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院長ブログ

幸せな終末

この季節、寒いからか、周囲で亡くなった人の話を聞くことが多いです。

GUM06_CL12015私が研修医の頃は、救急当直をたくさんやっていました。

三次救急というのもあって、来院時死亡(Dead on Arrival)といって救急車が病院についたときはすでに
心臓が停止している状態の患者がいます。

 

大部分は帰らぬ人となってしまうのですが、それでもわずかの可能性を信じて、
若い救急研修医たちは一生懸命心臓マッサージをします。

私が当直にあたっていたある深夜、モチをのどにつめて意識を失ったという83歳の男性が救急車で運ばれてきました。

病院に運ばれてきた時はすでに自発呼吸がありません。

気道に管を通し(挿管)し、心臓マッサージを30分ちかく続けてみましたが
もはや心拍も、呼吸も、瞳孔の開きも、この世から去っていく兆候を示していました。

死亡宣告をした後で、亡くなったおじいちゃんの娘とおぼしき中年の女性に話を聞いた。

 

「おじいちゃん、以前からのどに食べ物つめることがあったんです。
”よもぎもち”が本当に好きなおじいちゃんだったけど、
危ないからあれほど食べるなって家族から止められてたのに。」

女性はハンカチでほほの涙をぬぐいながら、私にそう言った。

「こっそり自分の部屋にもちかえって”よもぎもち”を食べたらしいんです。
部屋の様子がおかしいから見に行ったら・・・倒れてたんです。」

娘さんは涙を流し、でもよく見ると苦笑いしていた

おじいちゃんは誰にも見られないように部屋によもぎもちを持ち帰り
大好物のよもぎもちをぱくっと口にいれた瞬間、のどにつめたのだろう。

家族にこっそり隠れて食べるほど、よもぎもちが好きだったのか。

自分の好きなものを食べてあの世に旅立てるなんて、

幸せなんじゃないか、とも思いましたが・・・

 

 

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