院長ブログ
夜間の中途覚醒
2020年1月29日|院長ブログ
電車の座席で居眠りしているのに、目的の駅に着くと
なぜか目がさめるのは不思議と思いませんか?
人間の覚醒と眠りをコントロールしているのは脳幹網様体だとか
夜、人は眠くなるのですが、いったん目が覚めてしまうと、
今度は眠れなくなる。
最近の私は、夜の呼び出しが多く、睡眠不足・・・
夜中のコールにも対応するのが、医者の使命である・・・
ということはわかっているが、明け方の3時ころいきなり
呼び出されるのはやっぱりつらい。
「せんせー、患者さんが来られてます。」
受話器を取り上げると、看護師の声。眠っているときに
寝ているときに起こすと不機嫌なのはわかっているので
限りなく丁重に声をかけてくれる。
「ああーい。いーぎーまーすー ガチャン」
脳の機能がパワー・セーブ・モードのまま診察室へ向かう。
この後、患者の症状により、また睡眠に戻るか、覚醒してしまうか、分かれる。
ちょっと出血した(10のうち9は問題ない)とかいうレベル状態
だと、パワー・セーブ・モードのまま診察が終わってしまい
その後私は再び安らかに眠りにつく。
緊急手術が必要とか、搬送が必要くらいの重症度になると、
いきなり覚醒状態は100%になり、交感神経が高ぶり、
目がランラン、頭すっきり。
そのかわり、その後コーフンして眠れなくなる。
昔の話ですが・・・
私の先輩の産婦人科医師が当直していたときのこと。
高校生の女の子がパジャマを着たまま、彼氏と
夜間の診察を希望して病院にやってきた。
セックスをしていたときにコンドームが膣の中に入ってしまった
という。
私と同じく、最初は半覚醒モードだったその医師だが
診察をしていくうちにだんだんと真剣になってきた。
膣鏡で膣の中に消えてしまったコンドームを探したが・・・
・・・見つからない。
(おかしいなあ、どこにもないぞ)
覚醒しつつある意識の中で、ドクターは焦った。
膣鏡で見る膣の中は、簡単に見るだけだと、ヒダの奥に隠れて、
異物が確認できないことがある。
テキトーな診察をして、膣内の異物を見落とした、なんてことが
あったら、医師側のミスとされる。冷や汗が・・・
(ないぞ、どこを探してもないぞ)
すると突然
「あったあ!」
と女子高生が、すっとんきょうな声を上げた。
彼女の花柄のパジャマのお尻の部分に
ぺったりとつぶれたコンドームが張り付いていた。
頭から湯気が上がるほど腹が立ったその医者は、
それから朝まで怒りのために一睡もできなかった
そうです。