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院長ブログ

  • 物心ついたら、誰でもやっている行為「爪を切る」。

    私 爪を切っていて、ふと思ったのですが、爪を切らなかったらどうなるんだろう。爪切りのない時代、(おそらく2000年前以前の)人間は爪をどうしていたのだろう。

    そのまま伸びちゃったら不都合あると思うのですが、爪切りも、ハサミのような刃物のない時代、どうしていたんでしょうか。

    自分が年を取ったと否応なしに感じさせてくれるのが、足の爪で、若いころと比べて硬くなって、もろくなって、色も変化してきます。皮膚の角質と同じで、含まれる水分量が減っているのがわかります。

    今まで使っていた手指の爪切りだけでは足の爪切れなかったので、力を入れることができるニッパーのような爪切り買ってみました。

    ニッパーの爪切りを足の指に使ってみましたが、やはり大きな力が要ることがわかりました。「まな板でニンジンを切る」のが若い時の爪とすれば、今の爪は「ナタで薪木を割っている感覚」です。バコーン、バコーンと、強い手ごたえを感じます。

    さて

    産婦人科の診察室で、初めて診察する患者さんについては、病気の原因を判断するために、顔色や手の指を見るのですが、爪も診断に有用な手がかりを与えてくれることがあります。

    鉄欠乏性貧血の人は、爪がスプーンのように変化していたり血色が悪い。 若い患者さんの中にはきれいに見せるために「ネイル」をしている人もいますが、健康状態が判定できないので困ります。パルスオキシメーターで酸素飽和度を測っても誤差が出る可能性があります。

    昔私が研修医だった時の話。救急室で働いていた時に、あるヤクザのおじさんが呼吸困難で、救急車で運ばれてきました。

    喘息発作のようです。

    (パルスオキシメータつけなきゃ)

    と思い、ヤクザのおじさんに

    「あ、あの、酸素飽和度、測らせてもらいますから、ちょ、ちょっと指を出していただけませんか」びくびくしながら、そう言うと。

    出された指が4本しかない!(ギクッ!)

    苦しそうな息をしているヤクザのおじさんに

    「ちょ、ちょっと、聴診器で胸の音を聞かせてもらいますから」と言って、丸イスに座った状態で胸の音を聴診。

    「じゃ、じゃあ、向こうを向いて、背中を見せてください」と言って、くるっと回って見えた背中には

    桜吹雪のりっぱな入れ墨が背中一面に・・・(ギクッ!)

    自分の心臓の音がバクバクしているのが、聴診器なしで、聞こえるんじゃないかと思うくらいキンチョーしました!

  • 愛車を運転「駆け抜ける喜び」

     

    コロナ感染症も少なくなり、Web参加だった学会もリアルで開かれるようになりました。

    先日、産婦人科の学会が浜松駅前で開かれていて、出席してきました。

    会場のホテルは、浜松でも屈指の高級ホテル

    私は愛車に乗って出かけました。

    愛車はシートが2座席の、ツー・シーター。マニュアル・トランスミッションです。

    オートマチックミッションと違い、スポーツ・カーにはよくあるタイプ。

    時間が遅れ気味で急いだので「駆け抜ける喜び」を感じてアクセル全開。

    交差点の発進では、大きなエンジン音で歩行者の注目を浴びました。

    会場のホテルの地下駐車場に入るとベンツレクサスなど高級車・外車で満車でしたが、

    私の車だけは特別な区画に停めさせてもらうことができ、

    私はゆったりした気持ちで、エグゼクティブの気分を味わいました。

    特別な区画。

     

    ツーシーターで特別な区画があります

    人はそれを「軽自動車専用の区画」と呼びます。

     

     

     

     

     

     

  • ダイコンを信じる

    ダイコンできたズラ

    ダイコンできたズラ

    寒くなって大根がおいしい季節になりましたね。

    ダイコンと言えば思い出す徒然草の一節があります。

    「九州に押領使という役人がいたが、その人はダイコンを、すべての病気にきく薬だといって、毎朝二つずつ焼いて食べる事が長年の習慣になっていた。

    ある時、武家屋敷の中に人のいない隙をみはからって、敵が襲って来て囲み攻めた所、館の内に武士が二人出てきて、命を惜しまず戦って、皆追い返してしまった。

    たいそう不思議に思って、「普段はここに住んでいるように見えない人々が、このように戦いなさったのは、どういう人ですか」と尋ねた所、「長年頼みにされて、毎朝召されていたダイコンでございます」と言って消えてしまった。

