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院長ブログ

アフガニスタンの中村医師が亡くなって5年

中村哲という日本人医師がアフガニスタンで亡くなってから5年の追悼行事が報道されていました。

wilkipediaより転載

私は彼に影響を受け、2002年アフタガニスタンに入り、NGOで医療援助活動を行い1年を過ごしました。アフガンでの1年は、その後の私の人生を大きく変えました。

 

ありきたりな言い方で申し訳ないですが、日本に暮らしていると、電気や水や教育の機会が、当たり前すぎて、ありがたみを感じないのですが、アフガンと日本で暮らしてみると、そういう当たり前の一つ一つのことが価値があることがわかります。日本で生活していて、「自分は不幸だ」と感じる人は多いのですが

「自分が幸せであることに気づけないことが不幸」

とアフガンの生活を思い返してしみじみ思います。

 

アフガンの診療所で、私と仲間たち(2002年)

中村医師が銃撃された、と報道された映像は当時私が仕事していたアフガンの風景とほとんど変わっていませんでした。乾燥した国土は地球温暖化の影響もあってますます水不足になります。

インフラ、教育支援など外国からの援助も入りますが、まさに砂漠に水をまくようです。何年たっても実を結んでいるように見えません。タリバン政権が国を支配するようになってからは、女性の就業の機会をさらに奪っています。めぼしい産業といえば、麻薬の栽培。

ここ数十年、世界から「失敗国家」と揶揄され、「見捨てられた」地域のアフガニスタン。こんな絶望的な土地で、もくもくと働いていた中村医師。

人はなぜ生きるのか。

彼の生き方を一生懸命考えることが、彼への弔意です。

 

 

 

 

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