院長ブログ
雨の季節
2023年6月7日|院長ブログ
梅雨前線が日本列島にかかって雨の多い季節になりましたね。
日本にいると、「うっとおしい」と表現される雨の季節ですが、水の少ない国で過ごしてみると、まったく違って感じられます。
私は雨の少ないアフガニスタンで一年間過ごしたことがあります。
6月から全く雨の降らない季節がはじまり、これが半年近く続きました。
町全体が真っ白になるような埃と40度を越える熱風の中で生活した毎日。
遠くの山の雪が解けて細々と流れてくる小さな川があります。
これを灌漑(かんがい)の水路に引っぱって、畑の農作物を潤すのですが、
水路の水の量も限られているので、取り合いになって、
農民たちの間で殺し合いの事件が発生したこともあります。
水がないと人間の心まで乾いているものか、と思ったものです。
乾いた土地で取れる農作物といえば、スイカとメロンでした。
日本にいる友人に「ここでは毎日メロンが食べれる」と言ったら
うらやましがられましたが、田舎に行けばメロン「しか」果物がなく、
食生活でひもじい思いをしたものです。
町を走っているクルマはほとんど中古車でしたが、
ワイパーが壊れていて、動かないワイパーに取り付けたヒモを
中から運転手が時々引っ張って手動のワイパーにしていたり、
中にはワイパーもフロントガラスすらなく、
運転手が顔面に雨を浴びたまま走る、オンボロ車もありました。
雨がふるとき、少し ほっとしませんか?