    深く信心を持っていたからこそ、このような功徳もあったのだろう。」(六十八段)

    徒然草は鎌倉時代の有名な随筆ですが、これを読んだ少年時代から「ダイコンを食べるとなにかいいことがあるんだ」ダイコンを信じています。
    お酒に酔って、余興でカメを頭にかぶって抜けなくなってしまった坊さんの話とかどうでもいいような笑える話に交じって、人生ははかないものだから大事に生きようというマジメな人生訓があったりして、私は徒然草が結構好きで、本棚に置いておいて、時々読み返します。

    うちのダイコンです

    うちでとれたダイコンです

    さて、ダイコンを信じていると本当にいいことあるんでしょうか。

    ダイコンの根の部分には、でんぷんの消化酵素であるジアスターゼが多く含まれていて、食物の消化を助けるとともに腸の働きを整えてくれる効果があります。

    ジアスターゼにはまた、発ガン物質の解消をはじめ、解毒作用もあるそうです。

    夏目漱石の作品「吾輩は猫である」にもジアスターゼが胃薬として使われるシーンが出てきます。三共胃腸薬は、ダイコンが胃によいという言い伝えをアイデアに製品化されたそうです。

    ダイコンの葉の部分も豊富なビタミンC βカロテンを含んでいますので、料理をするときには活用をお忘れなく。

     

    *
    ちなみに大根役者という名称は「大根のようにあたらない(下痢しない)」ところからきているのだそうです。

  • 捨てる問題

    新しいのを買ったら、古いのは捨てなければ。

    今、冬用の服を買おうと思いながら、ためらっています。新しいものを買うことによってゴミが発生する。

    歯ブラシ、コンタクトレンズ、下着。日常使っているものをはじめとして、買ったら古いものは捨てる必要があります。

    あなたが使ってきた歯ブラシだって、腐ることなく、今この地球のどこかにずっと存在し続けているのです。ゴミを考え直してみませんか。

    うちのクリニック、一般ごみの回収に月1万数千円支払っていますが、医療ゴミの引き取りとなるとケタ違いにお金がかかって、月に12~3万円かかっています。血液や汚物の処理を遠隔地の特定の施設で焼却するためです。

    ヒトの体を振り返ると、人体はゴミを最小限にする優秀な器官です。血液は不要になったら肝臓で分解されてビリルビンになりウンチの色のモトになります。

    尿は腎臓でいったんフィルターを通りますが、尿細管という場所でブドウ糖やミネラルを再吸収する。

    生身の人体はあまりムダなものを出さないようにできています。

    私が医学生の頃、尿には、老廃物の他に病気に対する抗体が含まれているので、尿を飲むと健康になるのだ、という俗説が一時期信じられていたことがありました。

    医学生の頃の私の友人は、この「飲尿(いんにょう)療法」に凝っていて、私にも真面目にオシッコを飲むよう勧めてきたことがあります(これが原因かわかりませんが、これを勧めた彼はすでに死んでいます)。

    医学生だった私、「飲尿療法」にもびっくりしましたが、当時読んでいたある雑誌で、「インラン療法」で健康になった。との記事を目にして、びっくりしました。

    「この習慣を続けていたら、私もたちまち腰痛がなおって毎日元気はつらつ(40代女性)」みたいな記事が・・・

    インラン療法」!

    そ、それって、(淫乱?〇ッチで健康になるってこと!?

