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院長ブログ

木登り名人

先日徒然草の話をしましたが、手術中によく思い出す徒然草のエピソードがあります。

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木登りの名人と言われる人が、人を指図して高い木に登らせて枝を切らせたときに、

高いところで作業している間は何も言わないで、下りるときに、軒くらいの高さになってから

「気をつけて下りろよ」と注意した

という話が徒然草に載っています。

「高いところに登っていて枝が折れそうで本人も用心しているくときは、私は注意は申しません。

過失というものは必ず、もう安心だと思うところになってからきっとしでかすものです。」

と木登り名人は答えたという。

もうちょっとで終わると思うと人間、気が緩んでくるということを

言いたかったのではないかと思っていますが、

昔、私が研修医をおえたばかりの年代の頃の話です。

手術はお腹を開けて、何かを切ったり、縫ったりします。

メスで皮膚に切開を入れ、筋膜を開け、腹膜を開け、目的の臓器へとたどり着く。

お腹の一番深いところまでは執刀医はもとより、みんな緊張しているが、手術も山場を越え、

お腹を閉じる段階になると、ほっとした気持ちが湧き上がってくる。

お腹の中の止血も済ませたし、切開の傷も縫ったし、

あとはさっさと手術を終えるだけ・・・

大きな病院の手術室にはBGMが流れていることが多いのですが、これにあわせて

鼻歌が出てきたり、つい冗談を言ってしまったりすることがありました。

「フフフン、フン、今日はこれ終わったら、インド料理食べに行くんだあ、フフフン、フン」

と鼻歌を歌っていたら、助手をしていた先輩の先生に、小声でたしなめられたことがあります。

「おい、今ペイシャントはアウェイク(患者は覚醒している)なんだぞ!」

腰椎麻酔で手術をしていたのですが

この場合、下半身だけに麻酔がかかり、患者の意識ははっきりしているので、手術している人のジョークも聞こえてしまう。

英語を使ったり、ドイツ語は患者に知られたくない状況を伝えるのに使われることがありますが、この時もそうでした。

もう少しで終わりそうになる、その時こそ、注意が肝心。

手術の時におわりのほうで、腹膜を縫っていると、高い木から降りてくる木登り名人を思い出します。

 

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