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院長ブログ

夏の恐怖体験

夏になれば思い出す~

怖い体験はありませんか?

この季節になると思い出す、恐怖の体験があります。

医者になって数年目、新しい病院に赴任したばかりの時

手術をすることになっていました。

 mask

手術室に入る前には手を洗って、手を無菌的にして入室します。

手を洗った後手術室に入ろうとすると

 

「先生、ちょっと待って!」

声とともに、物陰からいきなり手術部のナースが私を追いかけて来ました。

彼女は帽子とマスクで顔を隠していて、メガネの奥には神経質そうな目が。

ナースの手には、寒天培地の入ったシャーレ(プラスチックの円盤状の容器)。

病院の感染対策部がやっているのですが

手洗いの後で、指に残っている菌がないか抜き打ちの検査でした。

クルマの酒気帯び運転の取り締まりをするようなもんでしょうか。

「爪を立ててぐっと指を押し込んでください」

と有無を言わさず、シャーレを差し出されました。

 私は羊羹のようなプニっとした寒天培地に、指先を押し付ける。

仮面ライダーが敵のショッカーをやっつけて、帰宅途中に

路地裏でいきなりショッカーに不意打ちを受けたような、そんな気分でした。

イソジン(消毒液)で皮膚が赤くなるくらいゴシゴシ洗いして、ちゃんと手洗いしているつもりでも、

ちょっと手ぬるいと間違いなくどっかに菌が残ります。

普通の石鹸でどんなに念入りに洗っても、その程度では必ず菌が検出されます。

以前に一回だけこの検査で引っかかったことがありました。

後でこっそり上司に呼ばれて
「お前、菌が検出されたからちゃんと今度から手洗いしろよ」
とたしなめられました。

菌が2,3個検出されても手術用の手袋が破れない限り感染しませんし、

実際の手術にはほとんど影響ありませんが

手術医としては不名誉なことです。

その夜、帽子とマスクで目だけ出したオペ場のナースが

寒天培地のシャーレを持って追いかけてくるところを想像して うなされました。

夏の夜の怪談にも匹敵する恐さでした。

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