    記事をよく読んでみたら、「卵をのんで健康になる」イコール

    飲卵(インラン)療法」のことでした。

     

     

     

     

  • 一年に一度、気持ちが高まって落ち込む日

    本日磐田のマラソン大会(通称ジュビロマラソン)に出場してきました。天気も良く、マラソン日和でした。

    沿道で声をかけていただいた方、ありがとうございます。

    楽しく走ればいいや、と思いつつ、少しはいい記録を出したいと欲も出て、ゴール後は悪い記録にがっかりしています。

    最初から疲れ切っている

    ボランティアで看板持っていたり、救護斑やっていたり、以前はランナーだった人が出産後で、沿道で応援してくれたりと、こういうイベントもいろいろな人の支えあってこそです。

    走っている間は、苦しい・・・

    これって、「産みの苦しみ」とどっちが苦しいだろう・・・

    と考えている途中に、沿道の応援者と目が合いました。その人はうちのクリニックでお産した人。超安産の人でした。

    ・・・

    苦しさって、主観的なもんだなあ・・・

    人それぞれかあ・・・

    悶々と自問自答しながら 走り続ける・・・

     

  • りんご

    季節が冬に向かって、スーパーで出回る果物にリンゴが出てきましたね。

    リンゴは好きですか?リンゴは皮にポリフェノールが多く含まれていて健康に良い。

    “An apple a day keeps the doctor away.”というイギリスのことわざをご存知ですか?

    「1日1個のりんごを食べていれば医者にかからなくて済む」という意味です。

     

    さて、数年前にリンゴ病が流行したのを覚えているでしょうか。
    apple
    りんご病というとなんだかかわいいイメージですが、医学名は「伝染性紅斑」と言います。

     

    果物に関連づけた病名は多く思いつくだけでも
    「ぶどう子」(妊娠初期の異常で「胞状奇胎」のことを言います)

    「いちご状血管腫」(新生児の皮膚疾患の呼称)

    「ライム病」(マダニによって感染する病気)

    「梅毒」(性感染症で病変が楊梅(ヤマモモ)に似ていることから)

    など結構あります。

    ちなみに私の好きなりんごは

    椎名林檎

    です

     

  • ポッキーの日

    11月11日は何の日か知ってますか?

    中国では「独身の日」として買い物のセールがあります。日本では11月11日は「いい出会いの日」としてこの日に制定されています。

    このほかに「ミュージカル「キャッツ」の日」(日本公演の初演日1983年11月11日を記念して)

    「配線器具の日」(電源コンセントの差込口の形状が「1111」に見えることに由来)

    「麺の日」(細長い麺のイメージから) 、「サッカーの日」(11人対11人で行うから)などがあります。

     

    「1111」の形状にちなんで、「ポッキー・プリッツの日」でもあります。

    ポッキー私も好きで、時々買います。ポキポキ歯ごたえがいいし、チョコが乗っていて甘い。

    「甘いものを摂りすぎないように、気を付けてください」と、体重増加の妊婦さんには厳しくしている一方で、自分はポッキーを食べていたりします。

    まあ、節度が大事ということです。

    ストレスを感じた時に甘いものを食べたくなってしまう人の気持ちがよく分かります。

    さて、10日に妊婦健診に来た人から、ポッキーをいただきました。自分で描いた私のイラストを貼ってくれてあります。

    私のイラストを描いてくれてあります

    愛されキャラで よかった

    よかった、愛されキャラで。

     

     

  • ザクロ

    知人からザクロの実をいただきました。

    ざくろの外側

    ジュースとか飲んだことはあるのですが、実際に生の実を口にしたのは初めてでした。

    テニスボールくらいの大きさの実が一部割れていて、ちょっと力を入れて割ると、意外とあっさりと中の実が出てきました。

    外からの見た目と違って、宝石のようなキラキラした赤く透明な果肉が並んでいて、宝石のようです。

    ただし、種の周りにうっすらと果肉が付いているだけなので、口に含んで汁を吸うと、すぐ種だけになってしまい、口の中が種だらけになってしまいます。

    プチプチと果肉がはじけると、テーブルの周りに飛び散ります。パソコンのデスクの前で食べ始めたら、液晶ディスプレーに果汁のしぶきでピンクの斑点ができてしまい、拭き取るのに苦労しました。種を沪(こ)してジュースにしたほうが、飲みやすい。

    昔、ザクロに女性ホルモン様作用があると話題になり、更年期症状に効果があると言われていましたが、果汁には作用がないことがその後の研究で否定されました(種には女性ホルモン様作用はあるようです)。ざくろは薬効ありとして昔から食されていて、寄生虫の駆除に使われていました。また近年の調査ではエラグ酸やリスベラトロールなどの抗酸化物質が含まれていて、美白効果や血圧低下作用が証明されています。

