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院長ブログ

9月9日は救急の日

9月9日は「救急の日」です。

人が倒れたとき、一般の人の対応でも初期治療によって、助かる病気があります。

心停止、アナフィラキシー等々。

 毎年いろいろな表現の「救急の日」ポスターが出ますが、今年は中学生や高校生など若い人に向けられていますね。

さて、私は医学部を卒業した後、研修病院として、救急医療に力を入れる神戸市内の大病院を選びました。

きびしい研修医のトレーニングで有名なところでしたが、先輩医師から、いろいろな病気の初期対応の基本を叩き込まれました。

 「熱が出た」

「ごはんを食べていて魚の骨がのどにささった」

から

「心臓が止まった」

 まで

いろいろな患者を第一線で診ました。

その後、医師の専門性を高めていく中で、「自分は専門以外のことはわかりません」と言わなくていいことが多く助かっています。

***

5年以上前の話ですが 私は道端で倒れた人に心臓マッサージをしたことがあります。

公園を散歩していたら、私の目の前に男性が倒れていました。

白髪の70代くらいの男性。

今さっき倒れたばかりのようで、うつぶせになって眼鏡がひしゃげている。

通りすがりの発見者によれば、私が通りかかる直前に倒れているのを発見とのこと。

私は男に近寄って、呼びかけましたが反応がありません。

手首と頸動脈で脈をとった。

脈がない。呼吸がない。暖かい。瞳孔が開きかけている。

つい今さっき、心臓が止まったのだと判断しました。

私はすぐに心マッサージを開始した。

両手のヒラで胸骨を圧迫。

 

心マッサージをしながら周りで見ている人に「AED持って来てください」と叫びました。

胸骨が「ミシッ」と鳴った。骨にひびが入ったかも。

 

AEDが来たころには、自律的な心拍も再開していた。電気ショックはかける必要がありませんでした。

マッサージをすること数分、動かなかった男性は苦しそうに動き出した 意識ははっきりしなかったが。

公園の係の人が救急車を呼んでくれて、救急隊が到着するまで10分程度。

長いような短いような10分でした。

 

救急隊に任せれば、後はすることがないのでその場を立ち去りました。

もし自分の名前を聞かれたら

「名を名乗るほどのものではありませんから」

と答えてみたかったのですが、私が誰かなんて、誰も聞いてくれませんでした。

その後、どうなったか、知りません。

***

心臓マッサージをする前に、上着を脱がせました。

ズボンも緩めました。

男性のパンツは、おしっこのシミがついていました。

別にそんなこと、どうでもいいのですが、

 

自分が倒れた時に、パンツにおしっこのシミがあったり、穴があったりしたらイヤだなあ

 

最近、自分の下着を選択するときに親指くらいの穴が開いていました。そのまま穿き続けるか捨てるか迷ったのですが、捨てることにしました。

 

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