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院長ブログ

ヘビに咬まれた外国人

コロナの感染が減ってきて、また外国人の観光客を見かけることも増えてきました。

 

病院に来る外国人の患者さんもここ何年か増えてきていていますが、医療現場でもいろいろとトラブルがあったりします。

私が総合病院の勤務医で救急当番をしていた頃の話。

ある日救急当直をしていたところ、40代くらいの体の大きな外国人(アメリカ人ぽい)夫婦が病院にやってきました。

男のほうは片手に大きなプラスチックの水槽を抱えて。反対側の手には包帯をまいていました。

 

彼らは市内に住むアメリカ人の夫婦で、自宅の庭の手入れをしていた。

垣根の枝を刈っているときに、近くにヘビがいるのに気づかず、茂みの中に手を伸ばしヘビに噛まれてしまったのだという。

ギャア、毒蛇!?と本人はびっくり仰天。

実際、日本(本州)の市街地には強い毒を持ったヘビはいません。


しかし、日本へ来て間もない(という)彼らはそんなことは知らない。

 

咬まれた彼は勇敢にも、ヘビの首根っこを捕まえて、新聞紙にまるめこみ、プラスチックの水槽を探し出してくるとその中へほうりこんだ。

必死で開いている救急病院を探し、この病院へやってきました。

「それが、これです。」

といって、彼がその水槽を私の目の前の机の上に置いた。

私がふたをあけると、いきなりヘビが鎌首をもちあげて、顔を出し、水槽から出てきた。

「ヒャアー・・・」

患者さんや、興味半分でのぞきこんでいた数人の看護婦、同じ部屋にいた他の研修医が

クモの子を散らすように

部屋の隅の方まで逃げていってしまいました。

私もビックリしましたがここで逃げては男がすたる。

冷静なフリをして、ゴムの手袋をつけて(噛まれたら全く意味がないのだが)ガーゼを挟む鉗子を引っ張り出してきた。

鉗子を両手にカニのハサミのように持って、かなりへっぴり腰で水槽に近づくと、半分水槽から出かかっていたヘビの首根っこをガシッとつかみケースの中に押し戻した。

救急部に置いてあった毒蛇図鑑によれば、どうも問題ないヘビのようで一安心。
患者には簡単な傷の処置をして帰ってもらうことになった。

ホンシュー・アイランドにはポイズンのあるスネークはいませんよ ハッハッハッ」と、アヤしい英語を振り回して、私は患者を説得したが、

本当に患者が納得してくれたかどうかはわからない。

「このヘビここで、処分してくださいよ」とアメリカ人。

「いやー、あなたが持ってきたんだから、持ってかえって下さいよ。」
と押し問答になったが、

結局引き取れないとこっちがゴネたので持ってかえってもらうことになりました。

ヘビを見ると、救急のあの一件を思い出します。

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