    更年期障害の患者さんと話をしていると「食事でなんとかなりませんか」と聞かれることが多いのですが、誰にでも確実に効く更年期をなおす食べ物など、ありません。「植物性エストロゲン」といって、大豆食品などに含まれる物質が、ホルモン欠落症状(更年期症状)を低減することが知られています。骨粗しょう症の予防にも良いと言われます。しかし治療として、豆腐をたくさん食べれば更年期障害がなおるわけではないです。実際の治療はホルモン補充療法や漢方が選択肢です。

    開業医として仕事をしていると、「効くと思ってのんでいれば効く(プラセボ)効果」も無視できないと感じますが、エビデンスに則した治療を提供したいと思います。

    でも、個人的には、効くなあ~

    寝不足の朝に飲む リポビタンD。(これぞプラセボ効果)

     

     

     

  • 元気な老人

    先日あった、埼玉の郵便局に立てこもり、病院で発砲していた事件。犯人が86歳だったとか。

    86歳の人が、犯罪を企てたりするのか、私の関心はそっちの方でした。

    平均的な86歳だったら、人を追いかけて走れないし、警官にすぐ捕まるし、人質には逃げられるし、字が読めない、耳が聞こえない、いろいろ大変なんじゃないかと思いました。

    最高裁での再審で、無実の罪を訴えている袴田さんという人がいますが、この方も86歳。拘禁生活が長くて、普通の会話が難しい状態になっているとか。この人については、無実を証明しようとしている90歳のお姉さんが、テレビではきはきと答えているのが印象的でした。他人を支えて頑張っている人は年取らないのでしょうか。

    さて私の父も犯人と同じ86歳ですが、妻に先立たれて一人で暮らしています。いちおう自分の足で歩いてはいますが、筋肉のついていない足を見ると、転倒されて寝たきりにならないか心配しています。年を取ると、頑固になるとか、怒りっぽくなるとかいいますが、幸い私の父は、ニコニコしています。認知症はありませんが、都合の悪いことは忘れているようです。

    「老年的超越」と言って、高齢になると幸福感が増す人がいます。

    お金や社会的立場への執着心がなくなり、自らのことより周りのことを大切に考えるようになるとか、

    社会との向き合い方が変わり、表面的な人間関係や友達の数などにこだわらなくなる。

    自分の存在が過去から未来への大きな流れの一部であることを感じる。

    たとえ病気で思うように体が動かせなくなっても、心の状態が変わって幸福感が増すそうです。

    年取るのは悪いことばかりでもないようです。

     

     

     

     

  • 母と子が同じ誕生日になるか

    最近「出産予定日が自分(母親)の誕生日と同じ」という人がいました。

    10月のお祭りの時には、「お祭りが終わってから出産にしてほしい」というリクエストも聞かれました。

    子供ができるのを楽しみにしている笑顔が印象的でしたが、さて、狙って出産できるんだろうか? と産科医の私は考えました。

    はっきり言えることは「出産の日は自分の意志でコントロールできない」ことです。

    出産予定日前に陣痛が来て産まれる人もいれば、予定日を過ぎる人も。

    正規分布ではないようです

    自然にお産をする人の割合を週数ごとにプロットすると、図のようになります。40週0日をピークとして非対称の山形の曲線です。

    お産をコントロールできるのか。

    予定日前の陣痛誘発は陣痛促進剤(子宮を収縮させる薬)を使うことで、何もしないよりは陣痛が来る可能性が高くなります。

    しかし「熟していない果実を枝からもぎ取るのといっしょ」で、分娩の準備のできていない人に陣痛を来させるには手間がかかり、余計な介入をすることで発生するお産のリスク(子宮頚管に風船を入れて前期破水・臍帯脱出等)も上昇します。

    赤ちゃんはゴールデンウィークがどうとか、お父さんの仕事の都合とかで産まれてくるわけではない。

    「陣痛が来るタイミングを知るのは、果物が熟して地面に落ちるのを当てるようなものです」と私はよく言いますが、

    連休中も、果実が熟して地面に落ちてくるのをじっと待っています。

     

     

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