院長ブログ
消化管造影
2019年8月4日|院長ブログ
先日 一年に一回の健康診断を受けてきました。
ふだん、自分は健康診断をバカにしていて、
「健康診断さえしていれば、大丈夫」と考えるのは間違ってます、と周りにも言ってます。
毎年検診の時期はやってくるのですが、いつも、受け方がいい加減で、なにかとトラブルが絶えない。
朝食を抜くのを忘れるのはしょちゅうだし(当然中性脂肪が高く出ます)、検診があること忘れてすっぽかしていたこともあります。
今回は直前まで便検査を忘れていて、焦ってトイレでがんばってみましたが、出ないので、宿題を忘れた生徒のような気持ちで健診センターに向かいました。
健診センター内部はゆったりした着衣と、裸になっても快適に保たれる室温に設定されていて、素足で気持ちのいいパイル地のカーペット、
暖色系に統一された壁の色で、館内は快適でした。
検査さえなければ、ここで寝泊まりしてもいいと思いました。
検査着もゆったりしていて、気持ち良い。
昔、泊まったカプセルホテルで提供された寝間着を思い出しました。
昔は不快だと評判だったバリウムによる胃の造影検査ですが最近では造影剤も飲みやすく、短時間でおわります。
「2回ぐるっとまわって」
「バーをつかんで、向こう向いて」
など言われ、逆さ吊りにされたり、まな板の上のコイみたいな恰好にされましたが、忠実に指示に従おうとやっていると、ゲームみたいで面白いものです。
造影検査の後で強い下剤を渡されました。
今回も検査後数時間まで、まったく便意を感じなかったのですが、
この日の午後、突然、スイッチを押したように猛烈な便意が襲ってきて、ドッカーンと音がするくらい出ました。
人間のカラダはシンプルで、口から肛門までが管になっていることが実感されました。
下剤効果おそるべし。
私は普段便秘の薬ほとんどのまないのですが、仕事がひと段落ついたときに、急に便意が来ることがあって、腸蠕動は自律神経がコントロールしていることを自覚します。
普段から便秘で悩む人は多いのですが、まず、最初のアドバイスは、生活習慣の改善、食事(繊維質等)、運動です。これだけでかなり改善する人は多い。
上記で治らない場合に薬を処方します。
マグネシウム製剤もよく使われますが、一時「にがりダイエット」として有名になった「にがり成分」の働きそのものです。
センナや大黄といった生薬に含まれる成分もよく使われます。
大建中湯、潤腸湯、桂枝加芍薬湯などの漢方も、いろいろタイプ別に使い分け方があって、副作用も少ないのでよく使っております。
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妊娠中はとくに便秘になりやすい。
「先生、大きいのが出ましたよ!」
妊娠中、当院で便秘に悩んでいた妊婦で、他の病院で出産した方が報告に来てくれました。
大きい「便」が出たのかと思ったら、大きい「3500gの赤ちゃん」のことでした。