院長ブログ
9月9日は救急の日
2024年9月8日|院長ブログ
9月9日は「救急の日」です。
人が倒れたとき、一般の人の対応でも初期治療によって、助かる病気があります。
心停止、アナフィラキシー等々。
毎年いろいろな表現の「救急の日」ポスターが出ますが、今年は中学生や高校生など若い人に向けられていますね。
さて、私は医学部を卒業した後、研修病院として、救急医療に力を入れる神戸市内の大病院を選びました。
きびしい研修医のトレーニングで有名なところでしたが、先輩医師から、いろいろな病気の初期対応の基本を叩き込まれました。
「熱が出た」
「ごはんを食べていて魚の骨がのどにささった」
から
「心臓が止まった」
まで
いろいろな患者を第一線で診ました。
その後、医師の専門性を高めていく中で、「自分は専門以外のことはわかりません」と言わなくていいことが多く助かっています。
***
5年以上前の話ですが 私は道端で倒れた人に心臓マッサージをしたことがあります。
公園を散歩していたら、私の目の前に男性が倒れていました。
白髪の70代くらいの男性。
今さっき倒れたばかりのようで、うつぶせになって眼鏡がひしゃげている。
通りすがりの発見者によれば、私が通りかかる直前に倒れているのを発見とのこと。
私は男に近寄って、呼びかけましたが反応がありません。
手首と頸動脈で脈をとった。
脈がない。呼吸がない。暖かい。瞳孔が開きかけている。
つい今さっき、心臓が止まったのだと判断しました。
私はすぐに心マッサージを開始した。
両手のヒラで胸骨を圧迫。
心マッサージをしながら周りで見ている人に「AED持って来てください」と叫びました。
胸骨が「ミシッ」と鳴った。骨にひびが入ったかも。
AEDが来たころには、自律的な心拍も再開していた。電気ショックはかける必要がありませんでした。
マッサージをすること数分、動かなかった男性は苦しそうに動き出した 意識ははっきりしなかったが。
公園の係の人が救急車を呼んでくれて、救急隊が到着するまで10分程度。
長いような短いような10分でした。
救急隊に任せれば、後はすることがないのでその場を立ち去りました。
もし自分の名前を聞かれたら
「名を名乗るほどのものではありませんから」
と答えてみたかったのですが、私が誰かなんて、誰も聞いてくれませんでした。
その後、どうなったか、知りません。
***
心臓マッサージをする前に、上着を脱がせました。
ズボンも緩めました。
男性のパンツは、おしっこのシミがついていました。
別にそんなこと、どうでもいいのですが、
自分が倒れた時に、パンツにおしっこのシミがあったり、穴があったりしたらイヤだなあ
最近、自分の下着を選択するときに親指くらいの穴が開いていました。そのまま穿き続けるか捨てるか迷ったのですが、捨てることにしました。