時40代だった方から年賀状もらいますが、ちゃんと臨床の医者をやっている方もいます。
なにを隠そう、私も医学部を再受験した人間です。いったん他の学部に入りましたが、大学に在学中に医学部に入りたくなって、医学部入学の勉強をはじめました。
私には3年年下の妹がいました。共通一次試験(センター試験の前身)の会場が同じで、受験番号が隣なので、私の後ろに妹が座っていました。兄と妹がいっしょに試験を受けるのは、ちょっと恥ずかしかった。
「お兄ちゃんの解答 見えてたよ」と、お正月に実家に帰ってくる妹に、今でも言われます。
見えてなかったと思うけど。