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院長ブログ

台風の名前

「台風一過の朝」とテレビのニュースを聞くと

「台風という名の一家がそろって朝ごはんを食べている」様子が思い浮かんでしまう私。

これを書いている9月1日、台風10号は熱帯低気圧に変わりましたが、今回の台風は長居しましたね。

英語のニュースでは、台風の呼び名は「10号」ではなく「サンサン」とか「シャンシャン」(shanshan)と呼ばれていました。

台風のアジア名、関連するアジアの国々が2000年から使っていて、日本語の名前もあります「koinuコイヌ(子犬座が由来)」「Tembinテンビン(てんびん座)」「Yagi ヤギ」「Usagiウサギ」「Kajikiカジキ」などの名前が使われることが決まっているそうです。

ちなみに、最近アメリカを襲ったハリケーンの名前は「ドリアン」です

台風(typhoon)の語源はもともとは中国で使われていた外来語で、昔の日本では「野分(のわけ)」と言っていました。

おなじ自然災害でも「津波(つなみ)」は「Tsunami」日本オリジナルで世界的に知られる日本語の一つですね。

観測史上最強、過去最強、今年最強。

台風が来るたびに「最強」の台風がやってきます。「最強」の台風は近年、増えているのでしょうか?

ある気象予報士によれば、実際のところ、増えていないのだそうです。「最強」と呼ばれることが増えているのだとか。

期間や場所を絞って「この月の、○○に近づいた中では」と対象を限定していけば、「最強」はいくらでも作ることができます。

映画の宣伝を見ていても同じことに気づきませんか。

「アニメ映画史上最大の観客動員数!」「今年最高の評価!」「封切1週で最高の動員数」

大きな映画が出るたびに、「史上最大」「今年最高」の評価がつきますね。

去年も、その前もそんなのあったような・・・気がします。

すぐ忘れます。

話は変わって、お産の仕事でも、同じような表現をすることあります。

誰でも、赤ちゃんの出産は世界に一つのイベント。

特別感を出すため、いろいろな表現をします。

「開院以来最大の大きさの赤ちゃんの一人」

「ここ1年では最大」

「今月生まれた中では一番大きい」

大きさ以外にも

「初産としては時間が一番早い」

「赤ちゃんの泣き声が一番大きい」

「産まれてはじめておしっこをしたのが一番早い」

「40歳のお産では一番早い」

など、サムシング・スペシャルをひろっていくと、全く同じ生まれ方をする赤ちゃんはいません。

ナンバーワンでなくていい、オンリーワンであればいい、とはどっかの歌の歌詞みたいです。

 

以前台風が近づいている時に分娩がありました。私はこんなことを言いました。

「台風がこんなに近くに来ている時にお産したのは、あなたが初めてです」

あとで考えてみると、祝意があるのかわからないですが、おめでとうの意味です。

 

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