院長ブログ
居酒屋の店員バイト
2021年7月14日|院長ブログ
このコロナ禍で、居酒屋でお酒を飲むことができなくなって久しいです。
ガヤガヤした雰囲気で、好きなお酒飲んで、気の置けない友人と話をしてみたい。
お酒の出る飲食店に規制が出て、パートで働いている大学生なんかは困っているんだろうと察します。
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私も大学生の頃、居酒屋でアルバイトしていたことがあります。
深夜まで時給650円、和服のユニフォームに着替えて、お客さんのオーダーを取ったり、給仕をしたりしました。
当時まだ世間知らずの私は、居酒屋がどういうところなのかよく知らず、最初はビクビクして仕事していました。
店員はお客様の言う事に従って、ゆめゆめ機嫌をそこねることはあってはならない・・・当時の私は考えていました。
同級生で、クラスの中でかわいい女の子が、たまたま店にやって来た時があったのですが、店のユニフォームを着ていると、なぜか全く普段の調子が出ず
「なっ、何になさいますか」と他人行儀な口ぶりで、なぜか自分を卑下してうつ向いてしまい、彼女には怪訝そうな顔をされ、悔やまれた事例も数多い。
酒を飲んで、普段と変わってリラックスした人の顔を眺めているのも、大学になるまであまり関わったことのない世界で面白かったです。
仕事は忙しい時間帯もありましたが、まかないの食事が食べれて食い盛りの私にはもってこいでした。空いた時間には店のカラオケを使わせてもらったりして楽しかったことも。
ただ、学生当時バイトをしていた場所は茨城県。静岡生まれの私には、地元の人の訛り(なまり)が慣れません。
さらに居酒屋の専門用語まったく知らず。
「おあいそ」という言葉が「会計」と知らなくて恥をかいたりしていました。
「お通し」「むらさき」という用語が何を意味するのか、わかるようになるまでオロオロしっぱなしでした。
ある晩 茨城なまりの強い、酔っ払ったお客さんから、
「兄ちゃん、ベロくれ!」 とオーダーが来ました。
「ベロ・・・でございますか???」
焼肉の作法すらもよく知らなかった私は、
「ベロ」とはミノ、ハツ、タンのように牛の体のある部分をさすのかと思っていました。
「バッキャロ、おめえ、学生だっぺ?」
茨城なまりは、静岡人にはきつく聞こえます。
「ベロだよ、ベーロ」
「???」
店の上司が助け船を出しました。
「ビールのことだよ!」
ベロとは「ビール」のことだったのです。