院長ブログ
サツマ という名のフルーツ
2023年10月25日|院長ブログ
秋も本格的になり、私が作っているサツマイモも収穫しました。
「サツマ」とついた食べ物といえば、みなさんは何を思い出しますか?
イモですよね。あるいは「さつま揚げ」?
米英の人には「さつま(satsuma)」といえば、温州みかんのことです。むこう(英語圏)の辞書にものってます。
(日本の辞書では「マンダリンオレンジmandarin orange」が一般的ですが「satsuma mandarin」とも呼ばれる)
19世紀に米国の日本大使によって、温州みかんの苗木が米国に送られたことに由来するらしい。
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ペルーでも「サツマ」が栽培されているが、形が不ぞろいだったり、カビがついて品質基準にあわないものも多く、消費者の口に届くまでに30%が廃棄されてしまう、とNational Geographicの記事に書かれていました。食品の廃棄物を少なくして、エコに貢献しましょう、という趣旨の記事でしたが。
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さて、
静岡のミカンをたくさん食べる人は糖尿病の発症リスクが低くなる、とする結果が、最近発表されました。
浜松医科大などのチームが10年間の追跡調査を行った結果βクリプトキサンチンが、有効成分ではないかとのこと。
クリプトキサンチンは抗酸化物質としてガンの予防効果も知られています。
またみかんには薄毛を予防したり育毛する成分があります。果皮に含まれるリモネンという成分には
抜け毛を促進する5αリダクターゼを阻害する働きがあることが知られています。
風邪の予防にも効果があるといわれるビタミンCも豊富なのは、よく知られたところですね。
こんなに健康に良いみかんなのに、日本での消費量は年々減っているとのこと。
私の住むイナカでも近所にみかん農家は多いですが、市場に出ず、廃棄が多いのが気になります。
「三ケ日(みっかび)みかん」というのは、静岡西部で生産される有名な温州みかんのブランドですが、
地元に住んでいながら、私は子供の頃、こう思っていました。
(カビのついたみかんなんて やだなあ・・・)
農産物の輸出が見直されるこのご時世、
静岡の「サツマ」として世界にデビューするといいのに。