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院長ブログ

やさしい日本語

長らく制限していた旅行者の入国も緩和され、これから街で外国人を見かけることが多くなるでしょうか。

コロナ以前からの傾向ですがクリニックに受診する患者さんも、外国籍の人が増えたのを実感します。

日本語が十分でない人も多い。

災害の多い日本では、「避難して」「退避して」という日本語が通じないことで逃げ遅れる外国人が増えるといわれます。

「避難して」→「にげて」

「可燃物」 →「もえるごみ」

公共の場では外国人にわかりやすい日本語を使おうという動きも出ています。語彙を絞ったベーシックな日本語を決めることで、外国人も習得しやすく、共生しやすくする。

病院でも

「精査します」→「くわしくしらべます」

「内服してください」→「くすりのんでください」

と改善点はいくらでも出てきます。

専門用語を使っていると、いかにもそれっぽいのですが、実はたいしたことない、というのは医療の場ではよくあって

「疣贅」とはイボのことであり、「掻痒」とは「かゆみ」のことです。

さて、私が医学の道に入って、大学病院で学生実習をしていた時の失敗談です。

若い女性患者に「おしっこ」をしたかどうか聞く時、

最初、私は緊張していて、「お小水はいかがでした?」と聞くつもりだったのですが、

おしょ、おしょ 、おしょうすいはいっ、いかがでしたか?

とどもってしまいました。

「はあ?」

と聞き返されたのですが、焦った私は小水を尿と言い換えて、「尿はどうですか?」と聞くつもりで、

にょ、にょにょにょ、尿 の方はどうですか」とさらにどもってしまい

「ん?」(何聞いてんだこいつは?)とばかりにいぶかしい顔をされました。

 

焦った私は叫び声に近い大声で

おしっこお! おしっこ!どうでしたか!

と聞くはめになってしまい、赤面したことを思い出します。

日本語は、わかりやすく、はっきりと。が基本ですね。

 

 

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