院長ブログ
9月3日は good sleep グッスリ の日
2022年9月7日|院長ブログ
9月3日は睡眠の日。「9」と「3」でグッスリ。
クリニックに来る患者さんで、「眠れない」という人もおられます。
40代以降の方が多い。
男女関係なく、加齢により眠りが浅くなり、またトータルの睡眠時間が短くなりので、以前と比べて眠れなくなったと感じる人は自然に増加します。
女性については、更年期の症状で出ることもあります。
MRIなど診断技術の発達で、睡眠については以前より詳しいことが分かるようになりました。
昔は「寝ている時間が人生の無駄な時間だからできるだけ短いほうがいい」と考えられていましたが、今では「健康のためにはしっかり眠りましょう」に変わってきています。
古来から生物に備わっている体内時計をキープすること。これが乱れると糖尿病や心疾患、認知症などのリスクが増えることが知られてきました。
人の脳は眠っている間に、日中の記憶を情報整理するので、受験勉強中でもちゃんと寝たほうがいい。
これを逆手にとって PTSDの治療には悲惨な記憶を定着させないために、戦地から戻った兵士にはあえて眠らせないようにするアドバイスする研究者もいます。
不眠の患者さんには夜中に目が覚めてしまう、という人もいますが、健康な人でも夜中に何回か目を覚ましているそうです(しかし通常、目を覚ましたことをほとんど覚えていない)。
また、睡眠の周期は90分サイクルで、短時間ですっきり目を覚ましたいなら、90分、180分とサイクルを意識したほうが良い、という説もありましたが、最近の研究では根拠がないことと否定されています。
不眠症が怖くて早めにベッドに入る人もいますが、これも逆効果。
睡眠改善に詳しい世界的に有名な医師が教える、よく眠るための一番よい方法は、びっくりするほど簡単です。
眠くなるまでベッドに入るな
だそうです。
電灯が発明される近世までは、ほとんどの人は日が暮れたら強制的に、じっとしているか眠るしかないので、「不眠症」という概念すらありませんでした。
私もよくソロキャンプに行くのですが、暗くなったら寝るしかなく、外が暗い時間(夏でも8時間)はテントの中で寝ているか考え事をしているか、しかないので、どれだけ眠れたかについてはどうでもよくなります。
動物はみんな眠ります。動物のナマケモノも1日10時間眠るそうです。キリンは5時間以下。イルカは泳ぎ続けているために、脳の半分ずつ眠らせているそうです。
脳をもたないクラゲやプランクトンにも一日の間の活動性に変化があり、眠りの起源とされています。
そういうことで、健康のためには眠りましょう、という話でした。
こんなことを書いていたら、深夜になってしまいました。
早く寝ようっと。