院長ブログ
子宮内避妊器具
2024年3月10日|院長ブログ
新型コロナウイルス感染症が流行り出した頃から、私のクリニックには「緊急避妊ピルください」という人が増えてきた気がします。
「今の世の中 なんとなく不安だからとりあえず妊娠するのは先延ばしに・・・」
という考えでしょうか。
避妊といえば、一般にはコンドームとピル(経口避妊薬)が知られていますが、実はこれらの次によく使用されているのはIUD(子宮内避妊器具)というものです。昔は「避妊リング」とも呼ばれていました。
子宮内に異物を入れておく避妊は20世紀初頭からあり、形もいろいろと変わってきています。
当初は丸い形。
その後、ヒモが付いていて子宮から取り出しやすく、
樹脂製のものが出回るようになり、
20年くらい前からはT型のものが主流になってきました。
2000年代から、避妊効果を高めるため真ん中に銅のコイルのついたものが主流になりました。
一番新しいものは、真ん中に黄体ホルモンがついたもの(Mirena)で避妊効果に加えて、月経量が減る、生理痛が改善するなどの効果を持つものがあります
人の体の中に入っているもので、こんなに形にバリエーションがあるなんて驚きです。
*
先日、ある外国の人が、IUDを取ってほしいというので、手術で取ってみたところ、今までに見たこともないような形のIUDが子宮から出てきました。
日本語のほとんどわからない30代の方で、スマホのグーグル翻訳で「私・国・帰る・・・
子宮・内部・装置・・出す・・」と表示させている。
IUDの摘出なんて、国に帰ってからすればいいのに・・・
母国でやるとお金取られるんでしょうか。
言葉の通じない国日本で、そんなに必死になってお願いするなんて・・・