院長ブログ
蚊の季節
2020年5月8日|院長ブログ
気温が上がってきて蚊の出る季節になりましたね。
先日、気持ちよく寝ていたところ、耳元で「プゥーン」と蚊の音がして、それから気になって眠れなくなってしまいました。明かりつけても見えないし、イラつきました。
コロナウイルスは人から人への感染ですが、蚊によって媒介される病気も地球温暖化で問題になってきています。最近日本で発見されて話題になったデング熱。世界で年間200万人以上の死者の出るマラリア。
いずれも蚊が広げる病気です。
すぐに日本で流行するわけではありませんが、刺されるのはイヤですね。
蚊に刺された時に痛みを感じないことから、、極細の注射針が開発されたり、超小型ドローンとしての蚊の研究も盛んです。
私は大学院の時に、長崎の熱帯医学研究所で学んだことがありますが、そこでは蚊の生態から、駆除の方法まで
あらゆる角度から蚊のことを研究していました。
研究のために、蚊を生きて捕獲する方法って知っていますか?
ある種の蚊は光に集まりやすいことから「ライト・トラップ」と言って、光源に寄ってくる蚊を捕獲する方法があります。
また二酸化炭素を出すものに寄ってくるので「ドライアイストラップ」といって、ドライアイスで蚊をおびき寄せる方法もあります。
ドライアイスが手に入らない、アフリカ奥地などでは、「ヒューマン・トラップ(人おとり法)」と言って、人がおとりになって、寄ってきたところを捕獲します。
網だけでなく、ストローみたいな器具を使って、先端を吸血している蚊のところへ持って行って、ヒュッと吸うのです。
アフリカで蚊の捕獲をしていた研究者は、「蚊を捕まえようと、何人かの男性をやとって蚊の発生地に行ったが、男たちは、見物に来た現地の若い女の子にちょっかい出してばっかりで、ちっとも研究がはかどらない。」とんだ人のトラップだったそうです。